2018年のブログです
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沢木耕太郎さんの『深夜特急1-香港・マカオ』(1994・新潮文庫)を再読しました。
ようやく全6巻読破です。パチパチパチ(?)。
それも年末の大掃除前にできてしまいました。エッヘン(!)。
行方不明の第1巻を大掃除の時に見つけようという計画(?)だったのですが、なぜか、先日、本屋さんで文庫本の棚を眺めていたところ、奇跡的に『深夜特急』の第1巻を見つけてしまったのです。
値段も比較的安かったので(なんと490円です)、清水の舞台から飛び降りる覚悟で(ちょっと大げさですか)、大掃除の前に買ってしまいました(これはうちの奥さんには内緒です)。
さっそく読んでみると、後の巻に比べて、文章がなんとなく初々しく、旅の出発にふさわしい印象を受けました。
紀行文というのは、書いているうちに、少しずつ文章が変わってくるのかもしれません(おそらく、書き手の人間も変わっていくのでしょうね)。
沢木さんの場合は、旅をした年齢のせいもあって、なんとなく大人になっていく青年を見ているような感じになります。
しかも第1巻、最初はインドのデリーから書き始められています。
デリーのお話から、そして、香港とマカオでのお話になるという展開で、旅のお話というのは、必ずしも時系列的でなくてもいいのかもしれません(これはじーじのでたらめな読み方の弁解をしているだけかもしれませんが…)。
旅の思い出は螺旋的に出てきたり、その間にいろいろなお話が挟まったり、昔の思い出が語られたりして、重層的に豊かに語られるほどいいのかもしれません。
じーじが買った第1巻は2018年8月20日発行の61刷。
今でも読まれているのですね。
沢木さんの『深夜特急』は、若者の自由な貧乏旅ですが、若い人たちにはもちろん、中年や老年のようなこころの旅が必要な人たちにも大切な本ではないかと思います。
年末年始にゆっくりと味わうことをおすすめします。 (2018. 12 記)
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2024年12月の追記です
6年前の感想文です。
沢木さんは今も素敵で、ダンディーですね。
何が違うんだろう?
うらやましいです! (2024.12 記)
じーじも、若々しい文章はもう無理としても、自然体の文章は書いていきたいですね。
旅行記を書く前提の旅はどこか仕事めいた文章になってしまいます。
またこの本は本当に今旅行している気分になるので、再読する度にびっくりします。
若者らしいところはいいのですが、じーじのような年寄りにも共感できるところがすごいです。
私も「深夜特急」の香港・マカオ編が青年の旅での経験と成長が感じられて一番印象深く読みました。