シーカヤック釣り 海をてくてく

カヤックフィッシングとハイキング
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伝える力

2011年02月25日 | 雑記

ご存知、池上彰さんの本です。

出張の電車の暇つぶしに買いましたが、一瞬で呼んでしまいました。

それだけ読みやすいって事。伝えたいことが、するする入る。

朝のトイレ競争の非難ごうごうの間隙を縫って、ちょっとづつ読み返しています。

さすがは小学生相手に鍛えられた力。 文書は短く簡潔に・・。なるほど。

 

また、北野たけしの番組で、ハーバード大学のサンデル教授の哲学講義をやってました。

当然、哲学なんで、絶対の答えがない議題をあえて選んでやるわけです。

立場を変えればどう見えるか。

 

例題1

貴方はブレーキが壊れた暴走電車の運転手。そのままだと、線路で作業中の5人を轢く。

ところが、ポイントを切り替えれば、切り替えた先に1人でいる作業員が死ぬだけですむ。

貴方はどうするか・・。モロに当事者としての選択。

だいたいの人が、しょうがない、切り替えて1人を轢く。と答える。

私はいつも、最善を選ぶ人だから・・。

 

例題2

次に、貴方は電車のホームに立つ一人。目の前の人を突き落とすと騒ぎになって、そいつは死ぬが、5人は騒ぎに気づいて逃げるチャンスが与えられる。

貴方はどうするか・・。 モロに当事者でないが、傍観者の立場から、割って入って当事者になる場合の選択。

さっき、選択肢の最善を選び、1人を犠牲にすると言った人は、その1人を突き落とせないと言う。

そう答えてしまってから、少しして気がつく。

傍観者として見てるだけ。自分は1人を殺さなかった良い人。5人を死なせたのは、自分ではなく運転手。

一同、矛盾。 むぎゅ~っ。 そーくるかーっ。

 

あなたはどっち?

 

中には、私が飛び降りて犠牲になり、騒ぎを起こすと言う人がいました。

嘘やろ・・。カメラ向けられてるからやろ・・。と自分は思いましたが・・。

 

サンデル教授、やっつけようと思えば、相手がたけしでも簡単そうでしたが、ちょっと手前で笑いが混じるように絶妙にコントロールしてました。

さすがであります。

 

哲学問題なので、時間はたっぷり。一日置けば、違う意見に落ち着く場合もあり。

でも実際では、もっと周辺が詳細に見えない、他の選択肢が見えない、そこまで頭が回らない、見えたとしても時間がない。

私が当事者なら、あわわわわっと言ってる間に、5人ともご臨終でございます。

導火線が短い場合、展開が飲み込めなくて、ついていけなかった・・・・。も、一つの答えかも。

避けたいのは、早計、短絡、早合点。

そこで、その導火線、長いのか短いのか。とりあえず継ぎ足すことができるのか。

相手が暴走電車でなかったらの話でありますが・・。

 

ほか、IPODシリーズのプレゼンテーション。製品を売り込む技術の紹介。

なんと、専門用語を絶対使わないことが鉄則なんだとか。

あっ、その言葉、オレ知ってる。なんて喜ぶ奴は、ほっといても買うのでしょう。

その筋の物知りが、よだれを出して喜びそうな専門用語は、いっさい使わないそうです。

さっと選んで、ブーンと大きくして、どうよっ!? ってな感じ。

 

仕事柄、ハンコをもらう相手は、大概は土木技術のお偉いさん。

説明するはプラント系の電気設備。地方に行けば、客先に電気担当技術者がいない場合も多々あり。

お偉いさん、ISOに縛られて、一応は検査しないといけないし、予算もらう議会でも説明しないといけない。

「細かいことはどうでもエエけん、もっと土木チックに説明してや・・・。」

「はぁぁ・・。」

 

鍛えませう。

伝える力。