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池澤夏樹『タマリンドの木』(1999・文春文庫)-おとなの真摯な恋愛を描く小説です

2024年11月18日 | 小説を読む

 2020年11月のブログです

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 本棚を眺めていたら、池澤夏樹さんの小説『タマリンドの木』(1999・文春文庫)が目に入ったので、久しぶりに読みました。

 おそらく20年ぶりくらい(池澤さん、ごめんなさい)。

 当然(?)、なかみは忘れていて、またまたどきどきしながら読みました。

 池澤さんにはめずらしく(?)すごい恋愛小説(池澤さん、ふたたびごめんなさい)。

 それもかなり純粋なおとなの恋愛小説です。

 66歳のじーじでもどきどきしながら読みました。

 例によって、あらすじは書きませんが、エンジニアの男性と海外ボランティアの女性の恋。

 一緒に住むことはとても難しい男女の切ない恋物語が、すごく真面目に展開をして、はらはら、どきどきしてしまいます。

 物語のちからはすごいです。

 じーじでも本当にどきどきしてしまいます。

 この男女が、真面目に自分たちのこと、そして、周囲の人たちのことを考えているからこそ、のちからなのでしょう。

 読んでいると、汚れきったじーじのこころも、少しだけピュア(?)になったような錯覚がします。

 それが良質な小説や物語のちから。

 あらためて感じました。

 いい小説が読めて、今日も少しだけ幸せです。        (2020.11 記)

 


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