NZ史にたびたび登場するマヘノ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/7d/53ed70bca331b65eaba15a3cd1902cf7.jpg)
NZとオーストラリア間のライナー
として両国に広く親しまれた後、
第一次世界大戦中は病院船として
HMNZHS(国王陛下のNZ病院船)
という尊称が贈られる活躍を遂げ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/c8/dbc1d66f72c93e1a28b3d380626e14e8.jpg)
両国民の脳裏に刻まれたその名前。
マヘノは1905~1935年の30年間
の数奇な激務を終えた後、6月に
メルボルンから日本に向け、最後
の航海に出ました。大阪の解体業
者に廃船として売却されたのです。
航海といってもプロペラが外され
自走することができなかったので
別の蒸気船に曳航されていました。
鉄くずとなるための片道の航海。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/4f/8220b6d57c131afeb302a0eb9ef257ec.jpg)
1905年の建造中のマヘノ
NZのダニーデンの地名
これらのプロペラが外されたのか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/4b/05b424b8850c63b425869d19440a2aee.jpg)
しかし、マヘノが日本の地に辿り
着くことは、ありませんでした。
大阪に向けた2艘はオーストラリア
東海岸で猛烈な暴風雨に見舞われ、
ばらばらになってしまいました。
自走できないマヘノは荒海を漂流
した挙句、7月9日にフレーザー島
の東海岸で座礁してしまいます。
船体の片側には大きな穴が開き、
日本行きは断念されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/77/79333a1073a7db12e963c31810386f2c.jpg)
船内の家具や装飾は島民が記念に
持ち返り、第二次大戦中には豪軍
の実射の的にもなったそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/c2/fee2e2b4805199673222c1ad80d60e9f.jpg)
海風や潮に洗われた年月を物語る
なんとも深い赤銅色の厚い錆
満身創痍も今や骨格を残すばかり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/ab/072800f2af8f6c2ed4130105e9f0dea5.jpg)
その姿を目にし、脇に立った時
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/20/1538774b45cde7f39a93a38578d4b6cf.jpg)
「マヘノはこのタスマン海
に留まりたかったんだ
」
と急に気が付きました。
知らない異国で鉄くずになるより
ずっと行き来したこの海で朽ち果
てることを選んだと感じ、胸が熱
くなり涙があふれるようでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/82/3e63afbb91e34fbe586d766b4d0b511c.jpg)
何度もくぐり抜けてきた嵐を呼び
曳航される鎖を引きちぎり、2度
と動かなくなって、この砂の島で
最後のひとかけらが朽ちるまで、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/67/3cf5c7926c9407448b2497daa731d647.jpg)
慣れ親しんだ海とともにいよう。
意思を持ってそうしたとしか思え
ないような、展開とその後の姿。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/7f/1e4547c769aed21f9dac05b9935f2dc3.jpg)
私はいろいろな見聞や自身の経験
からモノ、特に動力で動く大きな
モノには意思があると信じます。
国王陛下の白船の誇り高い最期。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/f3/290ea4379799cc8f54437ca606032232.jpg)
いつか砂に埋もれて消えるまでの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/17/6e31c1ac504677d6908c426ed73e73b1.jpg)
長い長い砂葬を目にしているよう。
私も自分の最期は自分で選びたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/22/31317034a5a98bd3a06f95389da222f7.jpg)
と強く思った、孤高な姿でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/7d/53ed70bca331b65eaba15a3cd1902cf7.jpg)
NZとオーストラリア間のライナー
として両国に広く親しまれた後、
第一次世界大戦中は病院船として
HMNZHS(国王陛下のNZ病院船)
という尊称が贈られる活躍を遂げ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/c8/dbc1d66f72c93e1a28b3d380626e14e8.jpg)
両国民の脳裏に刻まれたその名前。
マヘノは1905~1935年の30年間
の数奇な激務を終えた後、6月に
メルボルンから日本に向け、最後
の航海に出ました。大阪の解体業
者に廃船として売却されたのです。
航海といってもプロペラが外され
自走することができなかったので
別の蒸気船に曳航されていました。
鉄くずとなるための片道の航海。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/4f/8220b6d57c131afeb302a0eb9ef257ec.jpg)
1905年の建造中のマヘノ
NZのダニーデンの地名
これらのプロペラが外されたのか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/4b/05b424b8850c63b425869d19440a2aee.jpg)
しかし、マヘノが日本の地に辿り
着くことは、ありませんでした。
大阪に向けた2艘はオーストラリア
東海岸で猛烈な暴風雨に見舞われ、
ばらばらになってしまいました。
自走できないマヘノは荒海を漂流
した挙句、7月9日にフレーザー島
の東海岸で座礁してしまいます。
船体の片側には大きな穴が開き、
日本行きは断念されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/77/79333a1073a7db12e963c31810386f2c.jpg)
船内の家具や装飾は島民が記念に
持ち返り、第二次大戦中には豪軍
の実射の的にもなったそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/c2/fee2e2b4805199673222c1ad80d60e9f.jpg)
海風や潮に洗われた年月を物語る
なんとも深い赤銅色の厚い錆
満身創痍も今や骨格を残すばかり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/ab/072800f2af8f6c2ed4130105e9f0dea5.jpg)
その姿を目にし、脇に立った時
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/20/1538774b45cde7f39a93a38578d4b6cf.jpg)
「マヘノはこのタスマン海
に留まりたかったんだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_1.gif)
と急に気が付きました。
知らない異国で鉄くずになるより
ずっと行き来したこの海で朽ち果
てることを選んだと感じ、胸が熱
くなり涙があふれるようでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/82/3e63afbb91e34fbe586d766b4d0b511c.jpg)
何度もくぐり抜けてきた嵐を呼び
曳航される鎖を引きちぎり、2度
と動かなくなって、この砂の島で
最後のひとかけらが朽ちるまで、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/67/3cf5c7926c9407448b2497daa731d647.jpg)
慣れ親しんだ海とともにいよう。
意思を持ってそうしたとしか思え
ないような、展開とその後の姿。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/7f/1e4547c769aed21f9dac05b9935f2dc3.jpg)
私はいろいろな見聞や自身の経験
からモノ、特に動力で動く大きな
モノには意思があると信じます。
国王陛下の白船の誇り高い最期。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/f3/290ea4379799cc8f54437ca606032232.jpg)
いつか砂に埋もれて消えるまでの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/17/6e31c1ac504677d6908c426ed73e73b1.jpg)
長い長い砂葬を目にしているよう。
私も自分の最期は自分で選びたい。
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と強く思った、孤高な姿でした。