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小野有五『北海道 森と川からの伝言』1997・北海道新聞社-北海道の自然保護を考える

2024年05月22日 | 北海道を読む

 2020年4月のブログです

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 小野有五さんの『北海道 森と川からの伝言』(1997・北海道新聞社)を久しぶりに読みました。

 面白かったです。

 小野さんは当時、北大大学院の先生。専攻は地球環境科学。

 その難しそうな肩書とはうらはらに、森や植物、川などのお話をわかりやすくしてくれます。

 もともとは「北海道新聞」に週1回連載されたエッセイ。

 ミズバショウやカタクリなどの春の花のお話から始まって、北大構内のハルニレ伐採のお話や札幌の河畔林伐採のお話、さらには、士幌高原道路とナキウサギのお話、千歳川放流路のお話、などなど、だんだんと深刻なお話になってきます。

 深刻になるのは小野さんのせいではなく、住民の声を聞かずに開発(?)を進めようとするお役所のせいなのですが、住民無視、企業優先のお役所体質は今も変わりません。

 小野さんのお話は、そのような社会の中で、住民の生活を守るために必要な知識を豊富に教えてくれて、役に立ちます。

 びっくりしたのは、この本に出てくる何冊かの本。

 今となっては、この本が先だったのか、ほかの本が先だったのかは、はっきりしないのですが、幸田文さんの『木』『崩れ』や、はた万次郎さんの『ウッシーとの日々』『アブラコの朝-北海道田舎暮らし日記』などは、じーじも購入して、今も大切な本です。

 もうひとつが、ナキウサギふぁんクラブ。

 ナキウサギは、以前、北海道で山歩きをしていた時に、そのかわいい姿に何度も立ち止まったことがありましたので、ファンクラブに入ってしまいました。

 こうしてみると、小野さんだけではないのでしょうが、小野さんのようにものが見える先輩たちの影響は大きいのだろうなあ、と強く思います。

 じーじもそういう聡明な先輩たちに一歩でも近づけるよう、もっと勉強をしていこうと思います。    (2020.4 記)

  


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