昔、私が小学校で習った日本の都道府県の数は1都、1道、2府、42県の46でした。
その後、昭和47年(1972年)5月15日に沖縄県がアメリカから返還されて現在の47都道府県となりましたが、平成23年(2011年)には「うどん県」が誕生しました。
と言っても、48都道府県になった訳ではなく、香川県の特産であるうどんを全国にアピールするために、香川県観光協会が香川県を「うどん県」と表現したものです。
・讃岐うどんです。(ネットより)
ところで、日本中で食されているうどんですが、日本古来の食べ物なのでしょうか?
調べてみると、うどんのルーツは奈良時代に中国から伝来した唐菓子(からくだもの)の一種の「こんとん」であると言われています。
「こんとん」とは小麦粉を加工して作られたあん入りの団子のようなもので、この「こんとん」を温かい汁に入れて食べるようになって「温飩(おんとん)」と呼ばれるようになり、更に、それが転じて「うんとん」から「うどん」になったと言われています。
現在でも讃岐地方のお雑煮は甘い汁にあん入りの団子のような物を入れて食べる風習が残っているそうです。
うどんは室町時代に現在の形になり、江戸時代にかけて、うどんの食文化が庶民の生活の中に入っていきましたが、現在のように、カツオだしと醤油で味付けした汁で食べるようになったのは、全国に醤油が出回りはじめた元禄(1688年~1704年)以後だそうで、それ以前は味噌で味付けした味噌煮込みうどんが中心だったようです。
なお、うどんのかけ汁は各地域によって大きく異なっており、特に関西と関東では味付けに大きな違いがあるようです。
「関西」・・うどんのかけ汁を吸い物のようにだしの味まで楽しむという事から薄口醤油が使われています。
関西では具の材料に瀬戸内海で取れた白身の魚や新鮮な野菜が年間を通して使えたことから、素材の風味を消さないで味付けするためのようです。
「関東」・・濃口醤油で味付けするので黒っぽい濃い色をしています。
関東では具の材料に脂肪分の多い魚や保存した野菜などが使われていたために、醤油の味で誤魔化して食べる必要があったと考えられているそうです。
このように日常生活の違いによって、うどんのかけ汁にも違いがみられるということです。