今年は、村木厚子さんの冤罪事件で、検察の「犯罪」が明るみに出た年だった。人報連のシンポジウムで、冤罪被害者や弁護士から、証拠の改ざん、捏造、証拠隠し、密室での虚偽自白強要の実態など、検察の具体的な「手口」の一端が明らかにされた。また検察担当のジャーナリストからいくつかのシステム改革の提案があった。もっとも大胆なプランは特捜検察を廃止する、あるいは検察から捜査権を取り上げるというものだった。 . . . 本文を読む
恒例の多田謡子反権力人権賞受賞発表会が開催された。今年受賞した3団体はいずれも20年以上の長い歴史をもつ。「継続は力なり」という言葉がある。各団体の報告はこれを裏付けるものだった。社会の変化に対応し、新たな闘いを構築していることもわかった。 . . . 本文を読む
セツルメント活動や労働運動で有名な賀川豊彦は、幼児教育にも熱心に取り組んだ。とくに自然教育は本格的なものだった。具体的にどういうふうに教えていたかはわからないが、教材として手作りでつくった植物の模型、星座カルタ、科学将棋などが、松沢幼稚園と同じ敷地にある資料館に展示されていた。 . . . 本文を読む
名物のおでん、季節ものの生ガキ、そして塩むすび、出し巻き玉子に至るまで、料理がすべておいしい居酒屋がある。だから客は、男性より女性のほうが多い。マスターに男性客との違いを聞いてみた。女性客は料理により、日本酒の銘柄を変えるそうだ。なるほど合理的な選び方である。 . . . 本文を読む
東京の山手線内の地域にはどこにも坂がある。坂の上はお屋敷町、坂の下は町工場や商店、アパートであることが多い。目白もやはりそんな町だった。坂の上には旧・細川邸や旧・田中角栄邸、下の神田川沿いにはかぐや姫の歌の真とみちこのアパートのモデルが、かつて存在した。 . . . 本文を読む