らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

もう一つの名月「十三夜」

2009-10-30 | 雑学

今夜は旧暦9月13日の「十三夜」です。
そこで今日は、10月3日の「十五夜(中秋の名月:今年は10月4日)」の記事に続き、もう一つの名月「十三夜」の月見についてご紹介します。

日本では古くから秋の名月を鑑賞する「お月見」の風習がありますが、この「お月見」と言えば、旧暦8月15日の十五夜(中秋の名月:今年は10月4日)ですが、日本では旧暦9月13日の[十三夜]もまた美しい月であると重んじられてきました。

「十五夜(中秋の名月)」は、元々中国で行われていた行事が日本に伝来したものですが、この「十三夜」の月見は日本独特の風習です。
この「十三夜」の月見については、一説には、宇多法皇が9月13日の夜の月を愛でて、「無双(ふたつとないこと)」と賞したことが始まりとも、醍醐天皇の時代の919年(延喜19年)に開かれた、観月の宴が風習化したものとも言われています。

・「十三夜」のお月見のお供えです。(ウィキペディアより)
ファイル:Tsukimi,moon-viewing-party,japan.JPG

旧暦8月15日の「十五夜」を「中秋の名月」と呼ぶのに対して、1ヶ月遅れのもう一つの名月、旧暦9月13日の「十三夜」は「後の月(のちのつき)」と呼ばれています。
また、「十五夜」の月には、サトイモなどを供えることが多いことから「芋名月」と呼ばれますが、「十三夜」の月には、栗や豆を供えることが多いため「栗名月」或いは「豆名月」とも呼ばれています。

一般に、「十五夜」の月を見たら必ず「十三夜」にも月見をするものとされています。
その理由は、「十五夜」だけでは「片見月」といって、縁起が悪いと嫌われていました。
昔は、芋も豆も栗も主要な食料だったので、「十五夜」と「十三夜」の両方を祝ってこそ、完全な畑作の収穫祭になるとされ、収穫儀礼として手抜かりがないようにと言い伝えられているものです。


・「十三夜」を詠んだ芭蕉の句をご紹介します。
  「木曾の痩せも まだなほらぬに 後の月」  芭蕉
   (きそのやせも まだなほらぬに のちのつき)
  (訳) ひと月前に姥捨山の名月をめでた木曾の旅から帰ったばかりで、まだ旅痩せも治らぬのに、今宵はこうして皆と「後の月(十三夜の月)」を楽しんでいる 
      自分だ。

10月3日に「十五夜」のお月見をされた方は、「片見月」とならないように、今夜の「十三夜」のお月見も忘れずにしましょうね!