銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

無関心 < 言葉

2016年04月21日 | 見かけだおしNのつぶやき

今朝スタッフが、朝礼でなにげに話した内容にハッとしました。

 

昨年、藤の花が咲いていなかった、とツアー終了時に

幹事の方より報告を受けていましたが、

今日、今年のバス旅行の打ち合わせに行くと、

昨年の旅行、本当に良かったよ、花も咲いていたし、と。

自治会の幹事さまの集まりでのお声。

 

人の見方、感じ方で、その日の旅の印象も変わるもの。

一つの旅も、人によっては、良かった、悪かった、と

感想も違ってくるのですね。

そんなスタッフの話でした。

 

いま話題にもなる、ノイジー・マイノリティ。

直訳、クレームでいいのかしら?

少数意見ながら、それを尊重しすぎてしまい、

全体像が見えなくなる傾向ってありますよね。

 

熊本で、九州で起こっている大災害。

 

なぜか、今日まで言葉にできずにいました。

ああ、そうだ。

多分、慎重に慎重に言葉を選択することに意識があったんだ。

恥ずかしい。

 

もう、どうにもこうにも、日本には地震があって、

自然災害と常に共存している国に間違いなく。

この悲しみを、対岸の火事なんて、誰も思っていない。

日本人すべての試練でしょう。

 

そんな中、

あの時・・・阪神大震災、もちろん東北大震災、

あの時より発達したツール、SNS。

それによって、緊急時に助かる利便性も大いにありながら、

容易に他人を攻撃する破壊性もあって、

そのことが、災害情報と同じくらいの頻度で

伝えられる機会がぐっと増えたように思います。

 

ちょっと冷静に、、、、

 

寒い体育館で、毛布にくるまって、

でも、無言で列に並んで配給を待つ人々を、

テレビの中の人と思う人って、

日本島にいるのかしら。

もはや、皆が、少なからず経験者のように思うのです。

 

だから、言葉を攻撃するのは、いかがでしょう。

人それぞれ、表現力は違うし、

体育バカで国語が苦手だったのかも、、、(私・・・)

でも、この厳しい事態を目の当たりにして、

いてもたってもいられなく、とにかく何を言葉にしたい。

発信したい。

伝えたい。

それってダメなのかしら。

 

無関心がマジョリティでいいの。

それの方が怖い。

 

日本は、ここ最近、

地震だけでなくて、天災に見舞われることが増えました。

歴史的には、昔からでしょうが、、、

ずうっと決められてきた、島に生きる私たちの必然なのかもしれません。

抗いようのないサダメ。

 

私たちは大海原にぽっかり浮かぶ、島の住民です。

揺れたら、みんなが揺れるに決まってます。

一緒なんですって。

 

誰もが不安で、浮き足立つ、その冷静でない現場で、

あげ足とってんじゃねえよ!アホか!

 

藤の花は、確かに昨年、もう終わっていたんです。

すっかりと。

でも、一年経てば、咲いていたという人が現れた。

 

人って、こんなもんで、

だから、また前を向いて生きていくんじゃないのかしら。

すっかりと。

 

私たちも、できることをしていきます。

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聚光院、もうひとつの襖絵 「滝」

2016年04月20日 | のほほん同志Aの日常

きのうに引き続いて、大徳寺・聚光院の襖絵です。

狩野永徳の国宝「花鳥図」。



それとならんで目玉とされていたのが、
日本画家、千住博氏による「滝」。

2013年の書院落慶にあわせて奉納されたものです。

(こちらも写真撮影不可のため、雑誌の特集記事より)




永徳の障壁画と調和する襖絵の制作。

いっときも留まることのない時間というもの、
それを一瞬も止まらない、けれどもひとつ静態として映る「滝」に託しました、
――十数年をかけてこの絵を制作した画家は、そう語ります。

なるほど、とうなずきつつも、ちょっと考えてしまいました。

永徳の時代の襖絵であれば、依頼主である武家や公方の要望にそうよう、
たとえば、依頼主はじめ多くの客人が見たことのない海を描く、虎を描く、
そのことで、その家の主の威厳を高める、そうした意味がありました。

でも、今この時代、
なんでも見たことのある気になっている現代の人々に、
それでも響く絵って、あるんでしょうか?

心象風景や、抽象画や、デザインの方向へ行くしかない、
今は、そんな「絵の受難の時代」なのではないかと思ってしまいました。

狩野永徳が生きた時代、京の都は荒んでいました。
だからこそ永徳は、
都の賑わいと、人の営みと、受け継がれる祭事と、巡りくる花や雪を描きこんだ
「洛中洛外図屏風」を完成させました。

今、永徳が生きていたら、どんな絵を描くのでしょうか。


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狩野永徳と村上龍とシンディ・ローパー

2016年04月19日 | のほほん同志Aの日常

最近、気になっているのが「ギフト」という言葉。

ちまたで話題のふるさと納税のはなしではなく、先日、新聞で、
――「贈り物」を意味するgiftは、ドイツ語では「毒」という意味――
とあるのを読んで、あっと腑に落ちたのです。

ギフトには、「天からの贈り物」より転じて、
才能という意味もあります。

アーティストにとって、一番たいせつなことは何か。

そう問われたシンディ・ローパーは、

「自分に与えられたギフト(才能)をよく知ること」  と答え、つづけてこう言ったというのです。

「ギフトをよく知り、ギフトを生かすこと。
 ギフトは、それを生かさなければ、自分に復讐する」


今日、ふたつの襖絵を見て、そのことばを何度も反芻しました。

京都の大徳寺・聚光院で公開されているふたつの国宝。

天才絵師と呼ばれた狩野永徳と、
その父、狩野松栄によるものです。


まずは、父、狩野松栄の筆による「竹虎遊猿図」(国宝)

 

つづいて、息子、狩野永徳による国宝「花鳥図」。
24歳のときの筆といわれています。

(写真撮影は禁止されているため、パンフレットより)



決して絵が分かるわけではないのですが、
伝わってくる躍動感が、まったく違いました。
もっといえば、描き手がそのとき感じていた歓喜、でしょうか。

24歳の永徳、枝の一本、鶴の羽のひと筆ごとに、きっとトリップしていたんじゃなかろうか。
そう思えるほど、描き手の喜びが、時間を超えて、いきいきと伝わってきました。


で、それこそが「才能」なのだと、村上龍が言っていると、内田樹は書いています(急に飛びますね)。


 才能は「アウトプット」で測るのではない。
 その活動から引き出した「快楽の総量」で測るのである。

 ある活動のためにいくら時間を割いて、どれほどエネルギーを注いでも、まったく苦にならないで、
 それに従事している時間がすみずみまで 発見と歓喜に満たされているような活動が自分にとって何であるかを知っていて、
 ためらわずそれを選びとる人間のことを、私たちは「才能ある人間」と呼ぶのである。 

                        内田樹 著 『子どもは判ってくれない』


素晴らしい絵を描いたから、才能があるのではない。
自らのギフト(才能)のありかを知り、苦悩すら歓喜に変えて、そこに何もかもを注入した、
その結果として、いま私たちにこの絵が残されてあるのでしょう。

一方のお父さんは、あまりにも「才能」あふれる息子の描きっぷりを横目に、
自らにもあったはずの才能を置き去りにして、どうもいじけてたんじゃないかしら。

この、何やら考え込んでいるお猿さんは、
松栄が自らを投影したものという説もあるのだとか。





…と考えると、先の

「ギフトは、それを使わなければ、自分に復讐する」

こわいコトバだと思いませんか?


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神様仏様、タカラヅカ様

2016年04月18日 | Hの生きる喜び、それは

「タカラヅカのスターの方たちの写真、壁に貼ろか?」
「だって、あの方たちが日々舞台に立ってくださるからこそ
私たちの仕事がある!感謝しやな」
そんな提案が朝のミーティングで出されました


思い返せば、1年前の柚希礼音退団公演「黒豹」より
銀のステッキに“タカラヅカ”という福の神が訪れ
依頼、途切れることなく毎日全国から依頼メール・電話がくるようになりました
最近話題の公演が続き、チケット依頼がひっきりなしで、皆てんてこまいですが、

宝塚の旅行会社として、タカラヅカの仕事が増えてくるのは嬉しいこと
タカラヅカのスターの皆さまには感謝しても感謝しきれないほど

「よし、毎朝、スターの皆さんに手を合わせて感謝しよう!」

というわけで、宝塚スターカレンダーを基に切り貼りして至急作成したのがコチラ
(順不同です)わずかな壁スペースがいっぱいに。。

宝塚大劇場に入った時に左手に歴代のトップさんたちの
写真がズラ~っと並んでいるの、ご存知ですか?
あれをイメージして作ろうと思ったのですが、
美的センスと、工作センスが欠けており、ガタガタの仕上がりに・・・
ファンの皆さま、すみません
とりあえず、トップさんを上段に
二番手の方たちを下段に、、、と貼っていったら、
何と、専科の方が一番下に!これはマズイ
マズイですが、場所がないのでどうしようもない
ひとりでブツブツつぶやきながら、強引に仕上げました

今、銀のステッキ事務所の壁4面ある内の1面は、
このようにスターさんたちの写真で埋め尽くされ

もう1面は、半年先の分までの公演スケジュール表がペタペタ貼られ
さらに、宝塚大劇場と東京宝塚劇場の2種類あり、
日々更新されていく公演残席表もあり、、、

4面ある内の2面、つまり半分は宝塚三昧、となりました

今日から、どっちを向いても見上げても“タカラヅカ”の事務所です
これは手を合わさずにはいられないでしょう

「清く」
「正しく」
「ううううるわしく??」
つい、朝からそう言ってしまいそう

タカラヅカの皆さま、今日も一日舞台頑張って下さい!
そう願って、一日を始めることにします

追記)
朝、開口一番スタッフがこの壁を見上げて
「専科が一番下なんておかしい!轟悠さんに申し訳ないから上に上げて!」

ということで、急きょ上座にランクアップ
 

柚希礼音さんと並んでいただきました、我が社におけるツートップです

宝塚大劇場 チケット最新情報はコチラ!

東京宝塚劇場 チケット最新情報はコチラ!

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盲導犬も大丈夫ですか?

2016年04月17日 | Hの生きる喜び、それは

「今まで受け入れたことがないので・・・すみません」
「動物は、ダメなんです」
「うちは食品を扱っているからねぇ」

盲導犬、一緒に入れますか?
施設側への質問に、8割方が以上3点の回答

「盲導犬は初めてなんで、ちょっと確認してきます」
→「大丈夫でした」、「やっぱりダメでした」

この回答が1割

「もちろん、大丈夫ですよ!」
即答でOKが、わずか1割、これが現状です

目の見えない人、見えにくい人が
行きたい時に行きたい場所へ出かけられるように助けるのが
盲導犬の役割

それなのに、社会の受け入れ態勢が整っていないと何の意味もありません
でも、「分からない」「他のお客様の迷惑になる」「盲導犬と言っても動物」

そういう理由で受け入れが難しいのも、分からないでもありません

偶然のご縁で、銀のステッキ立ち上げ当初から
宝塚の視力障がい者協会の皆さまの旅行手配を担当させていただいています

「ひとりでも多くの視力障がいの方が、外に出てもらえるように」
そういう願いで、年に何度かの旅行を計画され、
今、3件の案件をすすめていますが

この手配がなかなか難しい

車椅子の方も数名含まれるのですが、
車椅子&盲導犬に対応できる施設が、本当に少ないのです

そんな中、ちょっと嬉しかったことがありました

ある官公庁に見学希望を出したところ、
「あ、銀のステッキさん?そう言えばこの前も見学に来てくださいましたよね」

と、数週間前にわずか10名ほどで行った銀のステッキのことを
覚えてくださっていたところから会話は始まりました

私の想像、というかイメージとしては、
おカタイ方々がされている施設
お役所仕事で融通もきかないだろう、とあきらめ半分の依頼でしたが

「視力障がい者の皆さまで?そしたら、普通の見学ルートだと
分かりにくいから、皆さま用に見学プランを作らないといけませんね」
「盲導犬?初めてのご要望ですけど、大丈夫ですよ、
ワンちゃんも一緒に行けるルートを考えてみます」

と、なんと、お願いする前に、こちら側の意図をくみとって
好意的に迎え入れてくれることに!

感動しました
役所の職員として、ではなく、人としてちゃんと仕事をしてくれていることに
規定や規則にこだわらず、柔軟に対応しようとしてくれる姿勢に!

さらに続きます

翌日、電話がありました
先日見学を受けてくださった方の上司の男性からでした

「事情をうかがいました、いや、うちも視力障がい者の方を迎えるのは
初めてで、心配だったもので、
昨日、見学ルートを実際私も歩いてみたんです

所々、部屋と部屋の間に段差が数段あるのと
応接室のような部屋があるのですが、
そこの絨毯がふかふかで、、毛が長いんです。
そこがちょっと歩きにくいかな、と思いましたが、皆さま大丈夫でしょうか」

細かいことをきっちり調べて、実際にフィードバックしてくださったのです

ここまでしてくれる施設は初めてでした

障がい者の方は、思い切って外出しています
それなのに、訪問先でイヤな思いなんてしたくないし、させたくない

盲導犬や視力障がい者の方に対する理解が広まって
柔軟に受け入れてくれる施設がひとつでも増えたらいいな・・

この2日間の電話のやりとりでそう思いました

ちなみにその施設、日本銀行大阪支店です
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