武甲山の麓に秩父札所の6番から9番があって、それを巡りながら武甲山を十分眺めることができました。
西武秩父線横瀬駅から、8番札所の西善寺へ向かう途中から見上げた武甲山です。ご覧の通りの傷だらけの山に変わってしまいました。そしてその手前には採石された石灰石が小山になっています。正に現在の武甲山の象徴的な姿です。山頂は30m以上も低くなってしまいました。
自然環境を守ることと経済活動の活性化を計ることは、まったく矛盾もいいところです。我々は食うために働きますが、ここまでやらなければ生きて行けないのでしょうか。
ここから出て行った石灰石がビルを造り、道路になり、橋を架ける。それはそれで素晴らしいことです。しかしビルも道路も橋もいずれは壊れ、解体されて姿を消してしまうのです。ただビルも道路も橋も造り直すことはできます。ただ悲しいことに山は元に戻ることはありません。
私たち人間は大変な罪を犯しているのですね。今生きていくために。今楽しむために。