移動して 異臭は一瞬で 一蹴す

2010年04月20日 | 僕…
駅に…電車が入って来ます。
昼間でも…そこそこの人が乗ってます。
ガラガラの山手線手線って…あるのでしょうか。

しかし一車両だけ…空いています。
座っている方も…微妙にマバラです。
立っている方も…扉付近が多いのです。

その空いてる車両が…僕の前で停まります。
扉が開き…ドッと人々が急いで降りてきます。
まるで何かから逃げるように…かなり慌てています。

不思議に思い…乗り込む僕です。
すると何とも云えぬ異臭が…鼻を突きます。
それは何十年も掛けて…何かを腐らした臭いです。

僕は…その場を立ち去ろうとします。
しかし扉は閉まり…電車を降りる事が出来ません。
僕はその臭いの元から逃れようと…車内を走り回ります。

でも臭いの元が…何処だか解りません。
僕は逆走しているか…臭いは強くなって来ます。
そして僕は…その臭いの元を目の当たりにします。

それは…人間だったのです。
固まった…長い髪をしてます。
絶対に洗ってない…服を着ています。

僕は走って…隣の車両に逃げ込みます。
鼻を押さえ…息をしないようにします。
口を押さえ…何かが出ないようにします。

隣の車両は…込み合ってます。
まるで避難民のように…皆がいます。
皆さん…暗黙の了解で助かった合図をします。

しかし我慢をして…異臭の中に居る人もいます。
異臭の元の前に座ってる…おばあちゃんがいます。
扉に張り付き…次の駅で降りる準備をしている方がいます。

臭いからって…電車に乗ってはいけない事はないです。
臭いからって…世間から隔離する必要はないのかもしれません。
臭いからって…でも人と接するには節度と云うものがありますよ。

あの異臭の元の方は…いつまで山手線を乗り続けるのでしょうか。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする