というわけで、30分あまりの訓練展示が終わりました。
最後の攻撃を迫撃砲部隊が遠慮なく与えている間、
ふと気づくと後方にこれらの航空機群が全機ホバリング待機していました。
写真を撮れなかったのが悔やまれます。
しかし、参加ヘリが全機一所に全く動かずとどまっている様子は、
何とも言えない「不気味な恐ろしさ」がありました。
全てが終わって、それらが移動していきます。
地上部隊はお片付けタイム。
各種装備をみなトラックに積んでいます。
この後全員整列があるので、その準備です。
左上は、降下した「空の神兵」の皆さん。
やはり隊伍を組んで移動します。
映画「空の神兵」でも、降下兵たちは少しの距離もちゃんと整列して歩いていました。
部隊旗と国旗を持って集合地点へ。
あまりにも遠くてよくわかりませんでしたが、
おそらく皆右手にラッパを持っているものと思われます。
なんでも、この日のために何日も前から実戦風訓練が行われていたようです。
近所では砲撃の音がずっと聞こえていたとか。
斜面の裾に全員が整列し、えらい人たちは上に立ちます。
台がなくても全員によく見えるというわけで、地形を生かした恒例の配置でしょう。
ギリ―スーツ着用で「なまはげ」になっていた隊員たちが、偽装を脱いでいます。
全員が襟に手をやるような、同じ動作をしているのは、なぜ?
もしかしたら襟から偽装の葉っぱみたいなのが入ってかゆかったりするのでしょうか。
これは前の列に座っていた人のブルゾンの背中。
空挺隊ジャンパーです。
こういうのを見ると元隊員か熱心なファンどっちだろう、と観察してしまいます。
右手は報道、右下は音楽隊。
来賓にお尻を向けないように指揮していますが、これはラッパ隊。
旧軍ラッパと現在のラッパを交互に演奏して違いを説明していました。
「食事の合図」が演奏されたとたん周りがざわめきました。
「これ知ってる知ってる!」
「どこかで聞いたなあ」
「正露丸のコマーシャル!」
正露丸の「露」がロシアの意味で、元々は日露戦争にあやかった
「征露丸」という勇ましい商品名だったことを皆知ってるかな?
皆が集合している間に、消防車が水を撒いています。
スモーク程度でも火災につながるのでしょうか。
セレモニーのために皆が整列している中、
迫撃砲が置いてある偽装網の下には、お留守番の隊員が一人。
武器をほったらかしていて万が一のことが起こっては大変ですから。
なぜか整列せずに歩いている隊員もあり。
基本的に訓示を受けるのは本日の戦闘訓練を受けた部隊ってことらしいです。
小野寺五典防衛大臣。
今回、何回も「皆さま、拍手をお願いいたします」と会場に対しコールがありました。
わたしは初めてだったのでそんなものだと思っていましたが、
あるところで目にした記事によると、去年はそんなことはなかった、というのです。
去年の今頃、防衛大臣は民主党の・・・誰でしたっけ。
自衛隊で講話をする人物については思想調査をして報告しろ、といった、あれ?
それとも「もしもし」のあれ?
「防衛問題については素人だがこれが本当のシビリアンコントロールだ」と言った、あれ?
・・・・ああもうどいつもこいつも。
これじゃ今まで拍手が起こらなくても当たり前だわ。
隣にいた二人の中学生が、こんなことをしゃべっていました。
A「小野寺?森本じゃなかったっけ」
B「代わったんだよ。
森本大臣って空自で三等空佐まで行ったんだぜ」
おお、よく知ってるね少年、と聴いていたら、
A「政治家なんてどうせみんな税金を貪ってばかりの人間のクズだろ?」
おいおい、中2病真っ盛りかい、Aくん?
B「そんな政治家ばっかりじゃないよ」
うん?B君、キミはもしかして、結構わかってる?
わたしに言わせれは「そんな政治家じゃない」政治家の一人が、
この日あいさつした小野寺新防衛大臣。
国会質問を見ていても、その国民、特に弱者の代理となり
その声を国政に生かそうとするこの人の政治姿勢が覗えます。
また、どんなときも、どんな相手にも真摯に対峙し、
バカにした態度や無礼な放言をしないその様子から、
温厚で誠実な人物であるらしいとわたしは実は好ましく思っています。
余談ですが、だからこそ今回の鳩山訪中の件で、この小野寺大臣ですら
「国賊という言葉が頭をよぎった」と言ったことからも、
いかにわれわれがかつてとんでもない総理大臣を戴いていたか、
あらためて実感しました。
小野寺さんでなければ「売国奴」と言ったかもしれません。
さて、その小野寺大臣がこのあいさつにおいてはっきりと
北朝「鮮が人工衛星と称するミサイルを発射したり、
中国の船や航空機が尖閣諸島周辺の領海や領空に侵入したりするなど」
と言ったことは、あらためて今の日本の置かれたのっぴきならない状況、
そしてまた政権が交民主党から自民に交代したことを実感させました。
「あらゆる事態に対応できる能力を維持してほしい」
という自衛隊員に対する訓示が、これほど現実味を持って響く状態になるとは。
こういう状態にさせてしまったのは、いったいだれの責任なのか。
ほとんどの日本人が小野寺大臣と同じ言葉を脳裏に過らせたのではなかったでしょうか。
さて、防衛大臣訓示が終わり、撤収に入ります。
ちゃんと地面に落ちたごみも拾ってい・・・・るのかな?
偽装用ネットをちゃんと丸めてたたんでいます。
この人は荷物番。(たぶん)
後ろ向きで見えないけど、使った迫撃砲を、
また牽引するために車のジョイントに接続しているのものと思われます。
皆そろって退場。
戦車も退場。
展示位置に帰ってきました。
PAC3も観客展示用に戦車の横に配置。
戦車が止まるなり、前に二人、歩哨が立ちました。
そういう規則らしいです。
チヌークも展示用に着地する模様。
一番最初に定位置に着陸しました。
PAC3は射出台に角度を持たせて観客サービス。
どうやらこの状態で展示するようです。
続いてアパッチロングボウが来ました。
ヘリの着地はテールが先なんですね。
着地するなり駆け寄る隊員。
続いてAH-1S コブラ。
シールを貼られて微笑んでいるように見えるUH-1J。
このシールが何のために貼られていたのかはわかりませんでした。
続いてOH-1。
チヌークに続いて、順番に右から着地していきます。
気が付きませんでしたが、おそらく順番を待ってほかの機は
上空にホバリングしていたのかもしれません。
このOH-1のとき、こんな感じで枯草が猛烈に舞い上がりました。
近くに人がいたらおそらく眼を開けられないくらい。
こんな感じですから。
機体が薄いので、倒れないように脚には安定性を持たせているようです。
フライングエッグ、OH-6Dが最後になりました。
この時も結構枯草が舞っています。
二人が駆け寄って橇部分をなにやら固定している模様。
何か踏みつけている?
ところが、いったん着陸したと思ったのに、位置が悪かったのか、
着陸誘導をした二人が離れていきます。
それはそうと、ヘリのローターが回っているとき、下を歩く人って自衛隊員でも
こんな風に首を縮めてしまうんですね。
潜水艦が攻撃されているときに皆が上を見るようなものかしら。
あれ、上見る意味ってあまりないように思うんですが・・・。
おそらくほかのヘリと一線に並んでいなかったのでしょう。
駐機やり直し。
「もう少し前~」
今度はOK。
それにしても中は非常に狭そうです。
夏場、こんな全面的にガラスに囲まれた機内はどんな温度になるのでしょうか。
ちゃんとクーラー完備しているんでしょうか。
C-1の乗り心地は「非常に悪い」とどこかで読んだことがありますが、
ヘリの居住性って、どの程度考慮されてるんでしょうね。
さて、こちらではOH-1のドアが開きました。
なんと、こんなところから出入りするのか!
どうも開くのは片側だけのようです。
操縦士(後席)は窓の位置も結構高くて降りにくそう。
おお、こんなところに足台が。
って、タイヤに乗っちゃってるじゃないですか。
ところどころ見える取っ手のようなものは、足を掛けるところだったのね。
操縦席側、射撃手側、ドアが別々です。
ところでフライングエッグ操縦席。
もしかしたら操縦士はイケメンですか。
それはともかく、これどうやって降りるんだろう。
ぱか。
おおおお、ドアの形状が想像を絶するかわいさ。
なんかこんな動物、いますよね。
・・・・コアラ?ポケットモンキー?
ヘリの固定準備。
ポーズがお茶目です。
操縦士が降りた後。
・・・・やっぱりせまいよこれ。
フットレバーが、極限のスペースに配置されていますね。
ヘリの操縦の時は手を離せないと聞いたことがありますが、
このタマゴの場合はどちらが操縦士でどちらが射手なんでしょうか?
というわけで、皆が見守る中、フィールドに今日活躍したヘリ、
全部で6機がきれいに着陸しました。
この後ヘリを近くで見られることが分かったので、行ってみることにしました。
次回、本当に本当の最終回です。