パそぼのあれこれフリーク:Part2

2022年5月にAutopageブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」から引っ越し、同じ内容で書き続けます。

10/2「大地に耳をすます」展に行く:東京都美術館

2024-10-03 14:39:53 | ぐるっとパスでアート展へ

「ぐるっとパス」で、毎回楽しみにしている「東京都美術館」の展覧会

普通なら足を運ばないかもしれない現代作家の展覧会では、毎回 思いがけない出会いがあります。

大地に耳をすます 気配と手ざわり
The Whispering Land: Artists in Correspondence with Nature

2024年7月20日(土) ~ 10月9日(水)

東京都美術館 ギャラリーA・B・C




写真、木版画、油彩画、水彩画、インスタレーションなど5人の現代作家による多彩な作品を展示。
榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコ

ぐるっとパス~一般料金:1,100円がパスだけで入場できます。

前日に、展示内容・みどころ をざっと見ました。
作家のインタビュー映像が興味深い。
というわけで、当日も朝から、じっくり 公式Webサイトを見て下調べ。
予想以上にハマってしまい・・・、出かけるのが午後になってしまった。(*^_^*)♪

2024年10月2日(水)に行きました。
久しぶりの上野公園。



昨日より日差しが強く、秋が一歩後退。
樹木や草花、景色を見ながら、東京都美術館へ
サルスベリの花が満開です。



大きなパネル



会場ヘのゲート



15時少し前、会場は混んでなくてよかった!
写真撮影OKです。



中に入ると、大きな垂れ幕



1) 「川村喜一」さんの展示です。 

知床半島に移住し自然の中で暮らす作家の、写真が中心のインスタレーション。
自然を愛し尊び、その恵みをもらって生きることが、伝わってきます。
(小さな紙がたくさんぶら下がっていて説明が書かれているのですが、読みづらくてちょっと残念・・・;;)

会場風景



更に進むと



床に並べられているのは、「We were here」



鮭を捕る人間と熊 (*^_^*)♪



川村喜一さんは、カメラマンであり、狩猟もする。
これは、手袋?



透けるような布地にプリントされた写真パネル
間にぶら下がっているのは、自然の人工物?



めも:2024/10/02 PowerShot SX730 HS で撮影

自然を感じる素敵な作品たちでした。

    ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~

2)「ふるさかはるか」さんの展示です。

木版画を自然と関わる手段ととらえ、木の形や木目をそのまま版木に使い、自分で採集した土や育てた藍を使って木版画を摺るとのこと。

そのこだわりは驚くばかり、素敵な作品にすっかり魅せられてしまいました。



まずは、藍や漆、土などの素材の展示。



藍の下がった会場の風景



藍の種です。



藍の顔料



丸い板のヒビはどんどん増えて変化するらしい。



藍と漆の絶妙なトーン



版木と版画作品 



版木と版画作品 



ソマの舟Leaving 



ステキな作品ね、と通り過ぎようとして!



こんな小さな文字、サプライズ (*^_^*)♪



めも:2024/10/02 PowerShot SX730 HS で撮影

色もデザインも見るほどに素敵な版画作品です。

展示内容・みどころ ~ 展示映像
作家のこだわりが伝わってくる映像です。

★ ふるさかはるか「ことづての声/ソマの舟」をめぐる制作の記録
You Tube 「ことづての声/ソマの舟」をめぐる制作の記録 企画展「大地に耳をすます 気配と手ざわり」展示映像



    ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~

3)「ミロコマチコ」さんの展示です。
奄美大島に移住した作者は、伝統工芸「泥染め」を制作に取り入れたり、奄美大島に自生する植物から取った染料を使ったり、自然の恵みが生かされています。

まずは、1)2)の会場から、下の会場を見下ろしましょう。

会場風景


中央に「島」


下階の会場へGO!!

気になる「島」へ、中に入ります。インスタレーション作品です。



中の壁は、会場で描いた絵だそうです。



集まっているパペット(人形)たち



外壁には、絵本「みえないりゅう」の原画が並んでいます。



 → みえないりゅう 単行本 – 2023/7/21 ミロコマチコ (著)

会場の隅の四角い小屋、なんだろう。
ライブペインティングが見られるのかしら?



めも:2024/10/02 PowerShot SX730 HS で撮影

中には、「光のざわめき」という絵が展示してあり、
その制作時の映像が、流れています。けっこう長時間の映像です。

最後の部分から見始めたので、描き始めはどんななのか興味津々。
はじめから、じっくり見ました。 絵ができていく過程は、すごく面白い。
大胆に描いて塗り重ね、紙をちぎって貼り付け、画面をひっかき。
まるで魔法のように変化します。
白い作業着も素足も、すっかりカラフルになりました。(*^_^*)♪

完成作品が横にあるので、チラチラ見比べる事ができてよかったです。

他にも、ライブペインティングの作品がたくさん展示してあります。

「海を混ぜる」



「うみわたり」





当展覧会のポスターは、ミロコマチコさんの「2匹の声」です。



めも:2024/10/02 PowerShot SX730 HS で撮影

カラフルで躍動的な作品にすっかり夢中!!

「うみまとう」の映像を見つけました。

You Tube Umimatou_SUN 9 January 2022



参考
・ 『ミロコマチコ展「うみまとう」』 クリエイションギャラリーG8 - はろるど

    ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~

4)「倉科光子」さんの展示です。

2013年から東日本大震災の被災地に通い、浜辺や浸水域に芽生えた植物を観察。
「tsunami plants」(ツナミプランツ)と名付けて描き続ける作家です。
復興事業で変わりゆく植生にも目を向けて描かれた水彩画の緻密な作品は植物のたくましさが感じられます。

私の大好きな野草たちが登場する。しかも水彩画で!

本展のポスターの右側は、ハマエンドウとシロツメグサの 明るい緑の絵です。



会場の様子



ミズアオイの花。 紫色が優しい雰囲気。



めも:2024/10/02 PowerShot SX730 HS で撮影

「倉科光子」さんの作品のタイトルは、植物名とかではなく、描いた地点の緯度経度。(例 41°24'12.2"N 2°10'26.5"E)
会場では、植物の名前が説明書きされていましたが、
いざ自宅でこのブログ記事を書くとなると、会場でメモってなく何の花か調べるのに苦労しました。

★ ツナミプランツ 抜き書きメモです。
ウミミドリ、オオイヌノフグリ、ガマ、クローバー
シロヨモギ、シロツメグサ、スナビキソウ、
ツツイトモ、ツルリンドウ、ハマエンドウ、ハマヒルガオ、フジ
ミズアオイ、マルミノシバナ、メマツヨイグサ

フジの絵は、ざっとは見たけれど 細かいところまでは気づかなかった・・・。
こんな情報をが有りました。
『白いフジの花を描いた作品の一部。皿のかけら(中央)も・・・。
 地面に広がる白い花が、巻き付くところもなく網の目のように地をはい、覆い尽くす姿。』
 →  朝日新聞デジタル記事 地をはうフジの花 津波被害の集落跡に現れたツナミプランツを描く 寺崎省子2024年8月13日

参考
・ tsunami plants mitsuko kurashina 倉科光子 ブログ
・ 倉科光子 Mitsuko Kurashina (@mitsukokurashina) インスタグラム
・  NHK盛岡 岩手取材ノート 「ツナミプランツ」~被災地に芽吹く命の記録~ 2023年03月06日

    ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~

5)「榎本裕一」さんの展示です。
根室の冬の体験から生まれた新作の《結氷》10点が展示されます。
モノトーンの、シンプルな画面は、吸い込まれるような迫力があります。
(写真はうまく取れませんでした 涙;;)

以上 個性の強い現代作家 5人の作品を ゆっくりと見ることができました。
また別の展覧会で会えることを楽しみにしています。

会場の隣では、
「田中一村展」開催中 2024年9月19日(木) – 12月1日(日)

次回は、ギャラリーA・C 
上野アーティストプロジェクト2024
ノスタルジア─記憶のなかの景色
Ueno Artist Project 2024: Nostalgia ―Scenery in Memory
 2024年11月16日(土)~2025年1月8日(水)

    ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~

会場には、おすすめの本が紹介されていました。
 ⇒ Myブクログ:tag「アート」 ~ パそぼの2つめの本棚

アンケートを書いて、グッズをチラ見したら、会場を後にします。

すっかり夕方です。
球形オブジェに映る秋空。



めも:2024/10/11 Xperia10Ⅳ で撮影


予想以上に楽しい展覧会でした。

参考
・ ミロコマチコら5人の美術家が「自然」の中でとらえた生命の輝き。「大地に耳をすます 気配と手ざわり」展(東京都美術館)学芸員インタビュー 2024年8月1日 ~ Tokyo Art Beat

・ 「大地に耳をすます 気配と手ざわり」(東京都美術館)開幕レポート ~ 美術手帖

・ インスタレーション|美術手帖

・ インスタレーションって何?|仕事百科 - はたらくビビビット

・ インスタレーション作品とは?その魅力・面白さをご紹介! _ イロハニアート

・ 

    ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~ ☆ ~ ~ ~ ~

これまでに行った「東京都美術館」の展覧会の記録です。(2007年~)

・ 2023/10/5 「荒木珠奈 展」東京都美術館へ

・  2023/8/9 「マチス展」東京都美術館へ行く
・ 2019/3/22 「奇想の系譜展」へ行く:東京都美術館

・ 2018/9/26「藤田嗣治展」東京都美術館へ行く

・ 2017/12/7「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」に行く:東京都美術館

・ 2015/10/4「キュッパのびじゅつかん」へ行く:東京都美術館

・ 2014/4/28 バルテュス展「バルテュスナイト☆」へ行く:東京都美術館

・ ◎2013/9/13 ルーヴル美術館展―地中海 四千年のものがたり:ブロガーナイト:東京都美術館へ

・ 2013/4/5 エル・グレコ展に行きました:東京都美術館

・ 2008/7/3 パリの100年展へGO!:東京都美術館

・ 2007/11/15 フィラデルフィア美術館展へ:東京都美術館


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