本日は「スクリャービンピアノソナタ全集」CD批評を掲載する。 スクリャービンピアノ作品中、最も規模が大きいので、ピアニストの意欲をそそるらしく、数多く発売されて来たし、今後もされて行くことだろう。
尚、人気ある「中期ソナタ」だけ力が入って、「後期ソナタ」は聴くに耐えないCDが多い中、初期~後期 がムラ無く良いモノだけを選んだので、安心してほしい。
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![](http://img.towerrecords.co.jp/images/jacket/0345/034571171319.jpg)
1995年録音。
とても「爽やかなスクリャービン」である。技巧的な難しさは全く感じさせない。 スクリャービン自身が「技巧的に悩ましく感じてほしいと思ったパッセージ」さえも、きちんと弾く。 単一楽章ソナタとして作曲された「幻想曲ロ短調 作品28」や、若き日の生前未出版の「ソナタ 嬰ト短調(1886)」も収録されているので、1種類だけ購入するならば、これがお薦め!
録音は信じられないほど、鮮やか。オーディオファンの方は是非是非この盤を聴いてほしい。
![](http://img.towerrecords.co.jp/images/jacket/tower/028947704928.jpg)
1968~1971録音。
アムラン盤とは対照的に、1音1音を押し込むような演奏である。「アムランと対極のスクリャービン像」を聴くならば、コレが最適。重くくらいシドンのタッチが、深く沈み込んでいく「スクリャービンの思索」を暗示する。後期ソナタでの色合いは、他のCDでは聴けない。 技巧は全く不足が無く、「弾けている」。
資料的価値は最高! 変ホ短調ソナタ(1889) は、過去2枚しかCDが発売されていないと思うが、世界初録音がこれであった。シドンは
であり、世界で最も スクリャービン変ホ短調ソナタ(1889) を熟知しているピアニスト!
アムランに含まれている単一楽章ソナタとして作曲された「幻想曲ロ短調 作品28」や、若き日の生前未出版の「ソナタ 嬰ト短調(1886)」も収録されていて、史上最大曲数収録盤でもある。
使用ピアノは、おそらくベーゼンドルファー。
![](http://img.towerrecords.co.jp/images/jacket/tower/5028421999630.jpg)
1990録音。
「廉価盤しか買わない人」には絶対のお薦めがコレ! 全曲で 800円未満!
以前は、ノルウェイの Simax レーベルで録音発売され、今も現役盤のようである。丁寧に弾き込まれた演奏で、「おだやかに流れて行くスクリャービン」。BRILLIANTレーベル 中でも最も質の高い演奏の1つ。
生前に出版された10曲のソナタだけの収録。現在も、楽譜は全ての版で「ソナタ全集」楽譜が、この盤の10曲だけを掲載している。嬰ト短調ソナタ(1886)も、変ホ短調ソナタ(1889)も、幻想曲ロ短調作品28 も「別の楽譜」で売られている。
尚、人気ある「中期ソナタ」だけ力が入って、「後期ソナタ」は聴くに耐えないCDが多い中、初期~後期 がムラ無く良いモノだけを選んだので、安心してほしい。
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スクリャービン ピアノソナタ 全集 Best3 一挙掲載!
第1位 アムラン (Hyperion CDA 67131/2)
![](http://img.towerrecords.co.jp/images/jacket/0345/034571171319.jpg)
4,024円(税込)
- 演奏 :☆☆☆☆☆
- 資料価値:☆☆☆☆
- 音質 :☆☆☆☆☆
1995年録音。
とても「爽やかなスクリャービン」である。技巧的な難しさは全く感じさせない。 スクリャービン自身が「技巧的に悩ましく感じてほしいと思ったパッセージ」さえも、きちんと弾く。 単一楽章ソナタとして作曲された「幻想曲ロ短調 作品28」や、若き日の生前未出版の「ソナタ 嬰ト短調(1886)」も収録されているので、1種類だけ購入するならば、これがお薦め!
録音は信じられないほど、鮮やか。オーディオファンの方は是非是非この盤を聴いてほしい。
第2位 シドン (DG B00002477)
![](http://img.towerrecords.co.jp/images/jacket/tower/028947704928.jpg)
2,596円(税込)
- 演奏 :☆☆☆☆
- 資料価値:☆☆☆☆☆
- 音質 :☆☆☆
1968~1971録音。
アムラン盤とは対照的に、1音1音を押し込むような演奏である。「アムランと対極のスクリャービン像」を聴くならば、コレが最適。重くくらいシドンのタッチが、深く沈み込んでいく「スクリャービンの思索」を暗示する。後期ソナタでの色合いは、他のCDでは聴けない。 技巧は全く不足が無く、「弾けている」。
資料的価値は最高! 変ホ短調ソナタ(1889) は、過去2枚しかCDが発売されていないと思うが、世界初録音がこれであった。シドンは
変ホ短調ソナタ(1889)世界初出版楽譜 の 共同補筆者 & 校訂者!
であり、世界で最も スクリャービン変ホ短調ソナタ(1889) を熟知しているピアニスト!
アムランに含まれている単一楽章ソナタとして作曲された「幻想曲ロ短調 作品28」や、若き日の生前未出版の「ソナタ 嬰ト短調(1886)」も収録されていて、史上最大曲数収録盤でもある。
使用ピアノは、おそらくベーゼンドルファー。
第3位 オーストビュ (BRILLIANT 99963)
![](http://img.towerrecords.co.jp/images/jacket/tower/5028421999630.jpg)
792円(税込)
- 演奏 :☆☆☆☆
- 資料価値:☆☆☆
- 音質 :☆☆☆☆
1990録音。
「廉価盤しか買わない人」には絶対のお薦めがコレ! 全曲で 800円未満!
以前は、ノルウェイの Simax レーベルで録音発売され、今も現役盤のようである。丁寧に弾き込まれた演奏で、「おだやかに流れて行くスクリャービン」。BRILLIANTレーベル 中でも最も質の高い演奏の1つ。
生前に出版された10曲のソナタだけの収録。現在も、楽譜は全ての版で「ソナタ全集」楽譜が、この盤の10曲だけを掲載している。嬰ト短調ソナタ(1886)も、変ホ短調ソナタ(1889)も、幻想曲ロ短調作品28 も「別の楽譜」で売られている。