時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

大公開で募集中

2006年01月21日 | Indiana大学
新学期が始まって二週間。ようすもつかめてきたと同時に、ちょっと疲れ気味。でも、実はもっと疲れて、かなりヘロヘロなのが先生たち。この時期は仕事が重なるようなのです。

その一つが、受験生の審査。あちこちから送られてくる書類を、いくつも見なくてはならないそうです。もう一つが、新しい教員候補者の審査です。わが言語学科は、今年の秋学期に向けてComputational Linguisticsの教員を探しているらしく、5人の候補者が入れ替わりIndianaを訪れて、面接をし、発表をするのです。言語学科の教員は、学科の候補者だけでなく、認知科学科の新任教員の審査にも顔を出す必要があるらしい。言語学のPh.Dの必須項目の一つ「副専攻」の選択肢に「認知科学」があるし、そのため言語学科の教員で、認知科学科の兼任教員になっている人が多いからでしょう。それで春学期が始まって以来、毎日といっていいほど発表を見に行かねばならないようです。

ご存知の方もいるかもしれませんが、驚いた方もいるのではないでしょうか。こういうことを、大学院生も知っているのです。というより、候補者の審査に関わることを期待されているらしいのです。私だけこっそり教えてもらったわけではありません。どこの誰が応募してきているかは、院生にもすべて公開。発表会の予定もEメールで伝達されるし、候補者と学生が発表について話し合ったり、学生の研究の話を聞いてもらったり、という場も設けられるのです。「教員の重要な仕事の一つが院生と関わることだから、それがうまくいきそうか、ということも審査の重要なファクターなんだよ」とKen先生が教えてくれました。私も、学科が出してくれるピザとジュース目当てに、親睦会を中心に参加しております。

今日は認知科学の候補者。でも言語産出の研究をしている人で、興味があったので発表会も参加。50人ほどの言語学・認知科学の教員・学生を前に、堂々としたいい発表でした。研究業績もたくさん。おそらくIUとしては是非採用したいのでは。他の大学にも応募しているらしくて、この田舎には来てくれないかな。ぜひ教わりたい気がしたのですが。…

大学に就職するためにはあんなにすごくないといけないのか、と圧倒されてしまいましたが、今日の人はちょっと特別だったかも。「本当に優秀だと売り手市場なんですね」と帰りにBrianさんと話しました。それにしてもこの採用事情、絶対に全て秘密裡に進められる日本の教員採用とあまりに違って驚いてしまいました。われわれ学生にとっては、事情が分かって、参考になること間違いありません。また、来週もあります。昼食代が浮いて助かる… じゃなくて、「先輩」の話を聞きに行こうと思っています。