ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

『箔が付く』と『箔が落ちる』

2014年05月25日 | 伝統工芸
伝統工芸と身近なものを材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。
久しぶりに伝統工芸にまつわる話題をひとつ。

金沢の伝統工芸の一つである金沢箔は、金を1万分の4ミリ以下の厚さに広げる高い技術からなり、金箔の国内生産の98%以上を占めるといわれています。
最近は、九州新幹線の内装やパソコンの記録メディアUSBの装飾にも施されているようで、伝統工芸と現代の融合が盛んです。

そんな金箔をはじめとする箔を装飾する技術を「箔押し加工」と呼び、物に高級なイメージを付加する加工方法として以前から知られています。

慣用句で、『箔が付く』、『箔が落ちる』という言葉がありますよね。
前者は「値打ちが高くなる、貫録が付く」、後者は「値打ちが下がったり、貫禄がなくなったりする」をそれぞれ意味しますが、これらの慣用句は、かつて襖(ふすま)や蒔絵(まきえ)に金箔の装飾が施されたことに由来しているそうです。

なるほどね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿