◎不動明王段階
(2012-10-03)
本山博のスピリチュアリティの真実という本にクンダリーニ覚醒ステップが書いてある。彼の窮極は、第7段階であって、プルシャ(悟りの世界)に入ることであり、ダンテス・ダイジや柳華陽のあらゆる宇宙、あらゆる次元を超えるというモクシャの世界とは、違うように思う。
本山氏自身がそこに至ったかどうかは書いていないのだが、霊能者は霊的な自分があるが、悟った人は自分がなくなるとは書いている。霊能者の本源的問題点の自覚は意識されているのである。
本山氏はクンダリーニのエネルギー・コードをクンダリーニと神気の合一と見ているようだ。特徴的なのは第6段階であり、身心霊のすべてがクンダリーニ+神力によって焼き尽くされる不動明王の境地であるとしている。この書きぶりだとここまでは体験されたからここまでリアルな描写となっているのかもしれない。
ただチベット密教では、不動明王をここまで特別なものとして重視しているわけではない。
そうは言っても、熟達したクンダリーニ・ヨーギはしばしば火定を見せることから、不動明王については、素人にはわからない何かがあるのかもしれない。
いずれにしても長寿のクンダリーニ・ヨーギがその体験を忌憚なく(全部書いているとは思いませんが)書いているということで、類書が少ない中で、それなりに貴重な書であると思う。