アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

三位一体と西洋の二位一体

2023-02-17 03:27:36 | 両性具有or天国と地獄の結婚

◎海幸彦と山幸彦の予言

 

出口王仁三郎は、三位一体の三にはこだわっておらず、あくまで神人合一を目標とすることに揺るぎはない。

 

以下の文のとおり、キリスト教は太母なき実質二位一体だが、太母を認めれば三位一体の完成を見るだろうとしている。実際にカトリック教会は、1950年に聖母被昇天を認めた。

『ミロク三会

 

天のミロク、地のミロク、人のミロクと揃ふた時がミロク三会である。天からは大元霊たる主神が地に下り、地からは国祖国常立尊が地のミロクとして現はれ、人間は高い系統をもつて地上に肉体を現はし、至粋至純の霊魂を宿し、天のミロクと地のミロクの内流をうけて暗黒世界の光明となり、現、幽、神の三界を根本的に救済する暁、即ち日の出の御代、岩戸開きの聖代をさしてミロク三会の暁と云ふのである。要するに瑞霊の活動を暗示したものに外ならぬのである。天地人、又法身、報身、応身のミロク一度に現はれると云ふ意味である。法身は天に配し、報身は地に配し、応身は人に配するのである。昔から法身の阿弥陀に報身の釈迦、キリスト其他の聖者が現はれたけれ共、未だ自由豁達進退無碍の応身聖者が現はれなかつた。故に総ての教理に欠陥があり、実行が伴ひ得なかつたのである。ミロク三会の世は言心行一致の神の表はるる聖代を云ふのである。人間にとれば天は父であり、地は母であり、子は人である。

 

キリストは三位一体と説いて居るが、その三位一体は父と子と聖霊とを云ふて居る。聖霊なるものは決して独立したものでなく、天にも地にも人にも聖霊が主要部を占て居る、否聖霊其ものが天であり、地であり、父であり、母であり、子であり、人である。故に三位一体といつても其実は二位一体である。キリスト教には父と子はあつても母が無い。マホメツト教も亦其通りである。仏教は一切が無であつて、父も無ければ母もなく、唯人間あるのみと説いてゐる。なぜならば唯心の阿弥陀に己心の浄土と云つて居るでは無いか。今日までの既成宗教は総て父があつても母が無かつたり、母があつても父がなかつたり、変性男子があつても女子が無かつたり、不完全極まる教理であつた。天の時来つて真の三位一体即ちミロク三会を説く宇宙大本教が出現したのである。

 ああ惟神霊幸倍坐世。』

(水鏡/)出口王仁三郎から引用)

 

そして、神人合一を目指すことを述べる。

『元来宗教なるものは、仏教にもあれ、基督教にもあれ、人と神(仏と人、大我と小我)との融合一致に重きを置くものなり。即ち四諦観といひ、三位一体説といふも、其の意義に於て異ることあるなし。所謂天人合一を主とするに在るのみ。』

(出口王仁三郎全集 第2巻 第2章 宗教の害毒から引用)

 

このように出口王仁三郎は、三位一体を完成形と見ている。

※三位一体:天之御中主大神、高皇産霊大神、神皇産霊大神。

『真神である天之御中主大神が、その霊徳を完備具足したとき、天照皇大神という。また撞の大御神という。火の御祖神を高皇産霊大神と唱え、厳の御魂と申し奉る。水の御祖神を神皇産霊大神と唱え、瑞の御魂と申し奉る。以上の三神はそのご活動によって名称・働きに種々あれども、三位一体にして、天之御中主大神(大国常立命)に帰着する。故に独一真神である。一神即多神、多神即一神であり、短く「主」という。厳の御魂は霊界人の主であり、瑞の御魂は現界人の心身内を守り治める主である。』

(霊界物語 第17巻 霊の礎(三)から引用)

 

古事記において、天の安の川原で天照大神の霊と、素盞嗚尊の霊とが一緒になって、伊都能売神になったが、これで三位一体は成った。

 

ところが時代は下って、海幸彦に代表される功利優先にして母性をないがしろにする、死を忌避するアポロン型の近代西欧文明が地球を席捲する時代となった。ここに山幸彦が一旦は人間以下ともされる竜宮にまで落ちて修行し大悟覚醒し直して、地上に上陸して神主主義の文明、至福千年、みろくの世を開くというプロットが古事記についている。

 

現代は、いろいろな宗教や文明が乱立しているが、最も強盛なのは、キリスト教をバックボーンにした死を忌避する、母性を二の次に置く近代西欧文明と言ってよいだろう、これが世界中が海幸彦のやり方に染まった姿。日本のシンボルである山幸彦は、辛苦の末に最終的に海幸彦を従わせることになる。

 

ここまでが古事記の上巻であり、出口王仁三郎は予言として実現すると言っている。

 

心理学者ユングはどうしても四位一体と唱えたいようだが、古神道では三位一体。無理に四に合わせることもないように思う。

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