当館オリジナルのマルベリージャム原材料(桑の実)を捜して欲しいと
人生の達人(師匠)に相談していた所、
灯台もと暗しの所にあったよ・・・・とお返事が来た。
いそいそルンルン気分で出かけてみると、師匠のお宅の裏山に
大きな桑の木があって、撓わに実がなっていた。
採り頃になったら、教えてあげるよ・・・と嬉しいお返事。
ちょっとコーヒーでも飲んでいかないかと忙しい所お誘い戴いた。
遠慮しても、師匠の手はもう既に準備(お湯を沸かす)に動いているので、
では頂戴しますと受け答えしていると、なにやら工具箱をごそごそ。
布袋(師匠のお仕事用のもの)と鎌とノコギリをセットにして、ちょっと附いて来てと
反対側の山の中へ。歩くこと数分、師匠あるあると屈んで釜で地面を掘り始めた。
上から覗くと、地面から僅かな高さまで竹の子が顔を覗かしている。
でもただ歩いているだけだと、周囲の草むらで何があるのか全く判らない。
目が慣れてくると(それでも難しいが)、師匠は歩きながら、あそこにも、ここにも
見付けられるのだが、こちらは、なかなか見つからない。傍について行きなら、
鎌で周囲を掘り、ノコギリの入れ方を教わって、漸く2本ばかり切り出している間に、
師匠はもう既に数本掘りだしていた。時間にして10分も居たであろうか、
それぞれの布袋に入れて、お湯が沸いているから帰ろうと言われ、
戻ってテーブルの上に拡げて、全部「奥様へのお土産」と言って渡された。
人生の達人に完敗(乾盃)。