ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

旅しながら淡々と写真を貼る~台湾再び

2013-01-02 | お出かけ

あらためましてあけましておめでとうございます。
昨年の暮れからエリス中尉は台湾に来ております。

昨年末ターキーの話題で一部非常に盛り上がったこのブログですが、
年が明けるなりカモの写真でブログ開始です。
一年の計は元旦にありと申しますが、昨日の富士山はともかく、
富士練習場のチヌーク画像とこの北京ダック画像に、
この先一年の傾向が象徴されている気がするのはわたしだけでしょうか。

さて、

うちは「世界は広いから、どんなに気に入っても旅行は同じ場所は一度」
という家訓のもとに、旅行先を決めてまいりましたが、去年のお正月、
台湾の「安近短」にすっかり味を占めたのと、今年はここで重要な用事ができたので、
例外的に二年連続で台湾旅行と相成ったのです。
「東奔西走」とポチ三水さんがおっしゃっていましたが、
今年もまさにそれを地でいくエリス中尉であります。

それでは、「旅しながら淡々と写真を貼るシリーズ」、始まり始まり~。



出発は羽田で、三時間もあれば着いてしまうというのも台湾にした理由の一つ。

羽田の国際線は今も拡張予定があるようです。
きれいで飲食店や設備が驚くほど充実していました。
感心したのがトイレのブース。
皆がキャリーカートを持って入れるくらい一つ一つの個室が大きいんですよ。
そうそう、これが今まで困ることだったのよね!と改めて思いました。



時間つぶしについ遊んでしまった税関紹介コーナー。
妙に「真顔」の麻薬犬、ビーグルのカスタム君。

カスタム君の足のモニターで「税関クイズ」ができます。
右が初級で左が上級編ですが、バカにしながらやったエリス中尉、
どちらも半分くらいしか正解しませんでした。

意外と知らない税関の常識。

 

羽田空港を多く利用する国のパスポートと、思わず見入ってしまった「持ち込み禁止品」。
ヘビとマングースの因縁の対決をリアルに再現。
これきっと誰かが持ち込もうとして没収されたものだと思うのですが、
いったい誰が、こんなものを作ったのか、そして誰が何のために買うのか。



機内では映画「最強の二人」「ザ・キャンペーン」を観ました。

「最強の二人」はお勧めです。
首から下が動かない富豪の世話人になったスラム出身の黒人青年。
空気は読めないけど、その人間性全開の青年に、富豪は惹きつけられ・・・。
何と実話だそうで、最後はわたくし感動して泣いてしまいました。

「キャンペーン」は・・・・
ウィル・フェレルとザック・ガリフィアナキスのドタバタ政治コメディ。
政治家や財界やが「中国」で儲けようとして悪巧みの図。
いずこも同じよのう、ってことでこちらもおすすめ(苦笑)



台北松山空港到着。
といってもこの写真じゃどこかわかりませんよね。



空港からタクシーでホテルへ。

飛行機から降りるなりあまりにも蒸し暑いので驚きました。
去年はもっと寒かったと思ったけどなあ。
タクシーはほとんどがトヨタ製です。

町中の落書きは、どういうわけか字体も雰囲気も世界共通。
この世界の決まり、と言うのがあるかのようにどこにいっても一緒です。
勿論アメリカにもありますよ。
なんでこうも画一的なデザインなのか、実に不思議。
だれかこの理由とかご存知ですか?



「モーパラ」という日本語のお店発見。
「モーモーパラダイス」で、つまり日本風焼き肉レストランらしい。
省略の仕方が実に日本風。



何を見ても意味が分かってしまうのが中国表記。
一番下の
「市民熱線」=「シチズン・ホットライン」は超直訳です。



道行く女性の格好もほとんど日本と変わりません。
でも、やっぱり「何かが違う」んですよね。全体的には。
日本風の風俗が好きで、それ風に装う人たちを哈日族(はーりーぞく)
と言うそうです。

 

ホテルは台北のハワードプラザ、
古めかしくて、一昔前のヒルトン調の作りです。
まずはここに二泊します、

部屋から見た眺め。

 

部屋はスイートルームにアップグレードしていただきました。



着いたらさっそく写真を撮るエリス中尉。
この後ホテル内を探検に出かけました。



去年来た時も思ったのですが、中華圏にある「置物」「飾り」のセンスは、
さっきの「ハブとマングース」ではありませんが、どうも理解に苦しむというか、
「わたしだったらこんなもの部屋に置きたくないなあ」と思うものが多い。

これもホテルのロビーにあってものすごくでかいものなのですが、
鉄製(ブロンズかな)の水牛の群れ。
うーん・・・・・。



親指。

OK!って意味かしら。
これもフロント前にどーん!と。



画力は認める。
テーマはおそらく森羅万象と共生する生命。
しかしながらこの、「細部に凝りすぎて詰め込み過ぎ」の、
いわばラッセン調構成はいかがなものか。
そして、わざわざこのような「中二病的絵画」をフロントに飾る
このセンスも、いかがなものか。



さらに謎なオブジェ。
壁が二枚、そこに先を争って入ろうとする群集の図。
端っこには絶望した風の家族三人。

キモい。ただひたすらキモい。



おせっかいにも人物部分をアップしてみました。
おまけになんなのこの雑な作りは。
こんなものわざわざホテルのロビーで売るんじゃねえよ!
と思わずガラ悪くなってしまうエリス中尉。

そう、これ売り物なんですよ。
ハブとマングースも大概だけど、こんなもん買う人いるのか?

まあ、前述の飾りを見る限り、これを「売れないであろう」と思うのは
おそらく日本人の感覚であって、台湾的にはこういう神経に触るような
いらっとするモノが「前衛的」とされているのかもしれません。



中国や(口蹄疫の)韓国からの肉は入れていませんよ、というポスター。



到着翌日は、TOが「まだ日本は仕事だから」というわけで、
ずっとホテルで日本とのやり取りを続けており、外に出ませんでした。
というわけで、ホテル内のレストランで夕食。
「一度北京ダック食べたいね」
そういってここに来てみたのですが
「北京ダックは出来上がるのに70分かかるので、前もって注文が必要」
ということであきらめました。

前菜三種。

オーダーの時、頼み終わったらウェイターが
「小龍包は注文なさらないのですか」と聞いてきました。
「ここにきて小龍包頼まないなんて」
と言う意味だと理解しました。

「ああ、忘れてた。小龍包もお願いします」

 

日本で食べる中華より、台湾の中華は全体的に薄味。
少し物足りないかな、くらいの塩味なのですがそれがまたよし。
食べていて疲れない、と言うか、いくらでも食べられる感じ。



息子が好きなので酢豚を頼んだらなぜか「今日はできません」
と言いに来ました。
「酢豚ができないってどういう状況?」
「きっとシェフが豚の下準備を忘れたんだよ。あれ手間かかるから」
というわけで代わりに頼んだ鶏肉のピリ辛炒め。
これも妙にあっさりしていて「酢豚よりこっちの方がよかったね」



さらに薄味でしかもアブラっ気の全くないチャーハン。



一番おいしかった白菜と銀杏の煮物。
銀杏が日本のものより栗に近く、味が濃い感じがしました。
食わず嫌いの息子が銀杏を猛然と食べたのでびっくり。

 

そしてデザート。
テーブルに置いてあったゴマ団子スープが美味しそうだったので頼んでみました。
白い方には黒ゴマ、緑には白ごまが入っていて、スープはなんと酒粕。
しかも、このスープ、全く甘みがついていません。
ゴマ団子が甘いので、あえてここに甘みをつけない潔さ。
ケーキのセンスは悪いけど、さすが中国人、中華料理のセンスは抜群です。
三人でこの美味しさに呻っていると、
隣の円卓に冒頭の北京ダックが運ばれてきました。

「スゲー」
「でかい」
「あんなの三人で食べられないよ」

ひそひそやっていると、真横でコシェフが切り分け始めました。

 

やおらカメラの撮影モードを「スポーツモード」に変えるエリス中尉。
だって、あまりにも手際がいいので手許が撮れないんだもの。
ものすごくきれそうな長刀で、あっという間に皮を削り、
さらに内側の肉もかなり削っています。

「内側ってふつうあまりおいしくないもんだけどな」



でもおいしそう。

TO「お皿出したら一枚くらい入れてくれないかな・・・・ってこら、本当に出すな!

これは、カメラを右手に、左手でお皿をシェフの横に出したエリス中尉に向かって。

「ね、ママってこういう人なんだよ」
息子「知ってる」

とにかくこの実演を横にわれわれ大騒ぎ。

「大きいね」
「でもおいしそう」
「こんなの三人で食べるの無理だよ」
「でも、13ドルだよ?三倍だから3900円」
「なにそれ安い」
「でしょ?日本だったら皮一枚800円とかだよ」
「残してももったいなくないよ。これとスープだけにすれば食べられるよ」
「オレこれ食べたい」(息子)

こんな話をしていたら、シェフは切り終わった後、
くるりと振り向いて深々と我々にお辞儀をしました。
台湾では日本語がわかる人が多いので雑談には気を付けて、とどこかで聴きましたが、
町を歩けば普通に日本語が飛び交い、ホテルでも必ず誰かしゃべれる人がいます。

もしかしたらこのシェフは日本語がわかっていたのかも。

 

パンみたいなの→皮→野菜→ホイジンソースたっぷりつけた身
と言う順番でかさねてテーブルに供していました。

この日、他にも北京ダックを注文したグループがいてこの後もシェフは大活躍。
出来上がったダックをカートで運んでくると、

シェフ、ダックをむんずとつかみを皆の前に見せる
皆「おお~」と歓声
カットしているところを大注目、途中の写真撮影あり
済んだら一緒に記念撮影

と、台湾人にとっても北京ダックを食べるのは「特別のイベント」のようです。

「台湾人でもこんなに盛り上がるんだから、日本人が騒いでも仕方ないよね」
「ママは盛り上がりすぎ」
(-_-)

 

さて、われわれがさらに呻ったのがこのデザート。
ゴマ団子汁粉にすっかり味を占め、ゴマ系でもう一つ、
と頼んでみたゴマ饅頭。

甘さ控えめなんてもんじゃありません。
和菓子の感覚からいうと「砂糖三分の一」って感じの甘さ。
ゴマの強い香りと、中のあんこが妙に空気を含んだような感じで、
非常に軽い食べごたえ。



あっという間に無くなりました!
やっぱり台湾はどこで何を食べても美味しいなあ。



この日のこのレストランの予約。
「陳おかあさんを囲む会」
「大漢技術学院幹部の会」
「湯おばあちゃんを囲む会」
なんて感じですか。

台北には4日。そのあと台南に行きます。
台北ではこの旅行の目的であるある人に会います。
それが誰かは、アップしてからのお楽しみ。

それでは怒涛の台湾旅行編、しばらくお付き合いください。
滞在中に一度は北京ダックに挑戦するぞ!