今日9時ごろ図書館にいたら、院生のAnupam(インド)が来て「Ladefogedが死んだよ」と言います。「また冗談を~」と思ってあいまいな笑いを浮かべていると「冗談じゃないよ、さっきStevens先生からメールが来たんだよ」と言います。IPAのサイトにもお悔やみのメッセージがあります。80歳だったそうです。
今学期はついにKen先生の授業を受けていますが、その一つ、Introductory Phonetics (L541)の教科書が、Ladefoged氏の著書、おなじみのA Course in Phoneticsです。古い版でもいいよ、と先生は言いますが、昔読んだ第3版を日本を出るときに捨ててきました。で、新しくなるごとにどんどん高くなっているこの本、出たばかりの第5版はなんと、$77! 「初級の教科書の値段じゃないよ~」と泣きが入りましたが、CD-ROMにはX線のビデオもついて、けっこう金がかかってることも確か。
さらに、今回は初版以来初めて、大改訂をしてます。これまでは後半でちょっと触れるだけだった音響音声学を最初から全面的に説明に使っているのです。一つには、ここ10年くらいで普通のパソコン上で動く音声分析ソフト、それもタダのものがかなり普及したため、音声学教育にも音響分析を取り入れやすくなったということがあるでしょう(L541ではWavesurferでとりあえず学ばせるようです)。もう一つには、音響音声学を前面に押し出した Acoustic & auditory phonetics (Keith Johnson) の成功も刺激になったでしょう(これもL541の後半の教科書です)。ということで、値段は高いですが確かに改訂して良くなってはいると思いました。「遺作」ということになるのでしょうが、このロングセラーを最後にup-to-dateにして残せたのは良かったのではないかと思います。これで、このあとさらに5年は読み継がれるのではないでしょうか。
ところでLadefoged先生、インドにフィールドワークに行ってから祖国イギリスに帰り、そこで倒れてそのまま亡くなったのだそうです。なんとも立派な最期、フィールドワーカーの端くれとして鑑とせねば。彼の個人ホームページには最近、ウェットスーツ姿でサーフボード持ってる写真があったと思いますから、相当「お達者」なおじいちゃんだったんでしょう。Ken先生はUCLAでポスドクをしているときに直接交流があったはず。私は一度だけ日本に講演に来た時に見たことがあります。「声の低い人だな~」という印象でした。直接話すことはついにありませんでしたが、Elements of acoustic phoneticsの2版などで教えていただきました。ご冥福を。。。
今学期はついにKen先生の授業を受けていますが、その一つ、Introductory Phonetics (L541)の教科書が、Ladefoged氏の著書、おなじみのA Course in Phoneticsです。古い版でもいいよ、と先生は言いますが、昔読んだ第3版を日本を出るときに捨ててきました。で、新しくなるごとにどんどん高くなっているこの本、出たばかりの第5版はなんと、$77! 「初級の教科書の値段じゃないよ~」と泣きが入りましたが、CD-ROMにはX線のビデオもついて、けっこう金がかかってることも確か。
さらに、今回は初版以来初めて、大改訂をしてます。これまでは後半でちょっと触れるだけだった音響音声学を最初から全面的に説明に使っているのです。一つには、ここ10年くらいで普通のパソコン上で動く音声分析ソフト、それもタダのものがかなり普及したため、音声学教育にも音響分析を取り入れやすくなったということがあるでしょう(L541ではWavesurferでとりあえず学ばせるようです)。もう一つには、音響音声学を前面に押し出した Acoustic & auditory phonetics (Keith Johnson) の成功も刺激になったでしょう(これもL541の後半の教科書です)。ということで、値段は高いですが確かに改訂して良くなってはいると思いました。「遺作」ということになるのでしょうが、このロングセラーを最後にup-to-dateにして残せたのは良かったのではないかと思います。これで、このあとさらに5年は読み継がれるのではないでしょうか。
ところでLadefoged先生、インドにフィールドワークに行ってから祖国イギリスに帰り、そこで倒れてそのまま亡くなったのだそうです。なんとも立派な最期、フィールドワーカーの端くれとして鑑とせねば。彼の個人ホームページには最近、ウェットスーツ姿でサーフボード持ってる写真があったと思いますから、相当「お達者」なおじいちゃんだったんでしょう。Ken先生はUCLAでポスドクをしているときに直接交流があったはず。私は一度だけ日本に講演に来た時に見たことがあります。「声の低い人だな~」という印象でした。直接話すことはついにありませんでしたが、Elements of acoustic phoneticsの2版などで教えていただきました。ご冥福を。。。