らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

凧上げの起源

2024-01-14 | 雑学

子供たちの冬の遊びの一つに凧あげがあります。
凧上げは日本発祥かと思っていましたが、その起源は古代中国なのだそうです。

「古代中国の凧」
古代中国では凧を軍事目的に使っていました。
紀元前5世紀頃の春秋戦国時代に、鳥の形をした木製のタコに人が乗って偵察したり、漢の武将・韓信が凧の糸の長さで敵陣との距離を測ったりしたと言われています。

「人が乗る凧?」
”木製の凧に人が乗って偵察する” と書かれていたので調べてみると、凧は2500年ほど前(紀元前5世紀)に墨子(春秋時代末期から戦国時代初期に活躍した中国の思想家)が木の鳶(とび)を揚げたと言われています。
そして、その200年後の紀元前3世紀頃にも木製の凧が中国の空に揚がったそうです。
その凧とは、公輪子(魯の機械技師)が竹木を揚げた鵲(カササギ)の彫像を作り、できあがったこの人工鳥を飛ばしたところ、それはようやく3日後に地上に降りてきたと言われています。
公輸子は、手に入れたいと思っていた都市の様子を探るため、木鳶(木製の鳶)に自ら乗って空へ昇ったという別な伝承もあるそうです。
同じころ、前漢の英雄・韓信は敵陣までの距離をトンネルを掘って測る為の測量用具として凧を使用したという事です。

「日本への伝来」
その後、凧揚げはアジア全体に広まり、さまざまな文化や伝統の中で使われるようになりましたが、日本には平安時代に伝わりました。
当初は貴族の遊びだったようですが、次第に庶民の間にも広まり、特に江戸時代には大きなブームとなりました。
江戸時代には「いかのぼり」と呼ばれ、江戸の庶民の娯楽として流行しました。
流行と共に路上でのケンカが起きたり、大名行列に落ちたりするなどの問題が相次いだことから、幕府は1655年に「いかのぼり」の禁止令を出しました。
イカがダメならタコとばかりに「たこのぼり」が出現したのですが、この「たこのぼり」も翌年には禁止する旨の命令が出ました。

「凧あげの意味」
日本の凧揚げには多くの意味が込められています。
その一つは、立春の時季に空を見上げることは健康に良いという意味の言葉があり、そのため新年を迎えると健康を祈るために凧揚げをするようになったといわれています。
また、年の最初に男の子の誕生を祝う儀礼として、無事に成長することを祈りつつ凧揚げをしていたという説もあるようです。

現在でも子供の健康を祈るためにも凧あげが行われたり、一部地域では男子の出生を祝うために巨大な凧を揚げる習慣もあるようです。
凧上げは単なる遊びではなく、祈りや願いを天へ届けるという意味があるのですね。