おジャ魔女どれみと徒然

おジャ魔女のこと、

日常のこと、

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見えない目撃者について、そのティアーベル

2021-07-04 11:35:00 | 刑事・社会

 警察学校を卒業したての浜中は運転中の事故で弟が死亡。
 自身も事故の衝撃で失明してしまう。

 それから3年後、

 浜中は家族と将来を失った絶望から未だ立ち直れずにいた。
 そんなある日、盲導犬と共に道を歩く浜中の耳に車のブレーキ音が聞こえ──


 本格的サスペンス映画ということで。斬新で面白かったです。

 最後までハラハラドキドキさせられる。
 ジェットコースターみたいに見始めたら止まらない。

 東映は最近良い映画作りますね。
 感服いたしました。

 ただ見終わった後、冷静になると……
 こうしてレビューを書く段になるとイマイチ物語にのめり込めなかったかなとw

 結局、最後まで主人公が事件に関わる理由が宙ぶらりんだった。高杉真宙なだけにw

 似てる内容だとボーンコレクターだけど、

 やっぱり主人公が敏腕刑事やらベテラン捜査官だったとかそういう設定が必要だったんじゃないか。
 国崎も何で首突っ込んでくるのか分かんねーし。

 これで拐われたのが国崎の妹で~とかなら分かるけどね。
 それで元警官の浜中に藁にもすがる気持ちで~とか。物語は終わりと同じくらい初動も大事ですから。

 犯人も相当マヌケだし。途中からもうヤケクソw
 最初はトリック使って欺いてたのが最後のアレはなんだったんだろ。

 国崎を狙うくらいならまず最初の目撃者である浜中を狙うべきだったし、そこも順序が逆であやふやなんよな。

 知能犯を描きたいのかシリアルキラーを描きたいのか。よく分かんない。

 後、色々ハッピーエンドなんも納得いかん。犯人殺しちゃうしw

 あれ正当防衛にはならんやろ。
 都合の良い展開かつ見所重視で説明を置き去りにした感。中々両立は難しいのかもせんが。

 韓国原作で中国版出てリメイクが繰り返されてる作品だけど、
 そもそもリメイクする必要あったんかね?

 韓国に頼まれたんかな?
 中国がリメイクしたから次は日本も……みたいな流れや空気を読んだ作品。

 メディアミックスなんか?w

 まぁ、こちらとしてはツッコミ映画を供給してくれてありがたい限りですが。
 レビューの書き甲斐があるw

 では、また。
 


孤狼の血について、その「ケーサツじゃけぇ、なにしてもエエんじゃ」

2021-06-28 08:34:00 | 刑事・社会

 平成が押し迫る昭和63年。

 広島県呉原で金融業者の男1人が行方不明。
 西呉原署のベテラン刑事・大上、そして最近派遣されたばかりの新人・日岡が事件の捜査に当たる。

 その事件は地元で鎬を削る暴力団、加古村組と尾谷組。
 二つの組織がぶつかり合う、闘争の渦中への誘いでもあった──。


 東映の本気度が伝わる意欲作。
 やっぱ東映はヤクザ映画だよねw 呉原と地名変わってるけど、ガッツリ呉市ということで。

 仁義なきの聖地にヤクザ映画が帰ってきた。ファン待望。

 警察視点を濃密に描けてた。
 脂ぎった世界観といい魅力たっぷり。ちょっとストーリーがテンプレではあるが。

 実は良い人で、その人の意思を継いで~という。安易な終わり方ではある。

 まあ、2時間でサックリ見れるし、最後までダレることもない。
 これぞ映画という一本。続編も出るそうでこっから楽しみですね。

 次は松坂さん主役なんすかね?
 見てて思ったんだが、なんか松坂さんって別次元の生物みたい。

 年々役者としての凄みが増してくる。次はどんな演技を見せてくれるのか。

 てか、原作の柚月さんは一般の主婦の方なんだと。
 なんつー作品書いてんやw それが一番びっくりかもせん。

 びっくりどっきりクリ○リスw
 では、また。




 8月に続編公開か。楽しみ。


復讐するは我にありについて、その「我これに報いん」

2021-05-13 06:15:00 | 刑事・社会

 なんか松竹ってこんな映画ばっか撮ってね?w
 西口彰事件を元にした小説原作。

 1963年10月から1964年1月まで殺人5件、詐欺10件、窃盗2件。

 時期的に「黒い金メダリスト」、実家がカトリックなこともあって「悪魔の子」と呼ばれた連続殺人鬼。

 原作者の佐木隆三さんはリアタイで事件の裁判を傍聴したこともあるって人で、
 それ故のリアリティがありながら大胆な解釈やアレンジ。

 この勢いは凄い。
 作家のイマジネーションの勝利。

 そこに映画、実写としての長所を取り入れた作品になるんすかね。
 最初、逮捕から始まって、ちょっと話が分かりにくい。でも、徐々に紐解かれていく。そこも面白味の一つ。

 カリードの道みたいな感じ。

 マフィアと殺人鬼の違いですが、実在の事件だし脚色もしっかりしてるから「復讐するは」の方が骨太に出来てると思う。

 登場人物もかなり印象的。
 特に巌とひさ乃のやり取り。この剣呑な雰囲気シビレるな。

 三國連太郎さん、倍賞千恵子さん、小川真由美さんの存在感も大きいですが、何より主演の緒形拳さん。

 サイコパスならこの前見た熱帯魚のでんでんさんと同じでも、人間としての哀愁や魅力は緒形さんの方がありますね。
 まぁ、もともと事件の内容が違うから一概に甲乙付けられませんが。

 逃避行という点なら、最近だと市橋か。
 でも、この人ガチ逃げだしなw 昭和男のダイナミックさには勝てないっす。

 ストーリーとしても面白い。
 最後の遺骨ぶち撒けとか、象徴してると思うわ。

 家族にすら拒絶され帰る場所もない。
 この前「すばらしき世界」との対比について書きましたけど、やっぱ間違ってないんじゃないか。

 的外れではあるかもしれないですがw
 書いてる自分でも意味分かりませんw

 ただ、なんかね。

 突き放す突き飛ばすような、人との距離感や拒絶心。
 そこだけは昭和も令和も変わらないのかなと。

 昭和は直接的というか、令和の今はコンプラだのポリコレだの叫ばれてる世ですから。

 建前の方がどんどん大きくなってる気がする。
 一見優しいようで、他人との距離がこれほどぎこちなく、おぼつかない社会。

 世界はこれから良くなるんですかね?
 では、また。



すばらしき世界



丑三つの村について、その「もはや夜明けも近づいた」

2021-05-08 05:47:00 | 刑事・社会

 1938年5月21日、主犯・都井睦男21歳。

 村内の11軒の家を巡り33人を死傷。
 その後、自殺。

 津山事件を元にした作品。ほとんど史実通りやったな。
 村社会って怖いね。「楽園」でもそやったが。

 途中からもはやPOVでしたw
 津山事件を知る上では重要な映画なんじゃないすかね。

 この事件が今まで日本の単独殺人の1位だったわけですが……
 2019年の京アニ放火がこの記録を上回る。死者36人。

 狂気が身近に寄ってきた感じ。

 津山事件は小さな村の話だが、今は日本全体が正直なとこ、村社会みたいなとこあるからな。

 この映画の主演を務めた古尾谷雅人さんは後に非業の死を遂げることになります。

 借金や遺産争いの渦中で自ら命を絶った。

 誰かに相談した所で解決した問題ではないとはいえ、
 最後まで自分で抱え込み孤独のまま。周りの人間も助けようがないから諦めて知らん振り。

 それが当たり前になってる。人と関わらない方が身のためだから。
 今の世の中はどこかおかしい。

 では、また。



冷たい熱帯魚について、その素晴らしき人生。

2021-04-20 10:10:00 | 刑事・社会

 小さな熱帯魚店を経営する社本は再婚した妻や先妻の娘との冷えきった家庭環境に悩んでいた。

 そんな最中、娘が万引きで捕まってしまう。

 平謝りの社本。
 そこへ助けに入ってくれたのが同業者である村田だった。

 快活な村田に惹かれた社本はその後、何かと懇意になる。
 しかし、村田には恐るべき秘密があり──。



 実際にあった埼玉愛犬家連続殺人事件を元にした作品。

 めっちゃ面白かった。
 中毒性というか徐々に引き込まれてていく。

 事件をなぞりながらも園子温ワールド全開。オリジナリティ溢れる映画。
 ポンジュノ監督の「殺人の追憶」にも匹敵する犯罪映画の金字塔。

 自殺サークル同様、オチが弱いという欠点はあるが。それ以外は全て完璧。

 でんでんって何者? こういうの怪演って言うんやろな。
 てか、犯人の写真見たけど普通にクリソツw

 「ボディを透明にする」。とんでもない迷言もでんでんさんが言うとすげー説得力あるw
 他の役者さんもあんま有名な人はおらんけど、だからこそのリアリティや圧迫感。

 サイコパスが大立回りするだけで、あんま教訓みたいなのは得られんが。
 胸糞で二時間半無駄にしたって考える人もいるかもしれない。

 実際、映画や物語としては本質や中身はあんま無いかなとは思う。
 例えるなら肝心の料理はないのに、調味料や香辛料をガブ飲みさせられてるような……

 胸にガツンと来るスパイシー映画です。
 伝わるか? この例えw

 では、また。