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アングストについて、その不安

2024-05-21 03:49:00 | シリアス・サスペンス

 1983年のオーストリア映画。
 1980年に起きた《アルトライアー一家惨殺事件》。実在の殺人犯ヴェルナークニーシェックを主役にした作品。

 各国で上映禁止された問題作。日本ではビデオ販売されるがそれっきり。2020年にようやく劇場公開。
 YouTubeの映画オススメ動画を見て興味が湧いたので視聴。

 リマスターなんやろうけど映像が綺麗。40年前とは思えない。封印されてた分、鮮度が保たれていたかw
 何より内容が鮮烈。本物の殺人事件。映画で見る殺人体験です。

 クニーシェックが家の中をウロウロしたり。人間が重くて持ち上がらなかったり。
 1つ1つの挙動が気味悪い。でも、彼の中では一貫した計画とやらがある。

 今まで色んなシリアルキラーもの見てきたが、マジで共感できないw
 これに比べたらこの前見た『ハウスジャックビルト』とかかわいいもんよ。

 グロとは違う胸糞の悪さ。映画に流れる時間が殺人鬼の呼吸なんよ。
 稚拙な犯行ですぐ逮捕されたが、クニーシェックは前々から猟奇的な殺人を繰り返し釈放された矢先の出来事だった。

 本来なら司法で未然に防げたはずの事件。
 何ともやるせない、救いようのない。理解不能の物語。

 ちなみにクニーシェックはまだ生きてます。この事件で終身刑を受け未だ服役中。
 オーストリアは1963年に死刑が廃止されています。

 では、また。




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