産業革新機構(INCJ)ってご存知ですか?
今、シャープの支援で話題にもなっています。
3000億円規模の出資で支援(30日NHKニュース)。
2009年6月に施行された「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」
に基づき作られた官民ファンドです。
作られた際の出資は、
日本政府が820億円、国内の主要メーカーが70億円、その他株式30億円です。
2014年までの日本政府出資は既に3000億円規模になります。
さらに1兆8000億円の政府保証でお金を借りる力を持ちます。
(実際に既に1兆円近いお金を調達している)
現時点で作られてから約6年半です。15年の時限付で作られました。
その間に利益・損益を確定しなければなりません。
(産業革新機構の事業報告から)
2014年度までに計85社、約8000億円投資してます。
今のところ主だって回収したのは2013年のジャパンディスプレイの株式47%売却です。
この年は588億円の営業利益を計上しています
ジャパンディスプレイへの出資は2000億円(2011年)、
これはシャープ支援前の現時点では最大です。
ジャパンディスプレイに関連するところでは
ソニーとパナソニックのOLED事業を統合したJOLEDへの出資60億円もあります。
ジャパンディスプレイの次に出資額が大きいのは
半導体のルネサスへの出資1385億円(2012年)です。
実は私はこの3社いずれにも在籍経験があります。
(統合繰り返しているので、そのいずれかの時点で)
その本質に関心があります。
ちょっと驚いたデータがあります。
ルネサスエレクトロニクスの年収
2013年617万円
2014年868万円
2014年の値はソニーを抜いていたりします。
これを業績向上によるものだと思う人はいないでしょう。
私の知り合いでルネサス本体に残っている人はいないです。
自分が外資に移ったから言うのかも知れないけど、
シャープにとって本当にいい選択はどっちなのかな?
日本株式会社の経営陣と従業員の利益は共通ではないかも知れません。
20年傍らで見ていれば分かります。そのくらいは。