私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

シマヒレヨシノボリ  ~フナおじさんに会いに 最終編~       釣査16種目

2016-11-14 21:45:33 | 通し回遊魚
 2016年11月12日

 この日のことを書くのにも少し飽きてきた。
しかも、翌日も気のおけない友と川遊びに出かけてたりする。
そろそろ、そっちも書かないと・・・・・・
 
 他にもたくさんの種類か釣れたが、
今回はシマヒレヨシノボリで終わりにするぞ。


 この種を含むヨシノボリ類は、ハゼ類の中でも特に小池都知事の大好きな言葉「ダイバーシテイ」をまさに今、実践している。
実に優秀な人材グループである。
本来、川で産卵し、孵化した後、海へ流され、入江や湾で少しずつ育ちながら、再び川へヨジノボッテくるのである。
葦登と書いてヨシノボリと読むのだが、垂直なコンクリートであろうと、変な魚道であろうと登ってくる。
春に川へ行くとそんな姿をよく見かけるのだ。
ところが、川で一生を終える者、ダムや池でも平気な者などいろいろいるのだ。
形も遺伝子もそれぞれ特徴があるため、たくさんの種類に分類され、未だに整理しきれていない。
川にいるハゼ類でも一番の成り上がり者なのである。
たっくさんいるし、国外ではまだまだ新種も出てくるので、もう少し他のヨシノボリ類を釣ってから書くことにするぞ。


 このシマヒレヨシノボリだけでも、まったこれがやっかいである。


 ね? いろいろでしょ?

 次にこの場所へ行けるのは12月かなあ。
そのとき「フナおじさん」に会えるといいなあ。

 

コウライモロコ ~フナおじさんに会いに③~        釣査15種目

2016-11-14 12:20:25 | 純淡水魚
 2016年11月12日

 さて、この日もたくさん釣れたのがコウライモロコだ。


 コウライモロコは、西日本と朝鮮半島に自然分布する。
ということは、朝鮮半島と日本が一つの陸地だった時代に、日本の九州付近から分布を広げてきた淡水魚なのである。
「コウライ」というのは、高麗人参で有名な「高麗」のことで、かつて朝鮮半島にあった国家の名前だそうだ。
韓国を英語でKoreaと呼ぶ由来でもあるそうだ。
いやあ、勉強になるなあ!


 さて、日本には琵琶湖固有(ここしかいない)種のスゴモロコがいると図鑑には記されている。
けれど、見た目も含めヒレの線の数、ヒゲの長さなどの特徴にも違いはないみたい。
遺伝子解析を調べているところなんだろうね。
いやあ、結果が楽しみ、楽しみ。

 そんなことより、彼もタナゴ釣り師たちにはひどい名前でひとくくりにされる。
タモロコ・オイカワ・モツゴ・ヌマムツなど、全部まとめて「細物」「細長」と呼ばれているのだ。
タナゴだけは懸命に分類するのに、ホンマ悲しい話だと思わないか?
前回のヌマチチブと似たような「不必要な魚」として扱われるのである。
タナゴを愛し、自然を愛で、環境を憂う釣り師であれば、
タナゴとともに暮らしている他の魚のことも知ってほしい。大切にしてほしい。
タナゴも他の魚がいることで生きられていることは、
タナゴ釣りの本にも載っているくらい当たり前の事実だもの。
このグループには、あと2種。イトモロコとデメモロコがいることも。

 では、ここで友の2年前の写真をお借りして


 目が出てるでしょ!
出目だから「デメモロコ」と思った人は、残念!
コウライモロコの奇形「ポップアイ」ですからあ! ちと古いか?

 



ヌマチチブ ~フナおじさんに会いに②~        釣査14種目

2016-11-14 07:37:12 | 通し回遊魚
 2016年11月12日

 ここらで少し変化球。底魚のヌマチチブである。
魚類界で、全国チェーン展開をし、今もさまざまに拡大しているハゼの仲間である。



 ヌマチチブとチチブと違いは、簡単に調べられるから、ここでは書かない。
バラエティが豊かなのである。 簡単には分からないと、ここでは書いておく。
正直、長くいろんな地域で採集してくると、
生息域や特徴がごちゃごちゃになるような個体も採れたりして、
分からなくなることが何度もあったのである。
 


 さて、タナゴ釣りに限らず川釣りをする人たちの多くは、
彼らを「外道」とか「エサ取り」とか「雑魚」とか「よく分からん魚」と呼ぶ。
ねらっている魚がいる人にとっては当然の扱いかもしれないね。
 確かに、四万十川のゴリ漁(ゴリ押しという:無理矢理にの語源)のゴリはチチブだし、
新潟から取り寄せたゴリの佃煮はビリンゴだったから、
採ってる方も食べてる方も、適当なものだったのかもしれない。
ま、一応生き物だから「一度名前を調べよう」とか「雑にあつかわずそっと放つ」とか、していきたいね。 


 
 彼らを含め、ハゼの仲間を釣るコツは、仕掛けのオモリを増やして速く底へ沈めることである。
速く沈めないと、運動能力の高い連中がわんさかやってきて、
彼らはエサにたどり着けず周りをウロウロしたり、次をじっと待ってたりするだけだ。
本当に見ていて鈍くさい。もどかしい。
丁度、超人気店の名物料理を楽しみにして、行列に並んでいるときに次々と割り込まれてしまった状態なのだ。
 もし、そのようなことが自分に起きたら・・・・・・と考えたことがあるか?
そう思うと、私は不憫でならなくなるのだ。
そして、濁りで何が釣れているのか分からない中、彼の姿を見たときの嬉しさは格別で、
「よく頑張りました。」と花丸スタンプを押してあげるのであった。