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Yaqin MS-12B 中華製真空管プリアンプ 雅琴 大改造 その7

2022年06月30日 | 真空管アンプ

少しずつ本格稼働に向かいつつある 雅琴 アンプですが、、、

ようやく最大の課題である イコライザ補正の本質部分に迫ろう  という事で、その回路を構成するコンデンサ抵抗キッチリ数値のモノに換えようという計画

半導体アンプに使用するパーツならば、これまでの経験にて凡その入手ルートは確保しているのですが、こと真空管球アンプのパーツとなりますとかなり厄介になります。

結局は世の中、需要と供給の関係で成り立っているわけで、極めてニッチな世界である球アンプのパーツ 更に コダワリのパーツともなると圧倒的に需要が少なく、供給も薄くなり  適切価格での入手がなかなかムツカシイわけです。

◎ そんな中ネットで探しまくり、ようやくコダワリのパーツを入手できましたわ~

コンデンサには、その製品により静電容量の誤差範囲が決まっております。今回の改造ではイコライザ補正に使用するには極めて誤差の少ない ±1% すなわち許容誤差ランク=Fクラス が求められております。 一般的な回路で使用しているコンデンサは±5%とか±10% で、だいたい合ってりゃ問題ない  といった認識の部品なのですが、、

アチコチ探して、ようやく入手できた 200pF8200pFクラス コンデンサです!! 上が材料に天然鉱石=雲母ウンモを使用したマイカコンで、下がフィルムコンながら クラスの8200pFです(上下2種類で、下は残念ながら±2%でした)

コンデンサは誤差の小さい 精密なモノが少ないのに対して、抵抗は非常に精密なモノも多いので助かります。ただし改造マニュアルにて要求される”抵抗値”が日本国内で一般的に流通しているモノとは少し異なるので なかなか ピッタリ が見当たりません。 たまたま上記のコンデンサを販売する業者さんの抵抗ラインナップに ドンピシャ がありましたので併せて入手したというしだい

本当ならば、もう一種類の抵抗39.2kΩもあれば良かったのですが見つかりませんでした~ 残念

 

◎ 念願のパーツが入手できたところで、早速パーツ交換作業

マズは LF EQ (マニュアルに左記の表示があったので恐らくは1kHz以下の補正回路)の部分の換装から  

     比較しやすい様にビフォーアフターですわ

◆ Before

◆ After

 

お次は HF EQ(同様に恐らくは1kHz以上の補正)の部分の換装

◆ Before

◆ After

とにかく既に改造しているうえに更に無理矢理の改造をするわけですから、かなり困難を極めた作業でした   もう、そろそろ中華製基板の限界かもネ・・・

で、で、果たして、、

苦労して入手した精密級パーツの効果は如何に!!

コレは、恐らくは、完全プラシーボ効果!!? なんじゃないかと思われますが、、、

もの凄くスッキリ 伸びやかなサウンドに成りました~

換装する前は、過去のブログに記載した通り なんか歪っぽい印象のあるサウンドでしたが、その歪っぽさが解消したわけです(あくまで苦労を重ねて作業した挙句の個人的感想です)

イヤハヤ こうなると、なお一層 、シングル球アンプとの組み合わせ期待が高まりますわ~

もはや完全にドロ沼に ドップリと浸かりきりです!!  いと 楽し


FURUTECH FI-48 レプリカ? インレットプラグ ロジウムメッキ

2022年06月24日 | オーディオ

  ◎ 久し振りに海外から ”小包” が到着

  今回はシンガポールから発送されてきました。

しかしながらシンガポールの業者に発注したわけじゃなく、6月初旬に中国の業者に発注したモノです。そのため(シンガポール発送)なのか6月中旬に異例の早さで届いたというわけです!!

中国の格安業者に発注した場合、多くは一か月以上は待たされ  すっかり忘れた頃に ようやく到着するのが通常です。

早く到着したものの、箱は完全にひしゃげております

日本では、梱包箱も商品の一部(?)として 少しでもひしゃげていたら不良品扱いされる場合も多いようですが、、 海外・中国からの荷物ではキレイなまま届く方が珍しいと思われます。

 

で、肝心な中身は何かと云いますと、インレットプラグです。

オーディオ等にご興味の無い方には馴染みはないでしょうけれど、アンプなどのオーディオ機器は電源ケーブルを交換する習慣があり、その差し込み(いわゆるコンセント)に使用するパーツなのです。

上の写真は、国産品のなかでも有名なメーカー  FURUTECH(フルテック)社 のプラグです。

値段を聞いて驚くなかれ なんと1個が2万円前後もします!!

ボディ部分がアルミかステンレスで作られ(まさか削り出しではないと思いますが)電極部分が、金メッキ、銀メッキ、ロジウムメッキの3種類から選択することができます。

コチラは FURUTECH  FI-48 という電極にロジウムメッキが施されたインレットプラグで、メーカー希望小売価格24.200円 となっております。

 いくらなんでもコンセント一個で2万は高いわぁ~

というわけで、わざわざ中国の格安業者に発注し、シンガポールから発送されたインレットプラグがコチラ

  ◎  けっこう よく似てる でしょ~

ボディ部分はアルミだし、電極部分にもロジウムメッキが施されております(商品説明にはロジウムメッキと表記アリ)

で、コチラのプラグは2個で2.700円(運悪く円安にかかった為)程でした!! そのうえ送料は無料  なので  1個が1.350円  です!!

 

  早速にも電源ケーブルに取り付けた様子です

チョット見 には国産の高級品 FURUTECH の FI-48 と それ程 遜色ないような・・・

 ◎価格差は24200円と1350円だから18倍も違うわけです

そりゃ勿論 サウンドには明確な違いがあるのでしょうけれど、、、

 

まあ 趣味の世界は、ピンキリと云いましょうか・・・ 

上には上があるわけで  お愉しみに キ リ がないわけですネェ~


Reisong A-10 中華製真空管パワーアンプ EL-34シングル UL接続 その1

2022年06月19日 | 真空管アンプ

これまで数か月にも渡って改造を進めてきた Yaqin MS-12B 雅琴 イコライザーアンプですが、そろそろ完成も近付いてきたなぁ~ 感 があります。

これまでの真空管アンプに関する学習と経験から、どうしても球パワーアンプ(マニアは真空管を略して ”” と呼ぶようです)も試してみたくなりました!!

球パワーアンプ と云えば、まず最初に思い浮かべるのは KT88 の独特の形状(ダルマ球)ではないでしょうか

   〇   カ   ッ   チ   ョ   イ  ~

このKT88が複数本も立ち並ぶ壮観なアンプに憧れるオーディオマニアは沢山いらっしゃると思います。私も当然ながら その一人です。

なので当初は KT88プッシュプル=PP接続  すなわち ダルマ球の KT884本立ち並ぶアンプを選択することを検討しました。

幸いなことに中華製ならば KT88 PP接続で20~30Wクラスの大出力真空管パワーアンプが購入可能な範囲の価格帯にあるのでいくつか物色しておりました。

 

 

なのですが、、 冷静になってじっくり考えると、、、 PP(プッシュプル)接続すなわち 音声信号の+側と-側を、別々の真空管で増幅し最後に+側と-側をくっつけて音声信号としスピーカーを鳴らす というのでは、よっぽど正確に+側と-側をキッチリ制御(増幅)し再び正確に合致させなければキレイなサウンドは得られない(中華製品の設計およびパーツ信頼性の低さ) だろうという考えに至りました。

ならば、この際、 最も単純な回路構成で部品点数も少ない シングルアンプ(1本の真空管で-側から+側まで全部一括増幅) にしようと選択肢を切り替えることに!!

更に このシングルアンプにしても、勿論のこと KT88を使ったシングルアンプもあるわけですなんですが、、 その他にも人気のある””として 300B とか 2A3 なんか採用のシングルアンプもあります。

 

でも、ココはひとつ 実力はありつつも、その地味な外観から 今一つ 人気の薄い ELー34 という球のシングルアンプを選択

〇 それは極めて単純な理由でして、KT88や300B、2A3といったカッコイイ 人気のある球は値段が高いEL-34は少し安いからです。 球アンプは、聴く音楽ジャンルにより球を差し替えたり、ビンテージ球を楽しんだりと、真空管だけを交換して楽しむ = 球ころがし という お遊び もあったりして、その際に人気薄の球の方が入手しやすいわけ だからです。

上記写真が  中華製真空管パワーアンプ Reisong A-10 EL-34 シングル UL接続 です 真ん中に一本だけ、カッコイイ 球 が有りますが、単なる電源の整流管です。

 

何しろ中華製ですので電源トランス いささか怪しいわけ?? 

一応は100Vに対応している(110V±10%)との事ですが、先の雅琴 MS-12Bでも電源電圧の重要性(B電圧が上昇しきらないと十分な増幅が得られない)を認識しておりますので 専用の電源を用意しました。

いわゆるアイソレーショントランスです。普通の家庭用コンセントからのAC電源には様々なノイズやらが含まれているらしいので、いったんそれらを絶縁し 少しでもノイズの少ないクリーンな電源にしようとするモノです。

このトランスの二次側出力110Vがあるので、コレをReisong A-10 の専用電源にしてやります。無負荷で118V程もあるので十分過ぎる電圧だろうと思います。

で、

 実は既にコチラのアンプ改造マニュアルを入手しております!!

 

またまた、新たな挑戦と云いますか、お愉しみといいましょうか、、 

   始 ま り で す わ ~


Yaqin MS-12B 中華製真空管プリアンプ 雅琴 大改造 その6

2022年06月14日 | 真空管アンプ

今回はレコード再生の 重要課題 の一つである『イコライザー』について、少し深堀りしてみます。

と云うのも前回に紹介した『 真空管 オーディオハンドブック 』大辞典から アレコレと新知識が得られたからです

〇  まだまだ課題は山積ですが、徐々にレコード芸術楽しみ を味わっております。

マニアでなければ意識にする事もないでしょうけれど、レコードは低音を強く高音を弱く(もしかすると逆かも?)音溝に記録されているらしいです。その強弱の度合い(イコライザ・カーブ)が、時代やレコード会社の都合?により複数種類もあり一番多く採用されているのが RIAAカーブ との事です。

コチラが、そのRIAAカーブの特性(低音~高音の強・弱の度合い)になっております。

そもそもレコードには、この様に”いびつなサウンド”にて録音されているわけなんです。

それを元の自然なサウンドに戻す作業が必要であり、その補正を『イコライザ』と称しているわけです。 その補正が正確なほど良好なサウンドが聴けるはずなので、マニアとしては『イコライザ』が重要な課題となるのです。

この様な複雑な補正を正確に行うためには、よっぽど複雑な回路を準備しなければならないだろう  と予測しますが、、 

実際のところは案外と簡単な回路で実現できるみたい(ココが不思議でならないけれど) 

 

 〇 基本的な『イコライザ補正回路がコチラになっております。

低音用と高音用にそれぞれコンデンサと抵抗が1本ずつで完結しておりますネェ~

とするならば、この抵抗やコンデンサは よっぽど優秀なパーツを選ぶ必要がありそうです

 

 〇 コチラが雅琴アンプの増幅回路とイコライザ補正回路です

  

 この中で、イコライザ補正の重要となる部分のみを抜き出してみると、、

 青色囲み部分が、それぞれ低音用の補正と高音用の補正になっておりまして

〇 要するに、ココで使われる抵抗とコンデンサをキッチリ正確な数値の優秀なパーツを使わなければ正しい『イコライザ補正』が得られず、元々の美しいサウンドを聴くことが出来ない というわけです。

で、この大改造のマニュアルにも ココのパーツは高精度のモノを選ぶように指示があるのです!!

  が、

   しかーし、、、

極めて特殊な数値のパーツであり、現在では入手が ム ツ カ シ ィ~

一部の真空管マニア向けに細々とデッドストックパーツを保管している ”こだわりのパーツ屋”さん  ぐらいにしか残ってないみたいですわ~ (あと アキバの若〇通商はこだわり品の在庫あり)

てなわけで、たった数本の抵抗とコンデンサを探し求める日々が続いております

   楽しみ(ドロ沼)はじわじわ

    長~く  続いてくれる よ う で す ヨ ~


Yaqin MS-12B 中華製真空管プリアンプ 雅琴 大改造 その5

2022年06月08日 | 真空管アンプ

ようやく、曲がりなりにも、、小音量ながらも、、 なんとか出力まで 辿り着けた 中華製真空管プリアンプでありますが

これまで聴いてきた半導体アンプとは、まるで異なる ”生々しいサウンド” に改めて驚かされ、レコード再生に対する認識を新たにしているところです。

と、ココで フト思い付いた事がありまして、、 イコライザー補正が整うと 素晴らしいサウンドが再生されるものの 現状のシステムでは まだ完成の域には到達しておりません

それはレコード盤そのものの質が悪いのか、レコード針&カートリッジの品質なのか 或いは微調整なのか、はたまたアンプの品質なのか、どこに原因があるのか判りませんが、どうしても歪っぽさが消せません。なので、その原因究明も込めて カートリッジを交換してみることにしました。

交換するといっても手持ちには唯一 audio-Technica AT-33 しかありません

で、コチラはMCタイプ(出力が極めて小さい)なので仕方なくヘッドアンプを使いました

 〇  久し振りのMCカートリッジに 期待は高まりましたが、、

   アリャ

        ま ぁ ~

なんということでしょ~ すっかり普通の音に戻ってしまいましたわ ガックリ

レコード特有の ”生々しいサウンド” はすっかり影を消し、これまで聴いてきた普通のサウンドになってしまいました。

イヤハヤ、矢張り  MMカートリッジ真空管プリ(イコライザー)アンプ でなければ  ”生々しいサウンドは得られないという事でしょうか・・・     

    今 の 所    何 と も 言 え ま せ ん が ? ? ?

 

てなわけで 真空管アンプについて もう少し理解を深めるべく、図書館から参考書を借りてきましたよ

 〇 実に立派な分厚い大辞典?でありまして、

       中には 有名な名機 の解説もありましたよ~

MARANZ社の マランツ7は真空管プリアンプの代名詞とも云われる位に有名なアンプですが、確かにその名に恥じないような物凄いトーンコントロール回路が組み込まれていたわけですわ・・  ビックリです 

結局のところ、いわゆる増幅回路の基本になっているわけなので 真空管アンプを理解する事は その後の半導体による増幅回路も凡そ理解が進むのだろうと思います。が、しかし、、理論・理屈となると中々にムツカシイわけです

 

 別件として、

オーディオの大先輩からレコード再生に関するアドバイスとして 45回転のEP盤は高域の伸びが素晴らしい と伺ったことがあります。

 〇 半信半疑ながらもヤフオクなどで中古EP盤を入手しておりました(入手後は長年放置のまま)

  〇 同年配から諸先輩方にはお馴染み?の女性歌手でしょうかネェ~

しかし以前は半導体アンプに内蔵された(残念ながら おまけ程度のイコライザー)にて聴いておりましたので まったくそのサウンドには魅力を感じませんでした

      ジャケット写真が時代を感じさせますナァ・・・  

ところが今回 中華製真空管プリアンプ  雅琴  を通して聴くサウンドは、かなり ”生々しい” 女性歌手の声が聴こえてきます。 なんですが、いくつか問題点もありまして ① 全体にハイ上り傾向 ② 声が歪っぽい 等々   

先にも書きましたが、これらの原因レコードにあるのか、カートリッジなのかアンプなのか、、 なかなか判りません 

この原因究明がムツカシイのもアナログの楽しみ(?)の一つとも云えましょうか~ とにかく奥が深い世界です!!