今年も、今日を含めてあと5日となりました。
そこで、今日は新年を迎えるための「正月準備」について調べました。
正月には、昔から家々の祖先にあたる歳徳神(としとくじん)の来臨を仰ぐ風習がありました。この風習と農耕儀礼が結びついて穀物霊とみなされ、年初に五穀豊穣を祈り、家内安全を願うようになりました。
その正月を迎えるための準備が「正月準備」と言われるもので、昔は12月13日から始めました。
12月13日と言う早い時期の謂れは、江戸時代中期まで使用されていた宣明暦で、旧暦の12月13日は必ず「鬼の日」になり、この日は婚礼以外は全てに吉とされていることから、正月の神様を迎える準備をするのに良い日とされ、「正月事始」と言われていること。
更に、昔は門松や雑煮を炊くための薪(たきぎ)など、正月に必要な木を山に取りに行く習慣があり、注連飾り(しめかざり)や門松なども全て自分で作っていたことから、早くから準備しないと間に合わなかったことなどによります。
「正月準備」とは
「正月準備」とは、神棚の煤払(すすはら)いや家庭内の大掃除、門松作り、注連飾り(しめかざり)、神様に供える餅つき、おせち料理などの準備をすることが含まれますが、ブログでは「門松」と「注連飾り(しめかざり)」、「鏡餅の飾りつけ」について、今日と明日の2回に分けてご紹介します。
・我が家の門松です。 この門松は、先日、山の手台フラワーの会での「門松作り講習」に家内が参加して作ったものです。
「門松」
門松は「松飾り」とも言われ、古くは木の梢に「神が宿る」と考えられていたことから、年神様を家に迎え入れるための「依代(よりしろ)」、即ち、神が招き寄せられて乗り移る物として考えられました。
(依代(よりしろ)とは、神が依り憑く対象物のことです。)
もともとは松、杉、椎、榊、などの常緑樹が使用されていましたが、いつしか松、竹、梅などが用いられるようになったようです。
「門松の飾り方」
門松は、正月に、家々の門前に立てるもので「松飾り」、「飾り松」、「立て松」などとも呼ばれており、関西では、松の枝または小さな若松を用いたりしますが、関東では、丈の高い太い竹に松を添えたりするようです。
鎌倉時代以降になって、松に竹を加えて門松とされるようになったとされています。
正式な門松は、竹を三本束ねて周りに松をあしらい、むしろで包んで、荒縄で三か所を七五三(下から七、五、三巻と筋目を見せる)に結び、雄松、雌松と対に立てます。
戦中・戦後には、森林資源の保護や濫伐による水害防止といったことから、門松の廃止論がささやかれ門松作りが減少しました。
このため現在では、あまりに豪華な門松を立てる家は少なくなってきました。
最近では、白紙を巻いた根松や松の小枝などを門柱やドアの脇の柱に取り付けたり、門松の写真を印刷したものを玄関ドアの両脇の柱に貼りつけたものなどで代用されているようです。
「門松を立てておく期間」
門松を立てておく期間を「松の内」と言い、一般的には1月7日の大正月までを指すことが多いようですが、関西では1月15日の小正月までを松の内としています。
元々は小正月までを松の内としていたようですが、1662年1月6日、江戸幕府により、1月7日を以って飾り納めを指示する最初の通達が江戸の城下にお触れとして発せられ、それに倣った風習が関東を中心に広まったと考えられ、松の内の短縮が行われたようです。
なお、門松や注連飾り(しめかざり)、鏡餅の飾りつけ、煤払い(すすはらい)、大掃除などは、出来るだけ明日の12月28日までに行うようにしましょう。
もし作業が残ったとしても、29日は避けて30日にしてください。
29日は「くまつ」と言って「苦を待つ」に通じることから、避ける慣わしがあり、12月31日も「一夜飾り」と言って、飾り物やお供えなどの準備に向かない日とされています。