詩 死
2010年08月28日 | 詩
墓までも
ごてごてと飾り立てることはないだろう
そうでもしないと
誰も思い出してくれない人生というのか
丘をごっそりと抉ぐりとっては
死んでしまった男の墓は
落ち葉に埋もれ
死んでしまった女の墓は
獣道の下でいい
死んでゆきつつあるぼくらは
なにかの肥やしになってゆくのがいい
死んでゆく定めは
誰にも平等な唯一のことで
到底拒絶できないことだから
ごてごてと飾り立てることはないだろう
そうでもしないと
誰も思い出してくれない人生というのか
丘をごっそりと抉ぐりとっては
死んでしまった男の墓は
落ち葉に埋もれ
死んでしまった女の墓は
獣道の下でいい
死んでゆきつつあるぼくらは
なにかの肥やしになってゆくのがいい
死んでゆく定めは
誰にも平等な唯一のことで
到底拒絶できないことだから