佐伯周子 ピアノリサイタル 8月13日(日)19:00 東京文化会館小ホールの前半に演奏する曲目である。
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「エチュード(etude)」とは、「練習曲」のフランス語であり、英語では「スタディ(study)」と呼称する。そう、すなわち「勉強」である!
「エチュ-ド」は、ショパンのずっと古くから存在し、楽譜も印刷され販売されていた。「クラシック音楽」は、言葉の通り「古典音楽」であり、師匠 → 弟子 に1対1で伝承されるのが基本であったが、印刷技法の向上に伴い、「印刷された練習曲を用いてのレッスン」も相当に増えて行った様子である。
古く有名なところでは、「バッハのクラヴィーア練習曲」は超有名。
と4巻出版したところで、バッハは死去してしまったが、相当に質と量があり、現代のピアニストのレパートリーとなっている。「版の研究」に拠ると、大ヒットしたワケではないようであるが。
・・・が、時代が下って、ハイドン → モーツァルト → ベートーヴェン の頃になると、この3名は「練習曲の名称」では 曲を出版しなくなる。「ソナタ」や「変奏曲」が出版の中心を占める。
では「練習曲」は作曲や出版されなくなったのか? と言えば違う。
ベートーヴェンの弟子 = ツェルニーの大量生産の「練習曲集」の集積!
に代表されるように「機械的に生産されるかのような練習曲」がショパンの直前には、パリに限らず、ヨーロッパを覆っていたのである。
「ツェルニのエチュード(練習曲)」は、ピアノ学習者に有用である。特に、初心者 → 中級者 への途上には有益であり、今も大いに活用されている。CD録音も多く、有名なところでは エッシェンバッハの録音 もある。
・・・が、「エッシェンバッハ ピアノリサイタル」に行っても聴くことはできなかったし、今後も未来永劫無理であろう。「演奏会で聴かせるレパートリー」とは、ピアニスト自身が思っていないからである。
そんな時代に、ショパン「大練習曲 作品10」は生まれた。 ショパン自身が尊敬する「バッハの練習曲」を復活させたかったかのように、偉大な作品である。この続きは明日号にて。
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「練習曲」を 演奏会ステージ に上げた 画期的なショパンの大傑作
「エチュード(etude)」とは、「練習曲」のフランス語であり、英語では「スタディ(study)」と呼称する。そう、すなわち「勉強」である!
「エチュ-ド」は、ショパンのずっと古くから存在し、楽譜も印刷され販売されていた。「クラシック音楽」は、言葉の通り「古典音楽」であり、師匠 → 弟子 に1対1で伝承されるのが基本であったが、印刷技法の向上に伴い、「印刷された練習曲を用いてのレッスン」も相当に増えて行った様子である。
古く有名なところでは、「バッハのクラヴィーア練習曲」は超有名。
- 第1巻 : パルティータ全6曲
- 第2巻 : 「イタリア協奏曲 + ロ短調パルティータ」
- 第3巻 : 4つのデュエット 他
- 第4巻 : 「ゴルトベルク変奏曲」
と4巻出版したところで、バッハは死去してしまったが、相当に質と量があり、現代のピアニストのレパートリーとなっている。「版の研究」に拠ると、大ヒットしたワケではないようであるが。
・・・が、時代が下って、ハイドン → モーツァルト → ベートーヴェン の頃になると、この3名は「練習曲の名称」では 曲を出版しなくなる。「ソナタ」や「変奏曲」が出版の中心を占める。
では「練習曲」は作曲や出版されなくなったのか? と言えば違う。
ベートーヴェンの弟子 = ツェルニーの大量生産の「練習曲集」の集積!
に代表されるように「機械的に生産されるかのような練習曲」がショパンの直前には、パリに限らず、ヨーロッパを覆っていたのである。
「ツェルニのエチュード(練習曲)」は、ピアノ学習者に有用である。特に、初心者 → 中級者 への途上には有益であり、今も大いに活用されている。CD録音も多く、有名なところでは エッシェンバッハの録音 もある。
・・・が、「エッシェンバッハ ピアノリサイタル」に行っても聴くことはできなかったし、今後も未来永劫無理であろう。「演奏会で聴かせるレパートリー」とは、ピアニスト自身が思っていないからである。
そんな時代に、ショパン「大練習曲 作品10」は生まれた。 ショパン自身が尊敬する「バッハの練習曲」を復活させたかったかのように、偉大な作品である。この続きは明日号にて。