夜になるとひっそりと咲き、
夜明けとともに散る一夜花
7月の上旬、八重山諸島でのみ咲くサガリバナを見に行きたい!
そんなお声をもとに計画した2泊3日の西表の旅
島に降り立ったとたん、吹き出る汗と、熱風のような日差し
負けそうになりながらも、迎えたその日
ホテルを出発したのは、まだ数多の星空が煌めく早朝5時
サガリバナは浦内川の支流に多く咲いているということで、
途中までは船で、中流でカヌーに乗り換えます
朝焼けに染まる浦内川
ふと、バニラのような甘い香りが漂ってきました
目線を落とすと、サガリバナの花が水面にゆらゆらと!
皆さん、いてもたってもいられず、カヌーに乗り換え
慣れた手つきで奥へ、奥へと進んでいきます
(前日、3時間のカヌー体験済)
うわぁ・・・
カヌーを漕ぎ進める先には、
薄桃色のサガリバナの花が無数に落ちています
少しずつ夜が明けてきました
甘い香りはどんどん強くなっていき、
いつの間にか、現実と夢の境目をとおりすぎたよう
今私たちがいるのは、夢の中?
ゆるゆると漕ぐ水の音のほかに聞こえるのは
ぽたっ、ぽたっ と花が落ちる音
甘い香りに誘われてやってくる蜂の羽音
ただそれだけです
夜中に満開を迎えて、日の出とともに人知れず散ってゆく儚い花が
こんなにも艶やかで、可憐な花だとは思いもしませんでした
写真では伝わらない、甘い香りと、花の落ちる音
ここにきてこそ味わえる、五感が震えるサガリバナの時間
今思い出しても、あれは本当に現実だったんだろうかと思えるほど
不思議で、素敵な時間でした
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