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三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

世界遺産はシカか?

2007年08月09日 06時49分49秒 | 出張&旅先にて



さて、わかりやすい坊主の夏休み歴史の旅。
どっちかというと、脚の向くまま、気の向くままの
親子旅なんですが、やはり基本目的は「大仏を見に行く」
ということなので、初めて京都から地下鉄~近鉄線と乗り継いで
近鉄奈良駅に降り立ちました。
京都のタクシードライバーさんに聞いていたのですが、
誰もJRは利用しませんよ、ということの意味がわかりました。
近鉄奈良駅だと、奈良公園の目の前に着くけれど、
JR奈良だと、2kmも離れているんだとか。
運輸省の伝統的政策として、民間優先という原則があり、
その名残がこういうかたちになっているそうです。
関東の場合は、JRと私鉄線の共存がほどよくなっているかなぁと感じますが、
関西では私鉄が優勢で、JRは基幹的な長距離や環状線などの分野に絞られる感じ。

でまぁ、世界遺産の大仏さんへの参詣行脚を開始したのですが、
「どんだけ~」というくらいのシカたちが、
さっそく坊主を攻撃。っていうか、不慣れなので、
シカの餌を買ってモタモタしているうちに、シカさん、集中してきたのですね。
かわいそうなんですが、おかしいのもおかしくて、
大笑いしておりました。
どうも、手もかじられたようで、笑いながらも
世界遺産の手強さを実感させられていました(笑)。
って、世界遺産は大仏で、シカは名物という位置づけにはなるのですが、
奈良公園では、かれらのほうが主人であって、
わたしたち人間は、かれらにことわって、大仏さんを拝ませてもらっている、
そういう印象がありますね(笑)。
まことに、自然に帰依することを教えられているような「名物」です。
帰り道では、坊主も自然との調和を身につけて、
シカさんたちともすっかり仲良くなりまして、
餌に頼ることなく、かれらを手なづけ、というよりも
どちらかというと、仲良く手なづけられておりました(笑)。


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マンガの都・京都

2007年08月08日 05時33分45秒 | 出張&旅先にて



最近、京都は手塚治虫さんの縁が深い、ということもあってか、
マンガ文化に着目した街づくりを進めているように感じます。
烏丸御池の交差点に、古い小学校の校舎をリニューアルした建物で、
京都国際マンガミュージアムがオープンしています。
開設から半年以上が経過しているのですが、
たいへんな人気ぶりとかで、入場者数がうなぎ登りと言うことです。
この施設とは別に、駅ビルには手塚治虫さんの記念館もあり、
マンガ文化を京都の売り物にしようと考えているように思われます。
このあたりの慧眼ぶりには、さすが、と舌を巻く思い。
千年の都・京都、というキャッチフレーズはダテではなく、
どんどんと新しい文化を取り込んでいって、都市の魅力を際だたせているワケ。

父親もなにを隠そう、マンガ文化どっぷり少年期だったものですから、
どっちかというと、息子よりもわたしのほうがハマってしまった感じ(笑)。
収蔵されているマンガは20万点以上ということ。
やっぱり懐かしい「少年画報」も展示されておりまして、こたえられない。
あめのように伸びきった時間がほしい、と心底、思えました(笑)。

一方で、この建物は廃校になった「龍池小学校」の跡地利用でもあるのです。
また、運営もマンガ学部を持つ京都精華大学によって行われている、
というようなユニークな存在。
館長には『バカの壁』などの著書で知られる解剖学者、養老孟司が非常勤で就任。
また、近世思想史や美術史などを専攻する研究員4人が所属し、まんが文化の研究にあたっている。
目の付けどころもいいし、また永続させていく手法も考え、練られていますね。
写真のように、「コロコロ30周年イベント」などの企画展示スペースもあります。
こういうキッチュな、元気のいい文化に注目し、
こどもと大人の境のない文化施設に高めるのは、大賛成ですね。
初めて行ったので、ここまで時間を消費するものとは思いませんでした。
ようやくにして、後ろ髪引かれる思いで帰ってきたのですが、
これは確かに強烈なコンテンツを、また京都の街は獲得したな、
というような思いがいたします。参りましたね。
きっと、息子は、「いつか、また来てやる」と思ったに相違ありません。


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草木染め体験

2007年08月07日 06時09分46秒 | 出張&旅先にて


今回の京都では、嵐山のふもとで草木染めを体験いたしました。
とはいっても、ぶらりと歩いていて、誘われたので
「やってみようか」となったという、いい加減さなんですが(笑)。
染料が入れられた丸いパレットが運ばれてきて、
キャンバスとして白いハンカチを購入。
薄めるとともに、染料を定着させる働きをする液体などを使いながら、
基本的には塗り絵のようにお絵かきします。
どんな絵柄にしようか、ということで、
坊主は「この猫がいい」ということで、わたしはブドウの絵柄のものを選んでみました。
時間に追われながら、駆け足で観光するのもいいのですが、
こんなふうに時間をのんびり味わうのもいいもの。
やり方のレクチャーを簡単に受け、さっそく始めました。
途中では、ご主人とおぼしき方もコーチに来ていただき、
坊主の絵を見ていただきました。
いろいろと説明されていましたが、
恥ずかしながら、こちらは絵柄の呼び名すら知らないワケで、
「この猫、燃える男にしたいんだよ」
「猫って、・・・これは狛犬っていうの」
「え~、猫じゃないのぉ?」
なんていう間の抜けた会話で盛り上がりながら、楽しく塗り絵。
京都的世界に浸かっていれば、狛犬と猫の違いは明確でしょうが、
まぁ、北海道的なリアリズム世界からすれば、これは明らかに猫。
ご主人も、「なんでもいいよ、絵は自分の感じたことをそのまま描いていくのがいい」
と、励ましていただきまして、ごらんのようなところまでたどりついたのですが、
やはり後のスケジュールの関係でタイムアウト。
着手前には「30~40分ですから」と言われたのですが、
楽しい会話などもあったので、たっぷり1時間以上は掛かった次第。

わたしは塗り絵よろしく、線画に沿って
色を塗り分けるという、ごく常識的アプローチだったのですが、
坊主の方は、なんとも大胆に油絵のような元気の良さ。
途中では「赤の色がなくなっちゃんですけど・・・」
なんて言ってはいたのですが、さもありなん、という仕上がりです。
まぁ、一目見たときは、なんとまぁ、むちゃくちゃな、
と思ったのですが、よく見ると味があるかなぁ、などと親バカしているところ。

たまにこんなことをする機会にめぐりあって、
親子でいっしょに取り組んだのですが、
たわいなく無心になって、絵筆を持つ時間っていうのもいいですね。
しばし、外の暑さも忘れて、ひたすら没頭できて、
天地のなかで親子だけの時間のなかに浸ることが出来ました。
まぁ、仕上がりぶりは情けない次第ですが、
札幌に戻ってから、道具も揃えて、再度挑戦してみたいな、
という気持ちも沸き起こって参りました。
とくに、色を作り出すという部分では、なんとも奥が深そうだな、と思われましたね。
親子で笑い転げながら、なんとも楽しい時間を過ごせました。感謝。


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エスカレーター

2007年08月06日 05時31分14秒 | 出張&旅先にて




関西に来ると、いろいろ流儀が違うことがありますね。
今回は神戸の空港に到着したのですが、さっそく乗ったエスカレーター。
こっちは長い時間のフライトになったために疲れていたので、
なにげなく左側に立って、ゆっくり休もうと思っていたら
どうも、違和感がある。
なんだろうかなぁ、と思っていたら息子から、
「とうちゃん、関西、右に立つんだ(!)」って。
そうなんです、みんな右側に立って、しかも、ゆったりしている。
関東に行ったら、こういう場合、大体がせかされるように
後ろからみんな追い越していくのだけれど、
あんまり追い越していくような人はいない。
だからといって、そこはエチケットが確かに存在しているようで、
みんなおしなべて右側に立っている。
郷に入らば、郷に従え。すぐに考え方の修正を迫られます。

北海道は、食文化とか、輸出入の産品など昆布のルートが示すように、
関西との結びつきの方が強いようにも感じるのですが、
こういう部分では、関東風だなぁ、と感じる次第。
わたし自身は、10年近い関東居住経験があるので、
そのように感じるのかなぁ、とも思うのですが、
北海道は、こういう場合、ややゆったりはしているけれど、
どっちかというと、やはり関東流が主流なんでしょうね。

関東と同じように人が多いし、
圧倒されるように感じるけれど、どことなくやわらかい。
息子なんかは、人にものを尋ねるのを恥ずかしがる風があります。
その点、わたしはなんでもすぐに近くにいる人に聞くのですが、
親切に教えていただけるケースが多い。
今回は2度、道を尋ねて、2回とも訪ね先まで案内していただけました(!)。
ひとりは若い男性で、もうひとりは年金生活だという女性。
こういうの、信じられませんね。
北海道では、へたをすれば、言葉を交わすのも避けようとするケースも多い。
「文化」なんでしょうね、こういうあたり。

っていうような、珍道中。
さて、どんな発見がありますことやら。で、あります。


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移住促進策

2007年07月28日 06時18分40秒 | 出張&旅先にて


写真は羽田空港第2ターミナル地下のモノレール構内の電飾看板。
東京モノレールへの広告って、
目的的なひとびとへの集中的告知という意味では、
ちょっと特殊性があって、面白い存在です。
羽田空港の利用客って、1日にどれくらいあるのか、
そういうサーキュレーションデータは調べていませんが、
飛行機での移動中という非日常的なシチュエーションで接する情報って、
ある意味、サブリミナル的に訴求できる部分があるかも知れません。

以前は東京モノレールの車内額面広告を手がけていたことがあります。
そんな意味で、気がついて見るワケなんですが、
今回の出張で、こんな看板を発見した次第。
最近は地方自治体自身が、こういう広告を出しているのですね。
人口の減少に悩む自治体の、数少ない投資対象が移住促進。
そのこと自体は悪くはないのですが、
訴求のパターンが、どうも画一的だと思います。
確かに首都圏や、都会に暮らす人のあこがれとして、こういう心理は存在しますが、
だからといって、移住にまでいたる心理って、
控えめに書かれたキャッチ、「ヒルズ族よりロハス」とか、「100分で着く」っていう、
こういう告知要素だけではない気がします。
地方が、都会に対して、自分自身の魅力を
もっと明確にする必要があるような気がします。
この告知を見ている範囲では、他の地方ではない、
中標津でなければならない理由がどうも伝わってこない。
広告担当者の方と、広告代理店の方に、どうも想像力がイマイチだった気がします。

この広告費が、きっと地方の貴重な財源から捻出されていることを思うとき、
もうすこし、人の心を捉えるような表現を目指して欲しいものだと思います。
移住を、「iju」とかと言いかえるのには、どういう意味があるのかわかりません。
もしかしたら、「iju」という表現がかっこいいかなぁ、と思っているレベルなのか?
せっかくの貴重な投資機会なのですから、
もっと知恵を絞った広告をドーンと、やってほしいもの。
思わず、その元気良さに引き込まれるようなモノを作って欲しいと念願します。
ちょっと、辛口過ぎるかなぁ。(笑)
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東京都心の北海道コーナー

2007年07月25日 05時12分15秒 | 出張&旅先にて


東京有楽町の東京駅寄り側駅前の交通会館に
「北海道どさんこプラザ」っていうのがあります。
北海道がこのスペースを借り上げていて、運営は確かほくでんさんが行っています。
行くといつも大体、ごった返しています。
北海道の食材を中心に展示販売しているので、
食の「北海道ブランド」の強さを実感できますね。
で、この同じビルの3階に今度、札幌市がサテライトコーナーを作りました。
地元企業のひとたちの東京出張時にお使いください、ということで、
LANによるインターネット常時接続環境が完備したビジネスコーナーを設置してくれているのです。
メールでも案内があり、知人からも紹介されたので、
今回、有楽町で知り合いと待ち合わせたときに利用させてもらうことにしました。
スペースは一般用のデスクコーナーがだいたい10坪くらいでしょうか。
隣接して会議室もあって、20人くらいの収容が可能のようです。
デスクコーナーには電源とLAN配線がしてあり、
ノートパソコンを持参すれば、ちょっとした仕事を片付けるには快適。
って、わたしは大体持ち歩いているので、
こういう環境の場所が確保できるというのは、予定とかも立てやすくなっていい。
刻々とケータイで連絡が入ってくるので、
こうした環境も確保できれば、東京にいても仕事連絡がたいへん楽です。
今回は、都合1時間半ほど、お昼前後の時間、利用しましたが、
大切なデータをPCから取り出して加工して、
PDF書類を作成して、顧客先にメール送信したり
会社と連絡を取って、エクセルのデータを更新させたりも出来た次第。
まぁ、出張時ですから、都内のどこに行くかによって、利便性は一口では言い切れませんが、
JR有楽町の目の前ですから、移動のなかの拠点と考えれば、
まぁ、利便性は高いのではないかと思います。
できれば、簡易でいいので間仕切りなどを工夫してもらえば、
より使い勝手のいい、出張時の臨時オフィスに使えると思います。
現状だと、ややプライバシーというか、仕事に集中するのに
気合いが入らなければならない、という感じがありました。
まぁ、フリースペースなので贅沢は言えないのですが、
これからもっと北海道の中小零細企業の方が、東京とのビジネスを活性化させるのに
こういう取り組みは大変いいことだと思うので、
もっと、使い勝手を良くしてもらえば、みんな勇気を出して、
首都圏マーケットを切り開こう、という意欲も出てくると思うのです。
そういう公共投資と考えれば、ごくわずかなものではないでしょうかね。

いつも、公共のことに触れるときは辛口のことになってしまうのですが、
こういう狙いの良いことには大いに拍手を送りたいと思います。
北海道の中小零細企業のみなさん、大いに利用しましょう。


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中国的建築デザイン

2007年07月23日 05時28分11秒 | 出張&旅先にて


横浜中華街のなかの目立っていた建物です。
見せ物的な要素が強い建物ですから、一般化して言うのは
どうか、ではありますけれど、
同じアジアなんだけど、そして、こういう文化は導入したんだけれど、
なぜか、少し変化している部分。
わたしには、どうも、屋根の端部の「反り返りぶり」が違うかなぁと
いつも感じています。
中国のこういう建築では、大体、ピンと反り返っていて、
いわば、立派さを誇示している、という印象。
ひげの端を反り返らせる心理に通じているのか。
それに対して日本のものは、どちらかといえば、優美さを強調表現している。
日本の建築はよく女体のふくよかさにイメージを重ねて
「ビーナスライン」というような言い方をします。
あと、極彩色の色彩感覚も違和感を感じます。
でも、これについては安土桃山の流れを引く日光東照宮とか
仙台の伊達政宗廟所などの建築では、
ほぼ同様のキッチュさが表現されているので、
大きな違いとは言い切れないでしょうか。
時代を経て、風化などで色彩が落剥する度合いで、
日本の方が、雨量が多い分、そのスピードが速いということなのかも知れませんね。

このあたりが日本の方が田舎なので、
競争的な部分が、より少ないと言うことを表しているのかも知れませんね。
権力が一番違うと思うのだけれど、
日本の場合は古代の国家建設の頃は別として、
天皇家が曲がりなりにも存続し続けたのに対して、
中国では王朝が変わるたびに、皆殺しが頻発しています。
中国が独裁型権力なのに、日本はどちらかといえば、調整型権力という感じでしょうか。
日本は西洋型の民主主義を形式上は受け入れやすかったのに、
中国ではいつも「革命」でしか、権力交代が出来なかった。
大国である分、そういう部分の明快さが必要だったとも言えるかも知れませんね。

また、中国では木造の技術がすっかり廃れていて、
ほぼ煉瓦の家にみんな住んでいると、聞きます。
一度、じっくり見に行きたいなぁと考えているところなんですが、
なかなか、出会いの機会に恵まれない中国建築とわたし、です。
みなさん、どんな印象を持たれますかね?


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巨大な隣人たち

2007年07月22日 06時22分54秒 | 出張&旅先にて



やっぱり横浜といえば、ここに来てしまいますね、中華街。
写真は東側に面した位置にある門です。
日本と中国との関係って、本当に長い歴史を背負ってきている関係です。
大航海時代によって、ヨーロッパ世界が世界進出を果たすまでは、
日本にとっての「国際関係」といえば、
ようするに中国との関係が主要なテーマだったことでしょう。
中国という大きな光源の強弱によって、
日本のスタンスは変遷を遂げてきたといえます。
中国に巨大な中央集権国家が成立したことで、
その影響があって、日本にも「国家」が成立したのは疑いがありません。
文字の導入・律令の体制であるとか、仏教による「鎮護国家」など
関わり合いは、かなり直接的です。
第一、「日本」という国号自体、中国との地理的位置関係に由来するそうです。
古来、この列島社会の東端の文化地域と認識されていた
津軽・十三湊を中心とする地域の支配者に対して、
「日本将軍」という呼称が当てられていたように、
中国文明地域に対して、日の本、東側の果てに存在する、という意味なんですね。
日本が朝貢的に国家関係を行った遣唐使のころに
この国号を定めたようです。
そのこと自体も、やはり中国との関係性のなかで生起した。

中国という国家の基本理念は「中華思想」。
皮肉なことに、その基本理念を奉じて国家を作ると、
自分自身も「中華思想」を持たねばならなくなるのですね。
自らが「中華」であって、蛮国はへりくだるべきだ、という。
渤海とのやりとりなどに、そういう関係性が見られるそうです。
古代の外交関係で、東アジア世界ではこのことが難しい関係性をもたらす。
外交関係としては、結局は中国を宗主国として、
自らはその弟分のようになる朝鮮のような方向しかなかったのでしょう。
日本はそういう方向を明確には取らなかったので、
やや距離を置いた外交関係だったと言えると思います。

どうも、中国との関係というと、
こんな歴史的概観が先になってしまいます。それだけ付き合いが長いのに、
同じ文字を使っていながら、英語のようには会話が出来ないという日本の教育環境が、
相手をもっと理解しようという気持ちを起こさせないのかも知れません。
中国の人たちと会話しようとするときに
とっさに英語を選択してしまうというのは、
どうも、同じアジア人同士で、しかも歴史的にも付き合いが長いのに、
どうも、違和感を持たざるを得ないですね。情けないな、と。
みなさん、どう感じられるでしょうかね。


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横浜散歩道にて_1

2007年07月21日 06時47分39秒 | 出張&旅先にて


久しぶりの横浜だったのですが、
疲れから、夜は中華料理を食べて早めに休みまして、
翌朝、あんまり人混みにならないうちに散歩を楽しみました。
やっぱり、早朝の時間はいいですね。
江戸時代には生活の工夫として
夏になると、サマータイム制に近いことをしていたと言われています。
まだ暑くなる前の早朝から働き始めて、
お昼頃までがんばる。
長めのお昼休みを取って、昼寝なども取る。
午後の仕事は早く切り上げて、
夕方くらいからは、水辺などの外で過ごして
熱帯夜をすこしでも過ごしやすくしていたのだとか。
まぁ、最近は異常気象。7月も半ば過ぎだというのに、
室内の冷房がきついと感じるような気候ですね。
いよいよ、地球の警告は臨界点にさしかかってきたのかも知れない、
と感じる昨今の季節感の異常さだと思います。
地球温暖化対策の切迫感は、まさに待ったなし。
わたしたちの星を、子どもや孫たちの世代、さらにその先まで、
生存可能で、持続可能な環境へと、人間社会システムを変えていくのは、
わたしたち、今の時代に責任ある世代の人間に
等しく課せられた重大な務めなのだと思います。

ホテルは関内周辺だったので、
横浜球場から中華街方向を目指して歩き始めて
偶然見かけた建物の写真です。
7階建てくらいはあるのですが、壁一面元気よく植物が被覆しています。
ここまでの壁面緑化は、たぶん目的意識的に取り組んでの結果ではないかと
容易に想像できますね。
目にも鮮やかで、街の風景に一服の清涼感を提供しています。
この建物のオーナーさん、良いメッセージを発していると思います。
こういうタイプの「美感意識」を涵養しなければいけないのでしょうね、
これからの社会は、きっと。


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バス停広告

2007年07月20日 06時59分50秒 | 出張&旅先にて


きのうから横浜に来ています。
住宅関係団体の年1回の総会出席でしたが、
久しぶりの横浜、って30年ぶりっていうくらいです。
まぁ、浦島太郎ですね。
学生の頃は一応、横浜の住人だったのです。

っていうことは置いて、
街角で目に付いたのが、写真左のバス停とビルボード広告。
これって、一体のモノでして、どうもNYから来て新商売として始めているらしい。
バス停って言うと、写真右のようなのが一般的ですよね。
これはたまたまの散歩道にあったモノですが、
まぁ、洒落た方と思います。
でもあきらかに左側の方が格好良くて、お金もかかっているし、
第一、電気代が相当の経費になると思います。
しかも、公共のスペースと、公共バスの停留所なので、
運営主体自体は公共。
こういうことについての許認可が、案外簡単にできてきているのでしょうかね。
先日なにげに見ていた早朝のテレビでこのサービスについて、
NYの最新情報っていうことで、やっていましたが、
もう、日本でもやっていたとは知りませんでした。
連絡先として、外資系とおぼしき名前の会社名が書かれていたので、
やはり「市場の独占」を狙って、世界第2のマーケットである
日本の首都圏に進出してきたものと思われます。

たぶん、このデザインにたどりつくまでに相当の研究が重ねられてきたと想像できるし、
なによりそのビジネスモデルが、公共サービスの空隙を狙っているところがうまい。
最近、横浜市はその配布広報誌を民間のフリーペーパー事業者に
全面的に委託し始めたりしています。
このバス停も、そういう流れからの発想であるのかも知れませんが、
民間が、公共の持っている資産を活用して、
それをビジネスに仕立て上げる手法が、
これから華やかになりそうな、そんな予感がしますね。

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