2016年11月3日15時過ぎた頃
スナヤツメに会いたい。
流域のどこかに生息のポイントはあるはずだ。
胴長をはいたまま何度も車で右往左往し、車を止めては徒歩でうろうろする。
もう日が落ちる時間も近い。『これ以上車で進めません』の看板も立っている。
たまたま出くわした若いご夫婦に私が声をかけてみる。
「ご苦労様です。たぶんおっしゃられる所は、少し戻られて左に曲がり、〇〇が見える所ですよ。」とご主人の言葉。
「もっと詳しく伝えんと・・・だから、この道を・・・・・・・。」と奥さんの言葉。
みんななんて親切すぎるんだろう!
言われた場所に着く。
ありゃ!
ここは何度も「良さそうなポイントだね。」と言いつつ通り過ぎていた場所だ。
駐車できる場所も十分にある。
なのに、なぜ通り過ぎていたかと言うと、イノシシなどの獣たちが田畑に侵入しないよう川との境界に鉄柵が延々と張られていたからである。
川に降りる階段も見えるというのに、鉄柵のために通れない。
畑仕事をされていたおばあさんに友が声をかけた。
「この辺で川に降りられる所はありませんか?」
「ああ、そこの鉄柵開ければええよ。簡単に開くけえ。でも、あんたら怪我せんよう気をつけんさいよ。」
簡単に開いた。川原へすぐにたどり着いた。
さあ、時間がない。
「自分は、他の県で採集した経験があるけえ、先にやってみ。」と友が言う。
甘えることにする。ガサをする。5分もかかっただろうか。
「採ったどー!」
あっけなくスナヤツメのアンモシーテス(ヤツメウナギ類の幼生)に出会えたのである。
友もあっさり採集し、水中撮影へと切りかえいた。
興奮を抑えられないまま、撮影にかかろうとして道具のいくつかを車に置いたままだったことに気付く。
車へと戻る途中、数人の人に出会う。
「こんにちは。」
格好が格好だけに、怪しまれないよう努めて明るく声をかけてみる。
「ご苦労様です。」「大変ですね。」「気をつけてくださいね。」
口々に優しい言葉が返ってくる。
出会う人の誰もが疑うこともなく、見知らぬ私たちを受け入れてくれていたのである。
スナヤツメと出会ったことも嬉しい奇跡だが、住民たちとの出会いの方がもっともっと感動が積もっていった奇跡だ。
忘れられない心にしみる旅となったなあ。
と言いつつまた、「あれは忘れもしない・・・いつだったか?」になるんだろうけど。
と、やっとここで採集したスナヤツメくんの写真を載せよう。
スナヤツメについての説明は殆どないままだけど。
もちろん、すべて採集した生き物たちは、生息場所に戻しているからね。


スナヤツメに会いたい。
流域のどこかに生息のポイントはあるはずだ。
胴長をはいたまま何度も車で右往左往し、車を止めては徒歩でうろうろする。
もう日が落ちる時間も近い。『これ以上車で進めません』の看板も立っている。
たまたま出くわした若いご夫婦に私が声をかけてみる。
「ご苦労様です。たぶんおっしゃられる所は、少し戻られて左に曲がり、〇〇が見える所ですよ。」とご主人の言葉。
「もっと詳しく伝えんと・・・だから、この道を・・・・・・・。」と奥さんの言葉。
みんななんて親切すぎるんだろう!
言われた場所に着く。
ありゃ!
ここは何度も「良さそうなポイントだね。」と言いつつ通り過ぎていた場所だ。
駐車できる場所も十分にある。
なのに、なぜ通り過ぎていたかと言うと、イノシシなどの獣たちが田畑に侵入しないよう川との境界に鉄柵が延々と張られていたからである。
川に降りる階段も見えるというのに、鉄柵のために通れない。
畑仕事をされていたおばあさんに友が声をかけた。
「この辺で川に降りられる所はありませんか?」
「ああ、そこの鉄柵開ければええよ。簡単に開くけえ。でも、あんたら怪我せんよう気をつけんさいよ。」
簡単に開いた。川原へすぐにたどり着いた。
さあ、時間がない。
「自分は、他の県で採集した経験があるけえ、先にやってみ。」と友が言う。
甘えることにする。ガサをする。5分もかかっただろうか。
「採ったどー!」
あっけなくスナヤツメのアンモシーテス(ヤツメウナギ類の幼生)に出会えたのである。
友もあっさり採集し、水中撮影へと切りかえいた。
興奮を抑えられないまま、撮影にかかろうとして道具のいくつかを車に置いたままだったことに気付く。
車へと戻る途中、数人の人に出会う。
「こんにちは。」
格好が格好だけに、怪しまれないよう努めて明るく声をかけてみる。
「ご苦労様です。」「大変ですね。」「気をつけてくださいね。」
口々に優しい言葉が返ってくる。
出会う人の誰もが疑うこともなく、見知らぬ私たちを受け入れてくれていたのである。
スナヤツメと出会ったことも嬉しい奇跡だが、住民たちとの出会いの方がもっともっと感動が積もっていった奇跡だ。
忘れられない心にしみる旅となったなあ。
と言いつつまた、「あれは忘れもしない・・・いつだったか?」になるんだろうけど。
と、やっとここで採集したスナヤツメくんの写真を載せよう。
スナヤツメについての説明は殆どないままだけど。
もちろん、すべて採集した生き物たちは、生息場所に戻しているからね。

