Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

佐伯周子 の シューベルト演奏の魅力 (No.1334)

2006-08-07 23:48:14 | ピアニスト・佐伯周子
 一昨日土曜、8月13日リサイタルのプログラム全曲を通して聴かせてもらった。 ショパンも魅力あったが、何と言っても「シューベルトの魅力」は素晴らしかった。

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「楽譜通り」 = 「しなやかさ + 力強さ」の佐伯周子



 シューベルトは、マーラーほどとは言わないが、楽譜に「相当に細かな指示を盛り込んだ作曲家」である。 少なく言っても「シューベルト本人が大事! と思った作品全て」に於いてである!

 イ短調ピアノソナタ D784 は、「第1楽章ソナタ形式呈示部第1主題主題」を聴いただけで、これまでのピアニストの演奏が「概要は示しているが、詳細までは描き切れていなかった!」と感じる。
  • 第2小節第1拍のアクセント
  • 第2小節第3拍の「短さ」
  • 第3小節第3拍のアクセント

などが緊張感みなぎる「pp」の中で、明瞭に聴こえて来る。

 ・・・で、過去の録音を聴き直して見ると、
  • 旋律線のなめらかさ優先で
  • ペダル(右ペダル)が長目

の演奏が大半。「第2小節第3拍 = 8分音符」に聴こえる演奏はほとんど無い。
 第2主題(ホ長調)の柔らかい表情と「ドキッ!」とする「ff(フォルティッシモ)」の対比も新鮮!
 これまた「音符の長さが シューベルトの指示通り」が原因のようだ。例えば、第75小節3拍目などなど。D784 全曲を通し

ppp ~ ffz までのダイナミクス通り を佐伯周子は弾く



も含め、「シューベルトの意図通り」が伝わって来る。 2年前の ハ長調ピアノソナタD840 新補筆完成版世界初演 と並ぶ演奏、または 2年前以上の名演が期待できる! D655 & D784/4 も併せ、大いに期待して頂きたい。私高本も リサイタル当日が楽しみでならない。
コメント
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