とうとう 深いドロ沼にドップリと浸かってしまった感のある DAC改造ですが、、、、
LM6172の発振を抑えることを諦めオペアンプを交換することを決定したら、やっとこさ明り(突破口)が見えてきました!!
代替に選んだLME49860は、可もなく非もなく 極めて真っ当な音質という印象です。しかし、このIC交換作業も非常にリスキーな要素を含んでおり、案の定 交換作業の後は正常動作しませんでした。
DACチップの出力がオペアンプの入力ピン②と⑥につながっているはずなのですが、今回の作業では⑥が途中で切断されてしまっておりました。(過去のオペアンプ交換作業では②が切断されました)そこで途中のパターンからジャンパー線を飛ばして正常動作にこぎつけました。
とうとう3本もジャンパー線を飛ばしてしまいました!!
文章に書くと数行の内容ですが、実際この不具合を回復するのに大変な労力と時間がかかっているわけなのです。
やっとこさ 音だし に成功しました!!
でも、このままじゃ面白くないのでLPFのカットオフ周波数を見直すこととしました。
オリジナルでは、820Ωと2700pFなのでfc≒72kHz
この数値には疑問の残るところです。というのも本来のC・RでのLPF回路と当該機のC・R構成は異なってます(単なる負帰還回路になっています)。
少しでも高域を伸ばせるかも?という期待感より、コンデンサを1000pFに交換することにしました。
交換後は、820Ωと1000pFなのでfc≒194kHz
となりカットオフ周波数が2倍以上になりました。これにより聴感上も高域が伸びた気がします(気のせいかも知れませんネ)。
オペアンプの上下にある茶色のコンデンサがオリジナルの2700pFです。
それを 1000pFに交換したわけです。
さてさて、最終段のオペアンプはオリジナルのLME49720のままです。
もうひとつ音に勢いが足りないなぁ~ という印象!!
そこで試しに、泣く 泣く 取り外した アノ LM6172を取り付けてみました。(ここはソケットなので数秒で交換可能)
ウ~ン やっぱり スルーレイト3000V/μsの威力でしょうか
期待通りに 音に勢いがでて来ました!!
イヤ~ 苦労いたしました~
最初に聴いた音に比べると(比べるといっても数ヶ月も前の記憶となってしまうわけですが)、2段階くらいは向上したのじゃないかと(苦労した分の心理的影響もありましょうが、、)感じております。
・周波数レンジはそれほど拡大していないですが、音に勢いが出てきました。
・分解能が向上したのか、個々の楽器がハッキリした感じがします。
・ベース音がクッキリしてきました。
・音楽のリズムに楽しくノレる音になったと感じます。
というわけで、ひとまず コレにて 今回のDAC改造を完了とさせて頂きます。
感無量というより、やっと肩の荷が降りたという 安堵感が強い(お客様から依頼された改造作業でしたので)という感じです。
次は、マッキントッシュのC34Vというコントロールアンプのオーバーホールを手掛けようと企んでおります。 本当かな?~