意外に知られているような、知られていないような話ですが、実は、気象庁以外の行政機関や地方公共団体も、独自に観測網を整備してリアルタイムに気象観測を行っています。そしてそのような観測値をホームページ上に公開している所もあります。その中でも私が注目しているのは24時間降雪量です。○○市内のあちこちの観測所の観測データというものをインターネットで閲覧できるのです。
最近は「国内単独研究」の名目で(要するに予報業務の範疇ではない)、上空の大気の条件と降雪量の関係を「独自のモデル関係式(予測式)」の形に表現できないか・・・とあれこれ模索していますが(要は気象数学の研究)、単純な線形重回帰や最小2乗法で求める事はできません。無数のパラメータの条件が複雑相互に影響し合っているので、主要なパラメータの条件が一致しても、実際の降雪量として取りうる値はある程度のバラツキ(範囲)を持って広がってしまいます。
降雪量の場合、ピッタリ「降雪量:○○cm」という予測は無理にしても、大して降らないのかそれともそれなりに降るのかは判別できないだろうか・・・と考えます。そのための判断指標としての予測計算式を開発しようとしているのです。
ところが、気象業務法では気象予報業務に使用するための観測データは、検定に合格した観測機器を用いなければならないと定めています(第9条)。従って、このモデル式の予測値をそのまま「予報」に用いてしまうと法律上問題を生じる可能性があります。もともと、このような観測データを予報業務に用いる際は、観測している機関や自治体から情報を入手するための契約も必要になります。この辺の所は予測モデルの開発段階でのみこれらのデータを用いるのか、予報に際しても使用するのか、と言った微妙な所で法解釈が異なる部分もあり、法律面からの検討も必要になるでしょう。
しかし、あくまで局地的な気象特性に関する知見を得るための「研究」という位置付けならば特に問題はないでしょう。法律は「予報業務」については厳しく制限を加えておりますが、「研究」制限は加えられておりません。私の専らの興味は、もちろん精度の高い局地予測を実現する事ですが、そのためにも観測データをどのように数学的処理を行えばより適切な予測モデル式が得られるかであります。
独自の観測設備を導入するにせよ、アメダスの観測値を用いるにせよ、そのデータを上手く「料理」する腕がなければ意味が無いのです。そして、「予測モデル式」と一口に言っても、どのようなパラメータを組み合わせてどのような関数形に落とし込むのかもなかなか難しいものです。このような数学的処理の仕方や関数形といった解析手法の研究を行うのであれば、このような気象庁以外の行政機関や地方公共団体が提供するデータもなかなか良い練習材料になります。この研究を通じて、雪の降りやすい所と降りにくい所、そして上空の大気と実際の降雪量の関係を経験的に学ぶことができます。これが気象予報士の人間の勘を形成していくのですね(多分)。
但し、今後このような予測を「予報業務」として行っていくかどうかは・・・未定です。その前に・・・研究成果が纏まるかどうか(爆)
最近は「国内単独研究」の名目で(要するに予報業務の範疇ではない)、上空の大気の条件と降雪量の関係を「独自のモデル関係式(予測式)」の形に表現できないか・・・とあれこれ模索していますが(要は気象数学の研究)、単純な線形重回帰や最小2乗法で求める事はできません。無数のパラメータの条件が複雑相互に影響し合っているので、主要なパラメータの条件が一致しても、実際の降雪量として取りうる値はある程度のバラツキ(範囲)を持って広がってしまいます。
降雪量の場合、ピッタリ「降雪量:○○cm」という予測は無理にしても、大して降らないのかそれともそれなりに降るのかは判別できないだろうか・・・と考えます。そのための判断指標としての予測計算式を開発しようとしているのです。
ところが、気象業務法では気象予報業務に使用するための観測データは、検定に合格した観測機器を用いなければならないと定めています(第9条)。従って、このモデル式の予測値をそのまま「予報」に用いてしまうと法律上問題を生じる可能性があります。もともと、このような観測データを予報業務に用いる際は、観測している機関や自治体から情報を入手するための契約も必要になります。この辺の所は予測モデルの開発段階でのみこれらのデータを用いるのか、予報に際しても使用するのか、と言った微妙な所で法解釈が異なる部分もあり、法律面からの検討も必要になるでしょう。
しかし、あくまで局地的な気象特性に関する知見を得るための「研究」という位置付けならば特に問題はないでしょう。法律は「予報業務」については厳しく制限を加えておりますが、「研究」制限は加えられておりません。私の専らの興味は、もちろん精度の高い局地予測を実現する事ですが、そのためにも観測データをどのように数学的処理を行えばより適切な予測モデル式が得られるかであります。
独自の観測設備を導入するにせよ、アメダスの観測値を用いるにせよ、そのデータを上手く「料理」する腕がなければ意味が無いのです。そして、「予測モデル式」と一口に言っても、どのようなパラメータを組み合わせてどのような関数形に落とし込むのかもなかなか難しいものです。このような数学的処理の仕方や関数形といった解析手法の研究を行うのであれば、このような気象庁以外の行政機関や地方公共団体が提供するデータもなかなか良い練習材料になります。この研究を通じて、雪の降りやすい所と降りにくい所、そして上空の大気と実際の降雪量の関係を経験的に学ぶことができます。これが気象予報士の人間の勘を形成していくのですね(多分)。
但し、今後このような予測を「予報業務」として行っていくかどうかは・・・未定です。その前に・・・研究成果が纏まるかどうか(爆)