今日のコメント BY ダニエル・ハーディング(指揮者)
『ウディ・アレンの映画のセリフに、人はジュピター交響曲第2楽章のためだけに生きる価値がある。とありますが、それは第2楽章に限ったことではありません。
ジュピターの第4楽章は最もシンプルな4つの音(ド、レ、ファ、ミ)で始まります。その後とてつもない主題が続き、最後には全てを合体させながら、生命の喜びを歌い上げています。
一方、この曲はレトリックに満ちたアリストテレスの著作のようでもあります。 圧倒的に感情を訴えながらも知的であり、挑戦的でありながら満ち足りてもいます。終結部(コーダ)で4つの音が再び現れるとき、聴く者の胸には歓喜が溢れるでしょう。
3時間の演奏会で三大交響曲を一気に演奏するとしましょう。 私は疲れなどまったく感じません。 なぜならジュピターの第4楽章をずっと思い描いているからです。
ジュピターは、私の知る限り最高の人間賛歌です。』
各界のモーツァルトファンがモーツァルトについて熱く語り、ゆかりの地の映像を背景に毎日モーツァルトの曲を1曲紹介する番組「毎日モーツァルト」。
台風と大雪の日を除き、1年間楽しませてもらいました。1年間続いたこの番組ももう最終回。
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モーツァルト:交響曲第40番/同第41番「ジュピター」 |
交響曲第41番ハ長調K551「ジュピター」: モーツァルト最後の交響曲
三大交響曲: 第39番(変ホ長調)、第40番(ト短調)、第41番(ハ長調)