第二十三章 隼人の想い
1 A boy meets a girl.
出会いは不意にやってくる。
日光駅だった。
世界遺産に登録されている日光だ。
駅は小さく平凡だった。
おどろいていると「霧降りに行くの」と声をかけられた。
ドキっとするほどきれいな女性だった。
声をかけておいてハニカンデいる風情。
いかにも日本の女性らしかった。
フロリダから成田。
成田から東京。
そして浅草駅。
日光。
日本の風景も女性もアメリカとさほど違いがない。
そう思っていた。
それが……。
運命の女性に出会った。
それが中山美智子だった。
トキメイタ。
それを顔にだすまいとした。
さりげなく装うのに苦労した。
それが直人の恋人。
中山美智子だった。
すきです。
ひとこといえたらどんなにか……らくになることか。
直人のことを忘れずに想い続けている彼女に、それはいいだしかねた。
彼女も日本人。
ぼくも日本人なのだ。
そうおもい知らされる。
こころの動きだった。
キリコのこころもわかっていた。
なにもいわずに、だまって、ぼくと美智子をガードしていた。
わざとハシャイデいるようなときもあった。
美智子を想う気もちはおさえられない。
恋しくて、恋しくて。
でも……彼女はぼくを見てない。
ぼくをとおして直人を見ている。
もうぼくはフロリダにもどりたくはない。
遠い未来の記憶のなかでいつかこんな春の夕暮れを思いだすだろう。
霧降りの山藤。
美智子と見ている記憶。
そして、それは直人の記憶でもある。
これからのぼくと美智子の記憶を。
直人よ、ぼくらと共有してほしい。
キリコよ、ぼくらの記憶のなかで、きみは永遠に生きている。
光りと闇の戦いがつづくかぎり。
ぼくらは生きつづけなければいけない。
それが、後から来る光の戦士の励ましとなる。
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フロリダから成田。
成田から東京。
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日光。
日本の風景も女性もアメリカとさほど違いがない。
そう思っていた。
それが……。
運命の女性に出会った。
それが中山美智子だった。
トキメイタ。
それを顔にだすまいとした。
さりげなく装うのに苦労した。
それが直人の恋人。
中山美智子だった。
すきです。
ひとこといえたらどんなにか……らくになることか。
直人のことを忘れずに想い続けている彼女に、それはいいだしかねた。
彼女も日本人。
ぼくも日本人なのだ。
そうおもい知らされる。
こころの動きだった。
キリコのこころもわかっていた。
なにもいわずに、だまって、ぼくと美智子をガードしていた。
わざとハシャイデいるようなときもあった。
美智子を想う気もちはおさえられない。
恋しくて、恋しくて。
でも……彼女はぼくを見てない。
ぼくをとおして直人を見ている。
もうぼくはフロリダにもどりたくはない。
遠い未来の記憶のなかでいつかこんな春の夕暮れを思いだすだろう。
霧降りの山藤。
美智子と見ている記憶。
そして、それは直人の記憶でもある。
これからのぼくと美智子の記憶を。
直人よ、ぼくらと共有してほしい。
キリコよ、ぼくらの記憶のなかで、きみは永遠に生きている。
光りと闇の戦いがつづくかぎり。
ぼくらは生きつづけなければいけない。
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