アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

大学病院での舌痛症の治療

2019-10-18 13:48:18 | 日記
昨日の続きです。

東京医科歯科大学の付属病院で、私がたどり着いたのは「歯科心身医療外来」という専門外来でした。

そこは、診察ベッドに寝て口を開けてという、いわゆる歯科治療という感じではありませんでした。

問診票はほとんどメンタルチェックシートな内容でしたし、診察は生い立ちや現在の問題を聞くカウンセリング
のような感じでした。

つまり、ここでは患者が抱える心の問題が、病気の大きな原因の一つととらえられていたと思います。

私はアートセラピストですので、こういう心の問題は解決できている(できていなければならない)と思い込んでいましたので、
この歯科心身医療という専門外来での診察には激しいショックを受けてしまいました。

病院から出た瞬間涙があふれてきて、二日間昼も夜も泣き続けていた記憶があります。

初診での長い長い問診の後、教授室に通され、この外来のトップの教授とお話しました。

先生は、この病気は、歯や舌の病気ではなく、脳が誤作動を起こして痛みの信号を送り続けていることによる痛みだと
説明して下さり、その脳の誤作動を鎮めるためのお薬を飲むことで、症状は落ち着いてくると言ってくださいました。

その時先生は、投薬の日数と痛みの関係の図を書いてくださいまして、その図では1ヶ月もすれば症状はほぼ落ち着く
みたいな感じでした。

ですからその説明で、「長いことわけのわからない痛みに苦しんだけれど、1ヶ月たらずで治るのか!」と大きな希望を
持ちました。

そして処方されたのが、脳の働きをコントロールするためのトリプタノールという水色の薬です。

鬱病の古典的なお薬だということでした。

これは、とにかく眠くなるお薬でしたね。

眠らせて神経を鎮めるということなのでしょう。

眠いし、起きていてもぼんやりしたり身体を動かすのが重かったり・・・最初はこの身体の変化に恐怖を感じるほどでしたが
やがて慣れてきまして、トリプタノールを飲み続けても、日常生活がまあまあ送れるようにはなりました。

そして確かに、痛みが軽減されてきました。

ただ、殆どの患者さんは最初にトリプタノールを処方されるのだと思いますが、中にはトリプタノールが合わない人も
当然います。

私は幸いそういう苦労が無かったのですが、合う薬に出会うまで半年くらいかかる患者さんもいると聞きました。

ですから、もし、町の歯医者さんで舌痛症に理解がある先生が、トリプタノールを処方してくださって、
それが効かなくても、単に薬が合わないだけかもしれませんので、絶望する必要はないと思います。

先生とよく相談するとよいと思います。




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