五木寛之氏の『孤独のすすめ』を読みました。
野暮用で広島まで行く機会があり、新幹線車中で読む本にいいかなと思って、書店で衝動買いしました。
人生は青春・朱夏・白秋・玄冬の四つの季節が巡っていくことが自然の摂理で、そのうちの「玄冬」の生き方について記されていました。
(青春・朱夏・白秋・玄冬の考え方は、古代中国の「陰陽五行説」から生まれたとのことです)
内容は、
第1章 「老い」とは何ですか
第2章 「下山」の醍醐味
第3章 老化と回想力
第4章 「世代」から「階級」へ
第5章 なぜ不安になるのか
第6章 まず「気づく」こと
流石に文筆家の重鎮だけあってとても読みやすく、なるほどと頷ける部分が数多ありました。
衝撃的だったのは、比較的恵まれている玄冬世代に対し、その他の世代から「嫌老感」をもたれつつ有ると云うこと。
そして、その感覚は、年金制度など具体的な対立が生む「階級闘争」へと発展しかねない・・・という下りです。
本には『高齢者とはいえ、ひとりの国民として、社会が直面する課題に向き合っていくことが、今ほど必要とされている時代は、ないように思うのです。私が高齢者のひとりとして「自覚した老人」の重要性を考える理由は、そこにもあります。』
とありました。
老化に抗いつつも日々返り討ちに遭って落ち込んでいる人や、まだまだ若者には負けないと自信を持っている人には、絶対に読んで欲しいと思いました。
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