先端技術とその周辺

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中国GDPは過去10年、2%近く水増しされていた?

2019年03月09日 07時00分39秒 | 日記

中国GDP成長率は過去10年、2%近く水増しされていた?──米ブルッキングズ研究所。 中国の経済統計は構造的な問題を抱えている REUTERS

中国国家統計局(NBS)が統計を纏めているというが、もしかしたら、中国共産党に忖度したのでは?成長率が2%上乗せされていたというが、GDP成長率にとっては大きな数字である。

<米研究機関の推計で、中国国家統計局の発表するGDPデータが誇張されていた疑惑が出てきた>

中国が過去10年近くの間、GDP成長率を平均で約2ポイント水増ししてきた可能性があることが、米ブルッキングズ研究所の最新の研究で明らかになった。

3月7日に発表された「ブルッキングズ経済活動報告書 2019年春号」によると、中国政府のGDPは中国各地の地方政府から提出された統計数値をもとに算出されている。ところが、中国政府は地方が投資や経済成長の目標値を達成すると報奨金を出すため、地方政府は統計を水増ししてでも目標を達成しようとする。

「中国国家統計局(NBS)は、地方から集まる水増しデータを補正して国全体のGDPを算出する」が、2000年代中盤以降、NBSは水増し分を過小評価してきたと、報告書の概要には記されている。

ブルッキングズ研究所は、中国の付加価値税のデータから逆算した鉱工業生産や卸売売上高、不動産業売上高などを使って、地方の本当のGDPを推計した上で全国のGDPを算出した。その結果、2008年以降にNBSが発表してきた公式統計と比べ、「2008~16年の実際のGDP成長率は平均して1.7ポイント低く、2016年の投資・貯蓄率は7ポイント低かった」と結論付けている。

中国GDPが抱える根本問題

在米の中国大使館からは、この報告書に関する返答はまだない。

香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストによれば、現在、中国政府指導部は経済成長の鈍化に直面している。今週、第13期全国人民代表大会(全人代)が北京で開幕したが、李克強(リー・コーチアン)首相は政府活動報告の中で、2019年の経済成長率の目標を前年の「6.5%前後」から「6~6.5%」へと事実上引き下げた。

2018年の成長率は公式発表(おそらく不正確ではあるが)で6.6%とされ、比較的に高い成長率を維持しているが、中国の成長率としては1990年以降、最も低かった。一方、18年のアメリカのGDP成長率は約3%だった。

「中国のGDPは3つの問題を抱えている」と、北京大学のマイケル・ペティス教授(金融学)はサウスチャイナ・モーニングポストの取材に答えて言う。「1つ目は、必ずしも正確に計算されていないこと。2つ目は、データの集計方法にバイアスがあること。3つ目は政府のマクロ経済政策上の問題だが、巨額の不良債権の評価損が計上されていないこと」

 

 

イーストウッド88歳でも毎年映画を出し続けている!

2019年03月09日 06時19分36秒 | 日記
 
クリント・イーストウッド、88歳でも毎年栄華を取り続けているがその秘訣を東洋経済がレポートしていた。結局のところ、人生の先を考えないこと、年をとってもありのままを受け入れていること、野心を持たず意外に仕事の成果に関して拘泥していないことなどのようである。以下その抜粋。
88歳という高年齢ながらもいまだに映画を作り続けるクリント・イーストウッド監督。その生きかたをお聞きした(写真:Jim Spellman/getty)

映画を監督するのは、時間、労力、精神力、すべてを要する大変なこと。働き盛りの売れっ子監督でも、2~3年に1本がせいぜいである。なのに、88歳のイーストウッドは、平均1年に1本のペースで映画を作り続けている。

彼と同世代の俳優ジーン・ハックマン(89歳)やジャック・ニコルソン(81歳)は、もう何年も前に引退し、ロバート・レッドフォード(82歳)も今年日本公開予定の『The Old Man & the Gun(原題)』を最後にスクリーンから遠ざかると言っているのに、イーストウッドにその言葉は無縁だ。直近の取材では、「映画作りは大変なのに、まだやり続けるのですか」と質問を投げかけてみると、「好きだからね」と、ごくあっさりした答えが返ってきた。しかし、そんなペースで作品を世に出し続ければ、当然のことながら、「当たり」ばかりというわけにはいかない。例えば最新作『運び屋』は北米だけで1億ドルを超えるヒットとなったが、前作『15時17分、パリ行き』は予算3000万ドルに対し北米興収は3600万ドルにとどまっている。その前の2本『ハドソン川の奇跡』(2016年)、『アメリカン・スナイパー』(2014年)は大成功したものの、もうひとつ前の『ジャージー・ボーイズ』(2014年)は興行的にふるわなかった。

「人生、先を考えちゃいけない」

だが、イーストウッドは、そんなことに一喜一憂しない。それもまた、仕事をし続けられる秘訣のようだ。駆け出しの無名監督ならば、赤字を出したら次にもう作らせてもらえなくなるかもしれない。ここまでの伝説の人だから、その心配がないのだ。それでも、この冷静で余裕ある態度には、やはり感心させられてしまう。6部門でオスカーに候補入りした『アメリカン・スナイパー』を作ったとき、彼はこう言っていた。

「人生、先を考えちゃいけないんだよ。映画を作ったら、自分に聞くべきことは、『自分はこれに満足か?』『自分の中で、この映画は成功か?失敗か?』だけ。その後で、もし観客も気に入ってくれたとわかったら、『よし、人は、私が伝えたいことをわかってくれたということだな』と思う。彼は、映画作りを「子育て」にも例えている。

「子どもは結局、自分の道を行くもの。それと同じで、映画も、できてしまったらそこからは自分の足で歩く。時には人から愛されるし、そうでないこともある。自分は、そこまでにできることをやるだけだ」(2009年の取材時)

これならば全力を尽くせると思えるものを手がけるのも、大事なことだ。

「歳をとる」のは悪いことではない

興味深いことに、今回めぐりあった『運び屋』の役は90歳で、イーストウッド本人よりも高齢だ。年より若く見えることにみんなが必死になるハリウッドで、彼があえて、腰を曲げて歩くなど、わざともっと年寄りに見えるような演技をしたというのも、おもしろい。

「鏡を見て『ああ、なんてひどいんだ』などと嘆いていては、幸せになれない。その埋め合わせになるものがあることに気づくべきだ。それはすなわち、新しい人に会い、新しいアイデアを得ること。学ぶことをやめてはいけない。

私はこの仕事を長いことやってきているが、映画を作るたびに必ず何か新しいことを学ぶよ。ほかの人について、自分自身について、人生全般について。あるいは映画の作り方や、演じ方だったりもする。適切なアプローチをすれば、歳をとるのは楽しくなりえるんだ」(2012年の取材時)

最近はNetflixが勢いを増し、ハリウッドに混乱を巻き起こしているが、これに関してもイーストウッドは必ずしも反対ではない。映画は映画館で見るほうが好きだと認めつつも、「それはあくまで自分の好み」であり、彼らと組むことも「絶対にやらないとは言わない」と言う。

20歳も30歳も年下の人たちよりも柔軟でオープンなその姿勢もまた、彼の若さを象徴するものだろう。いつまでもエネルギッシュに駆け回り続けるこの人こそ、まさにハリウッドの真のスーパーヒーローではないだろうか。