きょうは震災の日です。お亡くなりになられた方のご冥福と、被災された方の復興を心よりお祈り致します。
1 依存を見直す
現代はとても便利な時代です。しかし、その便利に頼り切ることによって、私達は「○○がなければ困る」という生活になりがちです。便利は私達が主人となって使いこなすものであり、いざというとき便利がなくても生活できる、便利に支配されない生活を考えてみましょう。
① シンプルな生活
世の中には様々な商品が溢れています。中でも家事・生活関連の商品は多種多様です。洗剤ひとつとってみても、食器洗い、洗濯、お風呂掃除用、住居用、トイレ用、台所用、等々多種多様な商品が売られています。もし、しばらく買い物に行かれない、もしくは商品が手に入らないことになったらどうしたら良いでしょうか。
家に重曹とお酢があれば、洗濯・掃除の洗剤としてほとんどの汚れを落とすことができます。ひどい油汚れには、固形の洗濯石けんや化粧石けんを少量使いましょう。さらに、ヨーグルト・納豆・砂糖・イーストで作った乳酸菌溶液は防かび・消臭効果がありますので、洗濯機に入れればカビ防止・排水溝の臭い防止にもなります。さらに、「使い捨てクリーナー」ではなく、古着やシーツを切って雑巾替わりにする習慣をつけます。
これだけでも家の中の買い置きスペースが減り、少しすっきりしますし、家にほうきやモップを1本備えておけば、停電時でも掃除できます。
つまり「専用の○○」という考え方をやめ、できるだけ汎用性・代用性を考えたシンプルな生活を心掛ければ、ゴミも減り、家計の節約にもなります。極端なことをいえば、トイレットペーパーはティシュの代わりになり、トイレに流すこともできるのです。
「あれば便利」は「なくてもいい」であり、無駄な買い物をしないようになります。
② 健康的な生活
災害時にもっとも気をつけなければならないのが健康です。加齢と共に薬を手放せなくなってしまうこともあるでしょう。非常時にすぐ持ち出せるようにしておく品目のひとつが薬です。しかし、できることなら、日頃からできるだけ薬に頼らない生活をしたいものです。
持病だから仕方ない場合もありますが、それぞれの人に合った適切な食事・運動療法で改善できる生活習慣病なら、お医者様とよく相談し、完治しないまでも薬を減らすよう努力しましょう。良いお医者様なら、親身に相談に乗ってくれるはずです。「判っているけどなかなかできなくて」という人もいるかもしれませんが、災害時の不安を考えれば、始められるのではないでしょうか。
そして、一番大切なのは、日頃から病気にならないよう、自分の体調を食事・運動で管理することです。日常、突然で有無をいわさぬ、出費が医療費です。医療費を節約して他の楽しみに使えると思えば、日々努力する動機になると思います。
③ 脱・依存
災害時は、携帯がつながらない、テレビがみられない、インターネットができない、等々さまざまな不便が強いられることがあります。しかし、本当にそれらはなくてはならないものなのか、一度見直すのも必要なことだと思います。
電話がつながらないときのため、公衆電話の場所の確認、連絡を取れる場所の確保を考えておいたほうがいいでしょう。そのことが人とのコミュニケーションを円滑にしていくきっかけになるかもしれません。
また、ときにはテレビ・インターネットから離れた生活をしてみると、読書その他、いつもと違う時間の使い方や、新たな興味を発見し、自分の新たな能力を伸ばし、家族のコミュミケーションを円滑にすることもあるでしょう。なくてはならないと思っていたものが、あれば便利だけれど案外なくてもいいものと思えてくるかもしれません。