詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

涙ボロボロのドラマだった

2009年05月12日 | 日記
僕には両親も家族もないし、兄も高校時代に家出して以来行方不明のままだけど・・素晴らしいドラマだった。
それは「ありがとうございます」ー
http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0065584/

吉原幸子の「あたらしいいのちに」という詩を連想してしちまった。

   あたらしいいのちに   吉原幸子(1932~2002)


  おまへにあげよう
  ゆるしておくれ こんなに痛いいのちを
  それでも おまへにあげたい
  いのちの すばらしい痛さを

  あげられるのは それだけ
  痛がれる といふことだけ
  でもゆるしておくれ
  それを だいじにしておくれ
  耐へておくれ
  貧しいわたしが
  この富に耐へたやうに――

  はじめに 来るのだよ
  痛くない 光りかがやくひとときも
  でも 知ってから
  そのひとときをふりかへる 二重の痛みこそ
  ほんたうの いのちの あかしなのだよ

  ぎざぎざになればなるほど
  おまへは 生きてゐるのだよ
  わたしは耐へよう おまへの痛さを うむため
  おまへも耐へておくれ わたしの痛さに 免じて
   ―『幼年連祷・1964年・歴程社刊』より―

これを最後にしたい小沢氏について&政治的陰謀かもしれない「新型インフルエンザ」

2009年05月12日 | 政治
僕が尊敬する現役政治家はー
以前は大嫌いだった小沢さんと、最近あまり好きじゃない田中前長野県知事と、故郷の大先輩鈴木宗男さんと、和田あきこみたいな田中真紀子さんだ。

小沢さんが、もしも次の民主党代表から選挙対策本部長に指名されなかったら新党を作るべきだと思う!
その小沢新党支持者は確実に国民の二割はいるし、確実にキャスティングボート的役割が可能になるからだ。

裏切り者やスパイだらけの民主党の反動派(低脳&学会妻言いなりの前原、隙あらばの刺客仙石、脳味噌退化の長老どもや、テレビ芸者の若手議員ども・・)・・
これらの、恩ある小沢代表に「説明責任」を要求した阿呆鳥&犬どもとこれ以上争うのは・・彼らの存在を国民のみんなが知ってしまった以上、無意ではと思う。

政治的陰謀かもしれない「新型インフルエンザ」については(最後の最後に選挙情報が)ーhttp://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Home.shtml


     位置

  しずかな肩には
  声だけがならぶのでない
  声よりも近く
  敵がならぶのだ
  勇敢な男たちが目指す位置は
  その右でもおそらく
  そのひだりでもない
  無防備の空がついに撓み
  正午の弓となる位置で
  君は呼吸し
  かつ挨拶せよ
  君の位置からの それが
  最もすぐれた姿勢である

小沢一郎民主党代表が辞任について&連想した詩人

2009年05月12日 | Weblog
どうしても不思議でならないのは・・与党やその意を受けたマスコミや、民主党内部や他の野党の言う小沢代表の「説明責任」を求める主張がどうも理解できない。

これから裁判で白黒つけなければならない被告側に立たされた次期総理大臣になろうかという政治家が何故手の内を明かさなければならないのか?
それ以前に検察が、どうして他のもっと悪質な与党政治家や森田千葉県知事は見逃しながら・・小沢氏の秘書だけが、選挙前のこの時期に、微罪で逮捕なのだかを「説明責任」をきちんと果たしているというならまだ少しは理解できるが・・

小沢氏秘書問題は後は裁判で決着をつけるしかないだろうが・・その他の同じような事をやってきた与党議員秘書や、もっと悪質な与党議員や森田知事をも逮捕しなければ、検察への信頼は地に落ちることだろう。

同様に、敵に塩を贈る結果となった・・「政権交代」を阻止しようとした民主党内の小沢氏に「説明責任」を求めた議員たちや、他の野党も同様ではと思う。彼らに反省を求めたい。小沢氏の「説明責任」を求める前に、検察の説明責任をあくまで求めるべきだったのではないのか。何故小沢氏秘書だけなのか、同じような事をやっていたり、もっと悪質な事をやっていた与党議員や森田知事はどうなんだと・

原吉郎の詩を初めて目にしたのは、受験勉強など全然しないで詩ばかり作ってた高校生の頃だった。ぼくの生きる原点の詩人の一人。金子光晴や山之口獏同様に・・

    位置

  しずかな肩には
  声だけがならぶのでない
  声よりも近く
  敵がならぶのだ
  勇敢な男たちが目指す位置は
  その右でもおそらく
  そのひだりでもない
  無防備の空がついに撓み
  正午の弓となる位置で
  君は呼吸し
  かつ挨拶せよ
  君の位置からの それが
  最もすぐれた姿勢である


    夜がやってくる
  
  駝鳥のような足が
  あるいて行く夕暮れがさびしくないか
  のっそりとあがりこんで来る夜が
  いやらしくないか
  たしかめもせずにその時刻に
  なることに耐えられるか
  階段のようにおりて
  行くだけの夜に耐えられるか
  潮にひきのこされる
  ようにひとり休息へ
  のこされるのがおそろしくないか
  約束を信じながら 信じた
  約束のとおりになることが
  いたましくないか


     名称

  風がながれるのは
  輪郭をのぞむからだ
  風がとどまるのは
  輪郭をささえたからだ
  ながれつつ水を名づけ
  ながれつつ
  みどりを名づけ
  風はとだえて
  名称をおろす
  ある日は風に名づけられて
  ひとつの海が空をわたる
  この日は 風に
  すこやかにふせがれて
  ユーカリはその
  みどりを遂げよ 


    馬と暴動

    ー前半略ー

  二人の盗賊がはしるとき
  二人の間隙を
  一人の盗賊がはしる
  われらのうちを
  ふたつの空洞がはしるとき
  ふたつの間隙を
  さらにひとつの空洞がはしる .
  われらと暴動におもむくのは
  その最後の盗賊と
  その最後の空洞である

                            
    葬式列車 

  なんという駅を出発して来たのか
  もう誰もおぼえていない
  ただ いつも右側は真昼で
  左側は真夜中のふしぎな国を
  汽車ははしりつづけている
  駅に着くごとに かならず
  赤いランプが窓をのぞき
  よごれた義足やぼろ靴といっしょに
  まっ黒なかたまりが
  投げこまれる
  そいつはみんな生きており
  汽車が走っているときでも
  みんなずっと生きているのだが
  それでいて汽車のなかは
  どこでも屍臭がたちこめている
  そこにはたしかに俺もいる
  誰でも半分はもう亡霊になって
  もたれあったり
  からだをすりよせたりしながら
  まだすこしずつは
  飲んだり食ったりしているが
  もう尻のあたりがすきとおって
  消えかけてる奴さえいる
  ああそこにはたしかに俺もいる
  うらめしげに窓によりかかりながら
  ときどきどっちかが
  くさった林檎をかじり出す
  俺だの 俺の亡霊だの
  俺たちはそうしてしょっちゅう
  自分の亡霊とかさなりあったり
  はなれたりしながら
  やりきれない遠い未来に
  汽車が着くのを待っている
  誰が機関車にいるのだ
  巨きな黒い鉄橋をわたるたびに
  どろどろと橋桁が鳴り
  たくさんの亡霊がひょっと
  食う手をやすめる
  思い出そうとしているのだ
  なんという駅を出発して来たのかを

◆石原吉郎検索で漂流したサイトで最も素晴らしかったサイト・・反戦的な詩や、石原吉郎や金子光晴の詩も多いサイト『声「非戦」を読む』はー
http://www.haizara.net/~shimirin/on/akiko_03/index.php