銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

ポーの一族

2018年01月07日 | 見かけだおしNのつぶやき

昨年の夏だったかしら。

歌劇を担当しているスタッフが、

「来春の公演は、ポーの一族ですって!?」

よく覚えています。

だって「へぇー」と声をあげたのは社内で私だけだったから。

 

あまりもの周囲の無反応ぶりに、

「え、何で、萩尾望都やんか!」と、ここまで言っても、

「なんか聞いたことはあります。萩尾望都って名前は、、」

約一名、昭和生まれが乗っかってきたものの、それまで。

「えー知らんのん。あの名作、漫画やん!」

 

最近この小さな宇宙(事務所内)でも、

岸辺から一人、手こきボートで大海原に流されていく、

(しかも、オールは無い)

そんな不和を感じることが増えました。

 

まあ、いい。

でもその時、私は言い放ったのです。

「これ、絶対売れるよ!」

もちろん、スタッフは、半信半疑の様子でしたが、、、

 

子供の頃、ちょっと背伸びしたいというか、

人とは違うと思われたい欲求ってありますよね。

いまの世界的マンガブームとは異なり、

昭和の少女漫画全盛期の頃、

例えば、ガラスの仮面が大衆としたら、

「私は、萩尾望都かな」というのは、かなり文学的でした。

それが、竹宮惠子でも、池田理代子でもよかったのですが。

 

ちゃっかり子供なのに、

年の離れた兄ちゃんがいる友人の家で

萩尾望都の「トーマの心臓」を本棚で見つけ、

モームの「月と六ペンス」を今度の読書感想文の題材にしてると、

映画は、ゴダールの「気狂いピエロ」が好きと言われた時、

もう、いっぺんにその同い年の友人に、尊敬、いえ憧憬の念かな。

大人びたことを発することに、

わけのわからないことを、わかったことのように言うのが、

カッコいい、と浮かれました。

 

つまり、当時、キラ星輝く目の少女漫画に

昭和女子がほぼハマっている時代、

萩尾望都を読んでいるってことは、

「ふふん」ですよ。

ちょっと、気取ったキーワードとなって

個性をPRする最適ツールだったのです。

そして「男子寄宿学校」は、マストアイテム。

あの頃(どの頃?)、ストーリー性を重視した漫画は、

まだ少なかったように思うのですが、、、もう記憶の彼方。

 

歌劇のポスター写真を見たとき、

難しいとされた舞台化に踏み切った理由を理解しました。

「少年美」

この物語は、やはり、人物像の魅力が大きいので、

危うい少年の繊細で小悪魔な魅力が出るかどうかでしょう。

ああ、本当に適任の人が見つかったのですね。

 

演出家・小池氏も、仰っていました。

「美しさ、神秘性、純粋さ、魔性、

天使と悪魔が共存した魅力の全てを兼ね備えている」

この主役を演じられるスター・明日海りおが見つかったから、

30年もあたためて、ついに公演に踏み切ったと。

 

今日、老体にむち打ち、立ち見席で観劇しました。

私は、年に数回しか歌劇を観ないので、

公演の良し悪しは、高尚には語れませんが、

「昭和女子に寄り添った演出なんだろうな」が、正直な感想。

 

つまり、本来の歌劇演出よりも、

萩尾望都の漫画ファンの期待に応えたのかなぁ、と。

 

漫画の繊細なタッチで描かれた美しい少年が、

現実の舞台にいました。

これは奇跡的です。

 

銀のステッキでも、仕入れた公演日は完売御礼。

ですが昭和女子の皆さま、

本日の私のように腰痛も我慢できるのでしたら

立ち見席でも、必見です!

 

遠目からも、ひしひしと。

エドガーの深い悲しみと、そして。

青いビードロの眼が訴えてきたのです。

 

ーひとりでは寂しすぎるー

 

これって、お正月にマグロ高額買いでお馴染みの

『すしざんまい』の社長が言ってたことやん!

 

これ、ホンマです。

真意を確かめたい方は、、、ぜひ、劇場でどうぞ!

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