どの世界にもルールやマナーがあります。これが出来ない人にスポーツをやる資格はありません。
もうすぐ深夜0時、外は凄い雨です。明日の朝までにこれ覚えます。
【ルールとマナー】
どんなスポーツにもルールがあります。海の中は自由気ままに見えますが、サーフィンにもしっかりとルールがあるのです。サーフィンのルールをきちんと理解して守り、自分の行動に責任をもてるマナーを心掛けて、モラルのある一人前のサーファーになって下さい。一人一人がルール・マナー・モラルを理解してきちんと守ることでみんなが楽しいサーフィンライフになるのです。
ワンマンワンウェーブ
サーフィンには、「一つの波に一人しか乗ってはならない」というルールがあります。一本の波に大勢のサーファーが同時に乗ることは大変危険な行為とされています。そのため、波のブレイクする進行方向に対して一人だけライディングするという規則が世界共通で決められています。両方向へブレイクする波ならレギュラー方向へ一人、グーフィー方向へ一人ということになります。
基本的には波のピークから先にテイクオフした人に、その波の優先権があるのです。
ライディングしているサーファーが優先
ライディングするサーファーは、波のパワーゾーンをキープしなくては波に乗ることはできません。また、やっとの思いで波を掴んだのに他人に妨害されては心許ないものです。沖までゲッティングアウトするとき、波に乗ってくるサーファーのライディングを邪魔してはいけません。乗ってくるサーファーの進路を予想して邪魔にならないように遠回りして沖へ向かいましょう。また、ゲッティングアウト中にライディングするサーファーが目の前にいる場合には、サーファーの進行方向側(ショルダー)に逃げるのではなく、奥側(スープ)に向かって避けるようにして下さい。波待ちしている場合にも同じことが言えますので、沖からの波とサーファーに注意が必要です。
自分のことは自分で守る
サーフィンには、「自分のことは自分で守る」というルールがあります。「誰かが何とかしてくれるだろう」という甘い考えは海の中では通用しません。もし、カレントに流されてしまったとしても、誰にも助けてもらえないと思っておかなくてはいけません。海の中では自分のことを自分で守る体力と知識を備えておく必要があるのです。
他のサーファーに迷惑を掛けない
海の中では他のサーファーに迷惑になる行為は絶対にしてはいけません。サーフィンのルールを知らずしてサーフィンしようとすることが事故やケガの原因にもなっています。波にのまれたからといって他のサーファーを気にせず安易にボードを放したり、ゲッティングアウト時にライディングしているサーファーの邪魔をしてはいけません。海の中では年齢や性別、経験年数なんて関係ありません。「邪魔してしまった」、「迷惑かけた」と思った場面があったなら、迷わず素直に謝りましょう。
他のサーファーをリスペクトする
他のサーファーだって「良い波に乗りたい」と同じ気持ちで海に入っているのです。自分より下手だからといって平気で前乗りしているサーファーが多くいます。子供や女性サーファーに対しても威圧的な態度で邪魔者扱いしている心無いサーファーがいたりします。また、誰もが真剣にサーフィンに取り組んでいる中で、大声で話しながら波待ちしたり、大勢で同じ場所に入水して海の中の雰囲気を悪くしてしまう人も多くいます。ルール違反やマナーの悪い人は海の中の雰囲気を壊し、周囲のサーファーから嫌われます。海の中では自分よりも体力の無いキッズやレディースに気を配り、時には声を掛けて応援してあげる優しさが求められます。また、ルールやマナーを理解していない初心者サーファーには教えてあげる余裕が必要なのです。上手い下手に関わらず、サーファーなら自分以外の全ての人にリスペクトする気持ちを忘れてはなりません。奪い合うのではなく、譲り合うくらいの気持ちでサーフィン出来たら何より幸せです。
自然に感謝して大切にする
サーフィンは、自然の恩恵を受けてこそ出来るスポーツです。常に自然に感謝して、自然を守ることがサーファーとしてのマナーです。楽しい時間を過ごしたり、自分を成長させてくれる海を大切に守っていかなくてはいけません。その海に絶対にゴミを捨てて汚してはいけません。自分で出したゴミは、自分で責任をもって捨てましょう。海に対して敬意を払ってこそ、サーフィンという自然と一体になる最高の瞬間を楽しむ事ができるのです。
違法駐車しない
サーフポイントまでは大体のサーファーが車で向かいます。波の良い日には多くの車が集まり、駐車スペースが無くなってしまうことがあります。コンビニの駐車場に勝手に止めたり、民家の前に止めたり、他人の土地に止めたり、道路に止めたり・・・と違法駐車の問題は後を絶ちません。
車でサーフポイントへ行ったら絶対にポイント専用の駐車場を利用しなくてはいけません。ビジターサーファーが駐車できるように地元の方が協力して駐車スペースを確保し、利用させてくれている所も多くあります。駐車場が無いからといって勝手に他人の敷地や道路に駐車してはいけません。車上荒らしやトラブルの元になってしまいます。
ゴミを拾う
日本の海岸にはゴミ箱やゴミ捨て場が設置されていません。サーフィンするために海に着いてもゴミを捨てることは出来ません。ごく一部のモラルの無いサーファーが海に来てゴミを捨ててしまう現状があります。このような人にはサーフィンする権利は無く、人としての常識もありません。自分たちの出したゴミは責任を持って、コンビニやガソリンスタンドなどの立ち寄った先で常識の範囲内で捨てるようにしましょう。また、自宅まできちんとゴミを持ち帰って捨てるようにして下さい。サーファーなら誰もがいつまでも綺麗な海でいてほしいと願います。海に入る前、出てからも自分の出したゴミでなくても、目に付いたゴミを拾って所定の場所に捨てるくらいの器量のあるサーファーになって下さい。また、いつも行く海でビーチクリーンなどの活動に積極的に参加しましょう。
タバコを捨てない
海に入るぎりぎりまでタバコを吸っているサーファーがいます。見ていると砂浜にタバコを刺して入水しているのです。こんなことをする非常識人間はサーファーとは言えません。問答無用でサーフィンする資格はありません。
騒音を出さない
夜中のうちに海に着いて朝を待つサーファーは多くいます。海はやはり田舎ですから夜中は静まり返っています。少しの音でも遠くまで響き渡りますので車の音楽やエンジン音、話し声など気を遣わなくてはいけません。サーファーではないのですが、夏の夜中に砂浜で花火をして騒いでいる人がいますが大変迷惑な行為と言えます。
前乗り
基本的には、波のピークから乗ったサーファーにその波の優先権があります。波に乗っているサーファーのライディングしている進行方向の前から乗ってしまう行為を前乗り(ドロップイン)と言います。前乗りは絶対にしてはいけないルール違反です。優先権をもつサーファーの前に割り込んでしまうことは大変危険であり、非常に不愉快な行為なのです。間違って前乗りしてしまった場合には、速やかに波から下りて相手のサーファーに誠意をもって謝罪しましょう。確信犯的に前乗りしてしまっているのならパンチアウトも必死です。進行方向に対しては「ワンマンワンウェイブ」なのです。レギュラーとグーフィーに割れる波ならそれぞれ一人ずつになります。ポイントやコンディションによっては大勢のサーファーが一斉にテイクオフして全員でまっすぐスープに乗っていますが、このような状況はあくまでも例外と考えなくてはいけません。
後乗り
波に乗っているサーファーの後から同じ方向に乗ってしまう行為を後乗りと言います。後乗りは、前乗り同様に絶対にしてはいけないルール違反です。自信のある中級者以上のサーファーによく見かける行為です。先に乗っているサーファーがあまり上手くないからと思っても、既に乗っているサーファーの後ろから乗る行為はルール違反なのです。
逆走
波のピークを理解していないサーファーはレギュラーなのか、グーフィーなのかも見分けをつけられないことがよくあります。ピークから乗ってくるサーファーに向かって波に乗ってしまう逆走行為は大変危険です。また、上級者サーファーの中には、ピークから乗るサーファーのライディングを中止させるためにわざと逆方向にライディングして諦めさせてしまう逆走行為する悪質なサーファーもいるのです。逆走行為は大変危険なルール違反です。
ライン上での波待ち
テイクオフしようとしたら目の前に人がいて波を逃してしまう経験は誰でもあると思います。混雑するポイントでは特にこのようなことになってしまいます。また、ライディングしてくるサーファーが避けてくれると思い込んで、そのまま波待ちの体制を取っているサーファーがいます。このようにライディングしてくるサーファーの進路上で波待ちをしてはいけません。乗ってくるサーファーのラインを読んで避けなくていけなのです。ライン上での波待ちはルール違反ですから波とサーファーの動きに目を配り注意しましょう。
ゲッティングアウト時の妨害
沖に向かうゲッティングアウトの時にもライディングしているサーファーの邪魔にならないように注意しなくてはいけません。アウトから乗ってくるサーファーのラインを読み、妨害や衝突しないようにゲッティングアウトしなくてはいけません。乗っているサーファーとの距離に余裕がある場合には進行方向側から沖に向かっても良いのですが、近づくにつれて危険を感じる場合には乗ってくるサーファーの進行方向側から沖に向かうのではなく、ライディングしているサーファーの奥側から沖に向かいましょう。例え、波に巻かれてしまうかもしれない場合でも、スープをドルフィンスルーしなくてはいけないとしても、乗っているサーファーが優先であり、ゲッティングアウトするサーファーに避けなくてはいけない責任があるのです。やはり、波とサーファーの動きに目を配り注意しましょう。
ボードを放す
リーシュコードがついているからといって安心してサーフボードを放してはいけません。ドルフィンスルーに失敗してボードを放してしまえば周りにいるサーファーにぶつかってしまう危険があります。また、プルアウトする時にもボードを放すことで他のサーファーにぶつかってしまう危険があるのです。風の強い時や波の大きな時は、特に注意が必要です。ボードが手から離れてしまうことで凶器になってしまうことだってあるのです。また、リーシュコードに頼り過ぎることでプルアウトしなくなり、ボードを放してばかりいるとリーシュコードの消耗やボード破損の原因になってしまうのです。
集団での入水
大勢でやって来て、先に入っているサーファーを無視してひとつのポイントに入ってサーフィンすることはマナー違反と言えます。誰もいなかったら問題ないのかもしれませんが、自分が先に一人で入っていたことを想像すれば良い気持ちはしません。仲間内でサーフィンすることは確かに楽しいことは理解できます。しかし、それぞれのポイントの中にはその日、その状況なりの「リズム」があるものです。大人数で入ってきて、そのリズムが崩れてしまうことで先に入っていたサーファーは大変迷惑するのです。後から入ってきた集団が全ての波を奪ってしまうことなどはマナーの悪い非常識な行為です。集団で行動する場合には、一箇所に固まって入ることを控えてポイント内でも分かれてサーフィンしたり、時間をずらして交代で入ったりと他のサーファーをリスペクトしなくてはいけません。ポイントの限界人数を把握すると共に、先に入っているサーファーのリズムを崩さないように注意しましょう。
大声で騒ぐ
海の中には真剣にサーフィンしている人や、一人で来ているサーファーも沢山います。仲間同士でサーフィンすることは悪いことではありませんが、中には大声で話したり、大声で笑ったりしているマナーの悪いサーファーがいます。周りのサーファーは眼中に無いといった感じで自分たちの会話を楽しんでしまっているのです。また、仲間が一緒にいることで気が大きくなって声を荒げて、周りのサーファーを威圧したりするサーファーも見かけます。周囲のサーファーが気を遣うことで余計に調子に乗って、その場を取り仕切っているような態度を取っている人も見かけます。このようなマナーの悪い不愉快な人にならないように周囲に気を配って会話できるスマートなサーファーになって下さい。
波を独占する
大勢の仲間とサーフィンすると他人に対して排他的になり、仲間内だけで波を独占している集団を見かけます。集団でピークを独占して、順番に仲間内で波に乗っているのです。また、遠慮なく来る波を全て追いかけて乗ってしまう人もいます。サーフィンのルールは守っていても、マナーの悪い不愉快な行為です。自分たちが何本か波に乗ったら他人にも何本か譲ることでその場の雰囲気が良くなり、楽しいサーフィンになるものです。周囲に乗っていないサーファーがいたら「どうぞ」と見送って譲るくらいの余裕のあるサーファーになりましょう。
ノーリーシュ
中途半端な上級者サーファーの中には、過剰な自信からノーリーシュでサーフィンしてボードを流してしまい他人にぶつけている人がいます。周囲に人がいなかったり、波が小さくてボードを流す心配がない、リーシュコードの抵抗を無くしたい等の理由からノーリーシュでサーフィンしているようです。しかし、ノーリーシュでサーフィンすること自体が危険であり、自分自身や他人にも危害を与えてしまう行為なのです。経験やテクニックのあるプロやエキスパートだからこそボードを放さずにサーフィンできるのであって、そのようなレベルに達していないサーファーがカッコつけて真似できることではないのです。
サーフィンのルール・マナー・モラルについて紹介しましたが、上記以外にもサーファーとして、また人としても守らなくてはいけないことがあると思います。海のルールやサーファー同士のルールなど多くあるように感じますが、どれもが人として基本的なマナーやモラルのレベルです。
サーフィンは自然と向き合うスポーツですが、自然と向き合っているサーファーが多く存在する以上、人との調和も大切なのです。