自由民主党の総裁が岸田文雄氏に決まりました。
今回の総裁選は、石破茂氏外しでもマスコミジャックの面でも元総理らの思惑通りの結果となったのではないでしょうか。
新総裁には、『 党の様々な意見を鑑みて・・・ 』などといってぶれまくり、傀儡とならないことを願っています。
話は変わって、先日のドイツ総選挙で感じたことがありました。
まず選挙制度ですが、ドイツの選挙制度は『小選挙区比例代表併用制』で、ニュージーランドでも採用されているものです。
日本の『小選挙区比例代表並立制』とは、似て非なるもののようです。
深く勉強してませんが、「併用制」はまず、比例代表で全ての政党別の議席配分を決め、各政党に配分された議席をその党の小選挙区で当選した者に優先して割り当てるようです。
つまり、直接選挙民に承認された者が当選者として議席を持つわけです。それでも余りが生じた場合に政党名簿に登載された候補者を補充して当選させることになります。
選挙民の信任を経ないで議席を持つのはその人達だけです。
しかし、日本の「並立制」では、政党名簿に登載さえされれば、選挙民に信任されなくても議席を手にできるのです。
つまり、日本ではいかに政党名簿の上位に登載されるかが大切で、その政党名簿は党執行部が作成するのでしょう。だとすれば、一部の名簿作成者に権力が集中するのも頷けます。
「併用制」「並立制」ともに長短ある制度とは思いますが、選挙民の信任なくして議席を得ることはいかがなものかと思います。
特に解らないのは、選挙民がNO!と判断した小選挙区での落選者が議席を得る『復活当選』です。
比例区の復活当選とは、小選挙区で否定された人に、党の判断で議席を与えること。
選挙区民の意思は踏みにじられているわけです。(誰がイイではなく、誰がイヤだの票もあるわけですから)
また、比例区の当選者割当数は、その地区の比例投票数で決まります。
政党に入れるのだから、これは全国区で良いと思います。
そうすると、人口の多い都市部の意見に偏重すると云う人もいますが、元々多数決の仕組みはそうであるし、民主主義は多数独裁主義ではないから、地方が等閑(なおざり)になるのは政党や議員の質の問題だと思うのです。
それに、小選挙区での一票の重みは断然地方のほうが大きいのだから、相殺されるとも考えられないだろうか。
(一票の格差は 衆院で2倍超は6選挙区:鳥取1区を1として、東京4、兵庫・神奈川各1選挙区)
選挙制度の改正は、当事者である国会議員が決めるようなので、利害関係が直接関わってしまいます。
大所高所からの改正はほぼ望めない状況ではないでしょうか。
せめて、第三者機関からの提言を公にして、国会での議論をしてもらいたいと思います。
これって、憲法改正より喫緊の課題だと思うのですが。