◎ジェイド・タブレット-外典-11-2
◎ケン・ウィルバーのアートマン・プロジェクト
ケン・ウィルバーは、アートマン・プロジェクト(P380-388)において、肉体レベル自意識から一円相に相当する究極までの段階を、究極のレベルを持つカバラの10球の生命の木やインドの6身体論と並置している。加えて、究極のレベルを持たないピアジェやエリクソンの意識の発展段階までも並置して見比べることができるようにしている。
つまり、最初はプレローマやウロボロスなる肉体意識ではじまり、ニルヴァーナなる窮極で終わるのだが、全体としての段階は、カバラのように10球の10段階でもよいし、七つの身体でも六つの身体でもよいと段階の区分へのこだわりを捨てさせている。
禅の十牛図の段階も十牛図あり、六牛図あり、四牛図があり、「牛かひ草」では、十二牛図なのだが、10段階にこだわっているわけではない。
意識の発達は、最初は個我の迷いに始まり、神仏ニルヴァーナの究極で終わりさえすればよいのであって、全体としての段階の数は、あらゆる見方の一つに過ぎない。