らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

バイキング

2015-12-12 | 雑学

バイキングと言えば、各種料理を並べ、客が好みによって自由に取り分けて食べる形式の食事のことで、近年、ホテルの食事形態としてこの方式を取り入れているところが随分増えてきました。
しかし、バイキングとは、元々はバイキング時代(800年 - 1050年)と呼ばれる約250年間に西ヨーロッパ沿海部を侵略したスカンジナビア、バルト海沿岸地域の武装船団(海賊)を指す言葉なのです。
スカンジナビア、デンマークを根城にしてヨーロッパの海を荒らし回ったそのバイキングは大のビール好きだったようで、彼らがビールを飲む時に使ったジョッキは、殺した相手の頭蓋骨だったと言われています。

頭蓋骨でビールを飲むと聞くと野蛮な人種のように思われますが、当時はさほど珍しいことではなかったそうです。
例えば、ドイツでは、頭のいい人の頭がい骨でビールを飲むと頭がよくなると言われていたため、それを実践していたと言われています。
更に言語では、乾杯と言う意味の英語「skoal(スコール)」は、元々、頭蓋骨を指す「skulle(スカル)」からきていると言われています。

一方、日本でもこれと似たような出来事はありました。
織田信長は戦で破った浅井長政と長政の父・久政、そして朝倉義景らを斬首した後、彼等の頭がい骨で杯を作り(一説によれば金箔が貼られていたとも言います)酒宴に集まった家臣たちにそれを使わせたという記録が残っているそうです。
昔は、西洋も日本も同じような野蛮な人間がいたものですね。

バイキング料理です。(ネットより)


さて、その野蛮なバイキングの名称を「食べ放題」の食事形式にしたのは、昭和32年(1957年)に当時の帝国ホテル支配人の犬丸徹三で、彼が旅先のデンマークで目にしたスモーガスボードと言うスウェーデンの料理がきっかけと言われています。

このスモーガスボードはビュッフェ形式のお祝い料理で、これを帝国ホテルのレストランで提供しようとしましたが、「スモーガスボード」が非常に言いにくく馴染みが無いものだったため、名称を社内公募しました。
その結果「北欧と言えばバイキング」という発想と、当時、帝国ホテルわきの日比谷映画劇場で上映されていた『バイキング』(1958年)という映画の中の豪快な食事シーンが印象的だったことから、これを『バイキング』と名付けることに決定し、帝国ホテル内に『バイキングレストラン』を1958年にオープンしたそうです。
このレストランは大変好評を博し、バイキングはビュッフェレストランの代名詞となりました。
帝国ホテルに続けとばかりに、他でも真似をし始め、バイキングは日本中に普及したのだそうです。