市谷の大日本印刷工場跡地に「市谷の杜 本と活字館」という文化施設が4年前にできた。活字の母型や製本など、印刷のやや専門的な企画展を開催している。市谷の杜という名前だけあり、ビルの合間に小さな森がある。不思議な町が21世紀にひとつ出現したようだ。近所には、柳田國男居跡(現・女子大寮)やクーデンホーフ光子旧居宅(現・公園)もある。 . . . 本文を読む
東京には東京メトロ・都営あわせて13路線の地下鉄が走行し、1日の平均輸送人員794万人にも及ぶ。まさに基幹交通インフラだ。初めて走ったのは97年前の1927年上野―浅草間だった。地下鉄博物館には、重文指定を受けた第1号車もあるし、運転シミュレーターもある。客はたしかに幼児が多いが、おとなも十分楽しめる博物館だ。 . . . 本文を読む
いまでは、みかけることがなくなり幻となった町のたばこ屋さん。しかし50年前にはどの町にもたばこ屋があった。この博物館には、まさに「三丁目の夕日」を思い出させる展示がたくさんあった。だが、歴史を遡ると、たばこの国策・専売制度とともに、幾多の変遷を遂げたことがわかる。 . . . 本文を読む
京都駅から西へ20分、広大な梅小路公園に歴史的なSLはじめ車両53両が展示されている京都鉄道博物館がある。鉄道の歴史、おとなも子どもも楽しめる体験コーナー、そしてSLが20両もある重要文化財の車庫、見ごたえたっぷりの博物館だ。 . . . 本文を読む
明治新政府のエリート官僚、野党を立党し2度首相を務めた政治家の大隈重信は、1882(明治15)年私学の雄・早稲田大学を創設した。早稲田の卒業生からは、政治・実業・マスコミ・スポーツ・芸能など多方面に傑出した人材を輩出した。早稲田の建学の精神と輝く卒業生を紹介する早稲田大学歴史館を見学した。 . . . 本文を読む
東京、スカイツリーの近くに地震や火災などの災害への対策の教育施設がある。震度7の揺れを体験したり、秒速30m・毎時50㎜の暴風雨を体験できる。アニメやVRも活用されている。「おとなの遠足」に使いやすい、主として団体向けの施設だった。 . . . 本文を読む
昨年7月にオープンした福澤諭吉記念慶應義塾史展示館、諭吉は大阪生まれだとか、14、15歳になるまで勉強嫌いだったとか意外な生い立ちを知った。また「脱亜論」にみられるアジア蔑視の人物だと考えていたが、「金をもうけることがすき」(勝海舟)、「あるいは大俗人、あるいは大山師」(山路愛山)といわれ、新聞に「法螺をふくざわ、嘘をいうきち」と書かれる側面があったことを知った。 . . . 本文を読む
豊岡には、いくつか特色あるミュージアムがあった。豊岡市立コウノトリ文化館、市立美術館(伊藤清永記念館)、城崎文芸館などだ。地方都市、とくに城下町には歴史と文化がある。このことから、同じように歴史・文化や出身の人で特色のある町は、全国にいくつもあると思われる。 . . . 本文を読む
江東区の東京海洋大学越中島キャンパスには、二つの記念館をもつ明治丸海事ミュージアムがある。明治丸記念館で開催された企画展示シリーズ「船が育んだ江戸」は展示レベルが高く、さすが大学図書館の企画と感心する展示内容だった。 . . . 本文を読む
トキワ荘といえば、手塚、赤塚、藤子らが住んだマンガの聖地のようなアパートで、昨年7月豊島区立トキワ荘マンガミュージアムとして復原された。一方大泉サロンは「24年組」の竹宮惠子と萩尾望都が住み、大勢の少女マンガ家の卵が集まった場所だったが、その扱いはあまりにも違う。 . . . 本文を読む
好奇心の強い人、本の森の冒険が好きな人なら何度も通いたくなる、わくわくするような知的ミュージアムが所沢に登場した。編集工学の松岡正剛が館長で図書館、博物館をいっしょにしたミュージアムである。武蔵野坐令和神社という隈研吾設計の神社まである。 . . . 本文を読む
国立映画アーカイブで「松竹映画の100年」という企画展と64本の映画の上映が行われた。日本映画の黄金時代1960年前後のピークを中心に短いようで長い、長いようで短い100年だった。 . . . 本文を読む
江戸幕府の造船所跡地を民間人が借用して造船業を始め、クレーンなど陸、航空機エンジンなど空、ロケット部品など宇宙へ、活動範囲を拡張していったIHIの160年あまりの歴史。それは日本人のものづくりの技と智恵と技術の蓄積の歴史ともいえる。日本が「ものづくり」で世界をリードしていた時代の足跡をたどるミュージアムを見学した。 . . . 本文を読む