9月30日(水)朝、秋雨のなか定例ビラまきを行った。
雨なので都庁第二庁舎前の屋根付き広場にホームレスの人の姿が目立つ。気のせいかもしれないが、以前に比べてこざっぱりした人が多いように思う。また高齢にみえる方も多い。
この日はハンドマイクを使いビラまきをしていたグループがもうひとつあった。ビラをもらうと10月1日開催の都庁「生協まつり」のお知らせだった。
写真は5月の定例ビラ撒き
こちらの会の今月のビラのテーマは、8月14日の扶桑社歴史教科書採択問題だった。
白鴎、大泉、一貫校有志の連絡会などの「つくる会」教科書採択反対団体の請願に対し、都教委は8月26日付けで下記の文書をいっせいに発出した。
21教指管第656号
平成21年8月26日
請願について(回答)
平成21年○月○日付で提出された請願について、下記のとおり回答いたします。
記
都立学校で使用する教科書その他の教材の取り扱いに関することは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第23条第6号の規定により、都教育委員会が管理、執行するものとされています。
また、都立の義務教育諸学校で使用する教科用図書の採択に当たっては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(昭和38年法律第182号)第13条第2項の規定に基づき、あらかじめ学校関係者、教育委員会関係者及び学識経験者等で構成される教科用図書選定審議会の意見を聞いて行うものとされております。
都教育委員会は、都立中学校、都立中等教育学校(前期課程)及び都立特別支援学校(中学部)で使用する教科書の採択に当たり、東京都教科用図書選定審議会から答申を受けた教科書調査研究資料及び教科書採択資料等を踏まえて慎重に検討し、最も適切な教科書を採択しております。
都教育委員会は、今後とも、法令等の規定に基づき、採択権者の権限と責任において適正かつ公正に教科書採択を行ってまいります。」
文中「慎重に検討し、最も適切な教科書を採択しております」とあるが、8月14日の臨時会で、協議など行わず、すぐ無記名投票を行ったことを傍聴者が目撃していた。しかも長い集計時間のあいだ、委員たちは翌15日開幕の世界陸上について雑談していた。
そこで東京都学校ユニオン(増田さんの所属組合)は9月4日都教委に要請書を提出したが、7つの質問のなかに下記の1項目があった。
「8月14日の扶桑社教科書採択に当たり、傍聴者は東京都教育委員会の教育委員たちが、全く協議を行っていないことを目撃している。東京都教育委員会の教育委員たちは、いったい、いつ、教科書採択について『慎重に検討し』(8月26日付都教委文書・21教指管第656号)たのか、日時を明らかにされたい。」
その回答が9月17日の「けんり総行動」(代表・東京全労協議長)の都教委要請の場で通知された。
「教科書採択に当たっては、東京都教科書用選定審議会から答申を受けた教科書調査研究資料をはじめ採択に関連する資料をあらかじめ教育委員に送付し、採択までの間に十分検討していただいた上で、文部か科学大臣から送付される目録に搭載された教科書のうちから、採択権者の権限と責任においてもっとも適切な教科書を適正かつ公正に採択している。」
この回答を作成したのは所管の指導部管理課だったが、要請行動の場で読み上げたのは教育情報課の伊藤彰彦課長だった。
所管課の文書を読み上げたあと課長は、増田さんらの「いつ集まって話し合ったのか。なんのために教育委員が複数いるのか、話し合うためでしょう」「審議はしていないんですね」という質問に、課長は少しおどおどしながら「経緯はそのとおり」と答えるしかなかった。都教委も、さすがにやっていないことをやったとはいえない。
このときの模様がユーチューブのこのサイト(クリック)で公開されている。
山田宏区長のおかげで、扶桑社の歴史教科書を継続した杉並区ですら、8月12日の定例会で賛否の議論があった(議事録p6-12)。文部省出身の唯一の加戸知事がやっているので扶桑社教科書を使っている愛媛県教委でも、6人全員が扶桑社賛成であるが、それでもどういうところがよいと思うのか8月27日の定例会で、各自意見を述べている(議事録8-9p)。
8月4日、今年はじめて自由社を採択した横浜市では、現在使っている教育出版と新たに検定合格した自由社について討論している(議事録p5-15)
滋賀県は今回、県立河瀬中学の歴史教科書を扶桑社から東京書籍に切り換えたが、8月10日、20日、31日と3回も教科書採択の教育委員会を開き、真剣な議論を行った。結局、学校の特色である「ローカルスタディ」に使える事例が豊富に出ているという河瀬中学校長の声を重視し、4年間使った扶桑社をやめ東京書籍を採択した(議事録p15-31)。
都教委の6人の委員に少しは見習ってほしいものである。
☆30日の早朝ビラ配りで、たまたま伊藤教育情報課長が通りかかりビラを受け取り足早に庁舎に向かっていった。たんに情報収集の一環で受け取ったのだと思うが、机に座ってじっくりビラをみれば、17日の苦しい返事の恥ずかしさを思い出したかもしれない。
☆増田都子さんの分限免職取消訴訟控訴審の第1回口頭弁論は11月19日(木)14時から東京高裁で行われる。
雨なので都庁第二庁舎前の屋根付き広場にホームレスの人の姿が目立つ。気のせいかもしれないが、以前に比べてこざっぱりした人が多いように思う。また高齢にみえる方も多い。
この日はハンドマイクを使いビラまきをしていたグループがもうひとつあった。ビラをもらうと10月1日開催の都庁「生協まつり」のお知らせだった。
写真は5月の定例ビラ撒き
こちらの会の今月のビラのテーマは、8月14日の扶桑社歴史教科書採択問題だった。
白鴎、大泉、一貫校有志の連絡会などの「つくる会」教科書採択反対団体の請願に対し、都教委は8月26日付けで下記の文書をいっせいに発出した。
21教指管第656号
平成21年8月26日
請願について(回答)
平成21年○月○日付で提出された請願について、下記のとおり回答いたします。
記
都立学校で使用する教科書その他の教材の取り扱いに関することは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第23条第6号の規定により、都教育委員会が管理、執行するものとされています。
また、都立の義務教育諸学校で使用する教科用図書の採択に当たっては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(昭和38年法律第182号)第13条第2項の規定に基づき、あらかじめ学校関係者、教育委員会関係者及び学識経験者等で構成される教科用図書選定審議会の意見を聞いて行うものとされております。
都教育委員会は、都立中学校、都立中等教育学校(前期課程)及び都立特別支援学校(中学部)で使用する教科書の採択に当たり、東京都教科用図書選定審議会から答申を受けた教科書調査研究資料及び教科書採択資料等を踏まえて慎重に検討し、最も適切な教科書を採択しております。
都教育委員会は、今後とも、法令等の規定に基づき、採択権者の権限と責任において適正かつ公正に教科書採択を行ってまいります。」
文中「慎重に検討し、最も適切な教科書を採択しております」とあるが、8月14日の臨時会で、協議など行わず、すぐ無記名投票を行ったことを傍聴者が目撃していた。しかも長い集計時間のあいだ、委員たちは翌15日開幕の世界陸上について雑談していた。
そこで東京都学校ユニオン(増田さんの所属組合)は9月4日都教委に要請書を提出したが、7つの質問のなかに下記の1項目があった。
「8月14日の扶桑社教科書採択に当たり、傍聴者は東京都教育委員会の教育委員たちが、全く協議を行っていないことを目撃している。東京都教育委員会の教育委員たちは、いったい、いつ、教科書採択について『慎重に検討し』(8月26日付都教委文書・21教指管第656号)たのか、日時を明らかにされたい。」
その回答が9月17日の「けんり総行動」(代表・東京全労協議長)の都教委要請の場で通知された。
「教科書採択に当たっては、東京都教科書用選定審議会から答申を受けた教科書調査研究資料をはじめ採択に関連する資料をあらかじめ教育委員に送付し、採択までの間に十分検討していただいた上で、文部か科学大臣から送付される目録に搭載された教科書のうちから、採択権者の権限と責任においてもっとも適切な教科書を適正かつ公正に採択している。」
この回答を作成したのは所管の指導部管理課だったが、要請行動の場で読み上げたのは教育情報課の伊藤彰彦課長だった。
所管課の文書を読み上げたあと課長は、増田さんらの「いつ集まって話し合ったのか。なんのために教育委員が複数いるのか、話し合うためでしょう」「審議はしていないんですね」という質問に、課長は少しおどおどしながら「経緯はそのとおり」と答えるしかなかった。都教委も、さすがにやっていないことをやったとはいえない。
このときの模様がユーチューブのこのサイト(クリック)で公開されている。
山田宏区長のおかげで、扶桑社の歴史教科書を継続した杉並区ですら、8月12日の定例会で賛否の議論があった(議事録p6-12)。文部省出身の唯一の加戸知事がやっているので扶桑社教科書を使っている愛媛県教委でも、6人全員が扶桑社賛成であるが、それでもどういうところがよいと思うのか8月27日の定例会で、各自意見を述べている(議事録8-9p)。
8月4日、今年はじめて自由社を採択した横浜市では、現在使っている教育出版と新たに検定合格した自由社について討論している(議事録p5-15)
滋賀県は今回、県立河瀬中学の歴史教科書を扶桑社から東京書籍に切り換えたが、8月10日、20日、31日と3回も教科書採択の教育委員会を開き、真剣な議論を行った。結局、学校の特色である「ローカルスタディ」に使える事例が豊富に出ているという河瀬中学校長の声を重視し、4年間使った扶桑社をやめ東京書籍を採択した(議事録p15-31)。
都教委の6人の委員に少しは見習ってほしいものである。
☆30日の早朝ビラ配りで、たまたま伊藤教育情報課長が通りかかりビラを受け取り足早に庁舎に向かっていった。たんに情報収集の一環で受け取ったのだと思うが、机に座ってじっくりビラをみれば、17日の苦しい返事の恥ずかしさを思い出したかもしれない。
☆増田都子さんの分限免職取消訴訟控訴審の第1回口頭弁論は11月19日(木)14時から東京高裁で行われる。